心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

No.153 吉祥寺Paleんtte(パレント)~春のフェア前日

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前日の22日は朝から妻と作品搬入の準備。

 

窓を開けたら、

すぐ近くの林からウグイスの鳴き声。

 

このウグイスも春先は、“ホー、ホケホケホケー”

おやおや今年も、新人さんがデビューしたんだね-。

などと思っていたら、

もう“ホーホケキョ”です。

ウグイスの親戚でもないのに、

鳴き方に安堵したりするものです。

 

そんなウグイスの声を背に準備。

3時には車に作品を積み込み、

吉祥寺パレントに向かいました。

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店長さんの

“ここもどうぞ。”

“こちらも使ってください。”

のお言葉に甘えて飾っているうちに、

婦人服のブティックは

妻のステンドの作品で一杯になってしまいました。

申し訳ないような、でもありがたいような・・・

4時間で作品展示を完了。

 

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今回のフェアには、

個展以降制作の作品でブログで紹介されてない作品が

何点かありますので紹介します。

 

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『春を待つうさぎのランプ』

 

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 『節分草と東一華の灯り~青』

 

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『蓮のアロマランプ』

 

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『赤い金魚のアロマランプ2016』

 

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キャンドルホルダー~きつね・金魚』

 

(2016.4.22 記)

No.152 “きつね”の初作品~ミニパネル

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「お母ちゃん、お手々が冷たい、お手々がちんちんする。」

と言って、濡れて牡丹色になった両手を母さん狐の前にさしだしました。

母さん狐は、その手に、はーっと息をふっかけて、

ぬくとい母さんの手でやんわりと包んでやりながら、

「もうすぐ暖かくなるよ。・・・」

※「手ぶくろを買いに」新見南吉作 より

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これまでうさぎやリスなどを作品のモチーフに入れてきましたが

作品をよく見てくださる方がきつねを大好きと知って

きつねの作品を約束したそうです。

 

妻が作品づくりのために集めた絵本の一部です。

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きつねの出てくる有名な絵本は多いですね。

そして、子ぎつねがかわいい!

 

 

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今回は

ブラストした後に絵付けをちょっぴり施して仕上げました。

こんなふうに趣きが変わるんですね。

 

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               (作品サイズ12.3cm×16.5cm)

夕日を受けてもまた趣きが変わります。

硝子の特性でしょうか。

1枚1枚の手作り硝子そのものが芸術作品と言われます。

 

23日(土)24日の吉祥寺paleんtte(パレント)さんに出品します。

※参照http://bit.ly/1TWZzUc

 

 (2016.4.20 記)

 

 

No.151 福寿草の灯り

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昨年の個展用につくった福寿草

福寿草の大好きな方が大事そうに抱え

持ち帰られました。

少しさみしくなって、

同じ福寿草のモチーフで作品をつくりました。

作品は

4月23・24日のpaleんtteに出品します。

(上記の詳細はhttp://bit.ly/1TWZzUc

 

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完成したのは

ちょうど桜の頃。

出窓に置いたら

春を告げる福寿草

春爛漫の桜が包むようでした。

 

写真撮影はこのところもっぱら妻。

年度末年度初めで何かと私に時間の余裕なく

妻に頼りきりです。

 

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こちらは個展出展の「福寿草のアロマランプ~雪」

(上記作品の詳しくはhttp://bit.ly/1VuAFgp

(2016.4.16 記)

No.150 とお(10)の木のあかり~その2「檜山路にて」

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とても美味しくいただきました。「檜山路の灯り」宅にて(2月末)

 

ご依頼の演奏会ホール楽屋の木のあかり10種は

桂、桐、栗、欅、山桜、杉、栃、小楢、朴、赤松。

木について教えていただきたく、

山林を所有される檜山路のお宅にお邪魔しました。

 

 

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お宅の庭、裏山、山林をご案内いただきました。

 

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おかげで

10(とお)の木のほとんどを見ることができました。

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しかも、それぞれの木を

輪切りにして用意してくださっていたので、

木の種類ごとの木肌の違いを知ることができました。

 

何から何までのお心遣いに

妻と感激して檜山路を後にしました。

 

私には、こういう方々のお気持ちが

妻のつくる作品にしみ込んでいくように思えるのです。

また、作品づくりのエネルギーになっていると思えます。

(2016.4.9 記)

 

 

 

No.149 吉祥寺Paleんtte~春のフェア

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4月23日(土)と24日(日)の両日とも

妻もお店でステンドグラスの説明を致します。

よろしかったらお越しくださいませ。

 

吉祥寺の『パレント』さんでの春のフェアも今年で4回目。

クリスマスフェアを入れると通算7回目です。

ブティックでの作品展は

昨年は川越の『ローザ・ロッサ』でも開催。

 

 

ブティックで作品展とは

それまで全く思い付きませんでした。

それを導いたのは1個のキャンドルホルダー

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※この画像とは色が少し違う作品です

こんなかわいらしい作品1個が、

それまで知らなかった大勢の人と妻の作品とを

引き合わせてくれました。

作品1個で凄いと思いますが、

怖い世界にもみえます。

 

詳しいいきさつは、本拙ブログ

「No48*あとりえ 悠*フェア~吉祥寺Paleんtte」を

ご覧ください。

http://bit.ly/25CnU6p

 

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年度初めのお忙しい時期です。

ご自愛くださいませ。

 

(2016.4.2 記)

 

No.148 蓮と牡丹のお灯明

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頼まれてつくったお灯明

2つ並べて思った

今は亡き義母のつくった木目込み雛人形

一緒に並べよう

 

おばあちゃん

どう?

 

並べたら

お灯明と人形は

まるで 昔からそうしているようだった

 

妻の母は30年間木目込み人形の講師を続けられた

作品には 凛とした優雅さにあたたか味があった

 

 

じっと見ていたら 

「おまえも がんばっているね」

 亡き義母の

娘への想いが聞こえるようだった・・・

 

 

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作品が完成して、

ご依頼主がお友だちを連れてお受け取りに来られた。

かつて3人は同じ教室でステンドを作っていたお仲間。

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3人集まれば、もはや時計の針は動かない。

私は珈琲をお出しして、

「行ってきます」と時間の止まった我が家を出て

駅に急いだ。

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仕事を終え、

私は夜道を帰った。

玄関のドアに手をかけたとたん

飛び込んできたのは3人の談笑!!

おー、なんと!

3杯目の珈琲、ドリップしよう!

急いで私は靴を脱ぎ捨てた。 

(2016.3.10 記)

No.147 とお(10)の木のあかり~その1

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顔?「冬の木の芽」です。(かがくのとも絵本)

 

10種類の日本の木で作られた楽屋のドア横に

それぞれ10のステンドグラスの灯りをつくって欲しい。

自らもチェロを奏で合奏を楽しまれるホール代表からの

妻へのご依頼でした。

内外のアーティストに

日本の文化を味わい、その良さを持ち帰って頂けたら、

そんなお気持ちをにじませたご要望に

妻と私は感激しました。

 

ホール竣工は来年初夏。

それに間に合うように、

桂、桐、栗、欅、山桜、杉、栃、小楢、朴、赤松の

10種の木のドアそれぞれにあう10のあかりを

納めることになります。

 

妻は今までにない仕事に

昂奮とプレッシャーを覚えながらも、

時間を経るとともに

いつもご依頼を受けた時のように

動き始めました。

 

以下は妻のツイートです。

 

・・・・・・・・・・

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自分では記憶にない3枚の付箋が付いていた。

そのページを開いたらこんな写真が載っていた。

この後にうさぎの作品を作り始めた時の『雪うさぎ&リス』の

イメージはここから来たのかも知れません。

『森の本』、改めて読もう。

 

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どのページにも生命の息吹があふれていた。

木々の美しい緑や秋の彩や雪の中から芽吹く

花木の芽や可憐な野草など...

大きな癒しと力をもらっていたことを思い出した。

 

森に癒されながら、

人は自然の一部として生かされていて

悩みなんてとるに足らないことなんだなあと感じて

幸せな気持ちになった。

その時の森を突然思い出した。

木のあかりはその時の気持ちを忘れないで作りたいなぁ。

・・・・・・・

 

妻の作品を納めることになったホールは

都内でも伝統と実績を誇るところで、

宝塚の東京公演会場としても有名とのことです。

 

この『木のあかり』づくりはこれから1年以上も続きます。

時おり、このブログでその様子をお知らせします。

 

妻はどんなものをつくるのか、

私もわくわくです。

 

(2016.2.29 記)