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心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

No.181 日本青年館ホールの木の灯り(其の10)~「松の灯り」完成

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生まれたばかりの松ぼっくりを食べるリス

かさの大きく開いた松ぼっくり

ピンととんがった松葉

花粉をつけた松の花

そして見守る松の樹皮

 

何度も何度も

樹木にふれ・・・

息づかいを感じ・・・

ようやく灯りになりました

 

日本青年館ホール11種の木の灯りに込めた

生きものたちの四季を通しての共生と成長への願い

ホールの舞台に立つアーティストの

成長とさらなる活躍への祈り

 

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 この「松の灯り」は

日本青年館ホール完成後

地下1階の連なる楽屋奥の「ピアノ庫」前を照らし、

観客に満足を届ける人々を見守るのでしょう。

 

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ホールにある楽屋などの11の部屋の入り口の使用木材は

部屋ごとにそれぞれ異なり、

松、桂、栗、欅、桜、杉、栃、橅、楢、桐、朴の11種。

この11種の木の室名の掲げられた部屋入り口は

室名の木が使われ、

その木を表現した妻のあかりが照らす設計です。

 

 

※冒頭の写真提供:Kさん(妻の工房でステンドを学んでいる方)

(2017.2.17 記)

 

No.180 幼稚園のパネル「光に向かう子ら」~その2「片面終える」

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パネルの片面ができた。

ステンドは何百年も持つそうだ。

大規模な改築修繕の行われた幼稚園もこれから50年はもつだろう。

50年後、その頃私は・・・

とても生きていない。

すると妻が言った。

この幼稚園の子どもたちがまだ元気よ。

なるほど・・・そうだね。

  

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※ペーストをぬる前にケイム(鉛線)を磨く作業

 

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※ハンダ付けの作業

 

妻は、

作品を子どもたちに見てもらえるのが嬉しいと言う。

片面ができて、

妻とのやりとりから

「光に向かう子ら」の

妻の未来への思いを知った。

(2017.1.25 記)

 

 

No.179ご成人内祝い~うさぎのお祝い皿

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今まで我が家にお母様や妹さん家族と

ご一緒に来られて妻の作品をご覧になり、

何度かご注文を頂くことのあった方からのご依頼でした。

お嬢様の成人を祝ってくださる方への内祝い用との

ことでした。

 

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お嬢様の成人式を心待ちにされていたのでしょうね。

十分な準備をうかがわせるご要望が寄せられました。

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ご要望を元に妻との相談を重ねて

次のように作品イメージが出来ました。

形状はお皿で、下部にうさぎ。

うさぎは以前買い求められた時のうさぎ。

うさぎの視線の先の月は、月に代えて花。

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花はお嬢様が成人式の時に着られる着物の花柄。

お皿のサイズは底面が名刺大。

そしてお皿は同じデザインで色を違えての6作品。

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妻には作っていて嬉しい作品なのでしょうね。

作っているとき、作品の話をするとき、

心が弾んでいるようでした。

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 ※届いた作品をご依頼主様が撮影し、送ってくれました。

ご依頼主様に作品をお送りしたところ

内祝いとして用意した箱に、

お嬢様ご自身がのし表書きをされたという、

何とも心温まるお知らせにほんのりしました。

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ご成人のお嬢様、また祝福されるみな様に

心よりお祝い申し上げます。

おめでとうございます。

 

(2017.1.13 記)

No.178 幼稚園のパネル「光に向かう子ら(仮題)」~その1「下絵完成」

 

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※幼稚園取材時、手を繋ぐ子らの撮影をさせてもらいました。

 

幼稚園の窓の制作, 決まったのは11月。

日本青年館ホールの11個の灯り納入が6月。

その他新築される方からやお取扱いのお店からのご注文品、

成人式の内祝い、初節句のご依頼等々

諸々立て込んだ厳しい状況のように思えるのですが、

幼稚園のパネル納入2月の作品ご依頼を

妻は受けることにしました。 

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※取付場所の踊り場の窓は82cm×154cm。

今までは大型作品のご依頼の場合、他の工房を紹介してきましたが、

今回は左右半分ずつの制作が可能でした。幸いでした。

 

正直な所この仕事は、私にとっては特別でした。

妻が受けてくれたのは、私にはとても嬉しいことでした。

園長さんは私の大学時代のグリークラブの先輩で

「伝説のテナー」と言われた方でした。

学生時代あんな風に歌えたらと、

憧れ、練習に励んだものです。

そんな先輩のお役に立ちたいと思っても、

ステンドを作るのは妻です。 

 

いつも子どもたちのことを頭に置いている妻、

作ったステンドが子どもたちといることが幸せだという。

そんな気持ちも働いたのでしょうか。 

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※園を訪ねて相談しながら、モチーフが決まっていきました

 

それから妻は時間を見つけて園を訪ねて取材したり

園と図案の打合せしたり。

5度の園とのお打合せを経て、ようやく図案がかたまりました。 

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※5枚目が最終図案となりました。

 

その間に私の母が亡くなり、妻も私の田舎に滞在。

何日もステンド作業の全く出来ない期間もありました。

思うように時間がとれず、制作予定はかなり遅れ、

妻はかなり焦っていました。

そこで晦日大晦日は思い切ってステンド最優先。

何とか大晦日の夜に型紙ができました。

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これが終わるとガラスカットの作業に入ることができます。

型紙のピース一つ一つに番号がふられます。

思った以上に多いピースを見て

“ピースは全部でいくつ?”

と妻に聞いたら、

“お父さんの誕生日の数字!”

と言うので、“514か?”と聞いたら

“そう!” 

 と言ったあとすぐ

“あっ、2個それより多い!”

とのこと。

結局私の誕生日とは関係ありませんでした。

 

ようやく少し先が見えました。

妻はほっとしていました。

私もほっとしました。

厳しい日程の中、体調をこわさず、

何とか期限内に完成出きるようひたすら願うのみです。

 

(2016.1.3 記)

No.177 とお-あまり-ひとつ(11)の木の灯り~その9「橅(ブナ)加わる」

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日本青年館ホールのとお(10)の木の灯りに

ブナが追加されました。

これで妻の作る灯りは

とお-あまり-ひとつ(11)となりました。

 

ブナは妻の大好きな樹木です。

毎年家族みんなで帰省したとき、

好んで泊まったのは田沢湖高原のブナ林に囲まれた宿。

6年前どうしても歩きたいと訪ねたのは白神山地のブナ林。

思い出多いブナの木が加わり、妻は素直に喜んでいます。

 

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また今年5月に訪ねた鳥海山麓のブナの原生林を見て、

さらに奥に鎮座する「あがりこ大王」と呼ばれるブナを見て

私はその生命力に感激しました。

 

“ブナも青年館ホールの灯りにあるといいのにね・・・”

そんなことを妻と話したこともありました。

 

鳥海山の地元では、

伐採された木の根元から新たに成長したものを

「あがりこ」と言うそうですが、

そのブナの大木こそ「あがりこ大王」なら、

ブナの追加は「あがりこ大王」のご威光・・・?

 

私は、建てかえて益々発展する日本青年館ホールに

まことにふさわしい木が加わったと

喜んでいます。

 

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(完成した灯りの具合を見るためのブラケットを用意しました。) 

 

今年一年間、

みな様にお世話になりました。

おかげ様で来年に向かっての希望を抱いて

この1年を閉じようとしています。

ありがとうございました。

 

(2016.12.31 記)

No.176『花影』に想う~“盗ってねえべ”と母

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(2008年制作 ユザワヤ創作大賞金賞受賞)

妻の作った「花影」。

桜咲くその裏に見えるは

障子と妻は言う。

 

私はその障子のほのかな灯りが好きだ。

心が安まるのだ。

心が温かくなるような気がする。

それは子どものころ遊び疲れて家に帰る時、

まだ遠くに見える村の灯りのようにも思う。

我が家の戸を開けたときの

夕げのにおいとともに目に入る

茶の間の灯りのような気もする。

 

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そしてそこには母がいた。

私の4人兄弟の中でただ一人女性の姉は

母をごく普通の母親だったという。

しかし、私には何かとんでもない大事なことを

残してくれた母に思える。

 

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 (田んぼに囲まれた小さな村から望む遠くの山。)

 

小学校2、3年生の頃だった。

村の男の子は上級生の子をガキ大将に、

村中の7,8人でいつもみんなで遊んでいた。

ガキ大将が私たちに、“町に行くぞ”と言った。

みんなぞろぞろついて行った。

漁師の生けすをさがして、

ガキ大将は手際良く大きな鯉を盗ってきた。

それから、他の男の子に“おまえも盗ってこい”

命じられた男の子は言われるまま盗ってきた。

私は胸騒ぎを抑えられないまま村に帰った。

鯉はガキ大将が釣ったことにして持ち帰った。

 

数日して、ガキ大将は言った。

“みんな、町に行くぞ”

私はいやと言えず、また一緒に行った。

漁師の家の近くで、ガキ大将は命じた。

“おまえ、盗ってこい”

“次はおまえ、行ってこい”

そして、凍るような心地の私にガキ大将の声が響いた。

“おまえ、行って盗ってこい”

私はいやと言えなかった。

私も鯉を盗った。

暴れる鯉は重かったかも知れないが、

その重さは感じなかった。

村に帰るときの足を引きずるような心の重さが

いつまでも消えなかった。

 

村にうわさがひろまった。

子どもたちが町に行って鯉を盗んでいる!

そんなとき、

寝床に付いた私の枕元に母がいた。

そして、私に言った。

「しげお、おまえだば、鯉、盗ってねえベ」

それだけだった。

枕元を去る母の後ろ姿は丸く小さく見えた。

私は布団にもぐって泣いた。

泣けて、泣けて、

せつなくって泣いた。

 

それからほどなくして、またガキ大将は言った。

“町に行くぞ”

とっさに私は、

“おら、行がねっ”

ガキ大将は許さなかった。

命じられた子どもたちに蹴られ、

殴られるままだったが、

不思議と痛さを感じなかった。

“鯉を盗らなくってすんだ”

そう思ったら、

“盗ってねえべ”と言った母の顔が浮かんだ。

 

それから私と遊ぶ村の子どもは一人もいなくなった。

しかし、寂しさは感じなかった。

 

このときの母の言葉を

大きくなって、親になって、

何度も思い出した。

かみしめた。

“盗ってねえべ”

この言葉で私は変われた。

 

親の願いだったのだろうか。

親の心の奥の静かな

信じたいという叫びなのだろうか。

最近ようやく、それは

“祈り”だと思うようになった。

 

“盗ってねえべ”

母のこの言葉を思い出すたびに

私は感謝する。

 

享年95才。12月6日安らかに眠る。

ありがとうよ。ありがとうよ。

母へ。

  

(2016.12.18 記)

『花影』は妻と私には特別な作品です。

よろしかったら妻が制作時の文章もお読み頂ければ嬉しく思います。

拙ブログNo.56 「花影」 → http://bit.ly/1J6Lkax 

 

No.175 吉祥寺Paleんtte(パレント)のクリスマスフェア

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「サンタさんからのプレゼント!」

思わず叫んだ時の喜びは、

幼い小さな心に満ちました。

 

大きくなって

忙しく人と交わり、

働いてお金を得て、物も得て

あんな叫びを忘れていたのかも。

 サンタさんからのプレゼント!

心わくわくドキドキ。

 

吉祥寺Paleんtte(パレント)をのぞいてみませんか。

女性店長さんがやさしく何かを

思い出させてくれるかも知れません。

 

 

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よろしかったら

『Paleんtte』のドアを開けてみませんか。

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*あとりえ 悠*クリスマスフェア 

 吉祥寺中道通りブティックPleんtteにて12月25日まで

 武蔵野市吉祥寺本町2-33-5平井ビル1F

 TEL 0422-23-1505

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(2016.12.12 記)