心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

No.237 雪牡丹の灯り

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中国は唐の時代。

則天武后が遊園の際、

全ての花に、“花を咲かせよ”と命じました。

みな命じられるままに花を咲かせました。

ただ牡丹だけが従いませんでした。

牡丹は女帝の怒りにふれ、

長安から追い出されました。

しかし、人々は、猛威にもめげない花と牡丹をたたえ、

一層その風格と人情のあつさと天下一の美を愛しました。

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サンゴバン社のアンティーク硝子に彫った雪牡丹

牡丹に感じる品格は、

遠い昔、唐の人も感じていたのでしょうね。

そして、愛してきたのでしょう。

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組み合わせる前のピース

雪牡丹は

妻の命名した作品名。

雰囲気の伝わる名前です。

 

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この硝子に彫った雪牡丹、やっぱり素敵ですね。

同じものができないとなると、

余計にそう思うのでしょうか。

今回雪牡丹を彫った硝子は、すでに廃番になっています。

もう手に入らない稀少硝子で、

妻は大事に保管してきたものを今回使いました。。

この高価な手作りアンティーク硝子、

制作したサンゴバン社(フランス)に100枚などと

大口発注をかけたら生産してくれるのでしょうか。

まあ、それも一個人作家の範囲を超えた話ですが…

手に入らない硝子なので全く同じものは作れませんが、

唐の牡丹のように猛威にめげずに、

いつかどうにかなることを信じ続けたいものです。

 

(2019.2.10 記)

No.236 生かされて紡ぐ「あとりえ 悠」の作品~其の1

お陰様で「あとりえ 悠」は12年目、ブログも7年目になりました。みな様に心より感謝申し上げます。

忙しくステンドグラスを作る妻を見ていると、私には十余年前体調を崩して苦しんでいた頃の妻が遠い昔のように思えます。そして大勢の方々が妻を支え励ましてくれたことへの感謝の気持ちでいっぱいになります。感謝の気持ちを記憶と体力のあるうちに「生かされて紡ぐ『あとりえ 悠』の作品」というテーマでまとめてみようと思いました。

ご笑覧いただければ幸いです。

 

其の1 

 

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「パンジードーム」(1999年制作)

妻が若かった頃、

お向かいの奥様にステンドグラス教室を誘われました。

妻は相変わらず教員の仕事に夢中のまま。

それから、10年。

人はそうやって何もしないまま時間は過ぎるのよ、

とまた誘われ、

妻のステンドグラス作りが始まりました。

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「ピオニー」(1998年制作)
 

当初ティファニーランプを作っていました。

私はその作品に全く興味がありませんでした。

世界中の人が同じ型紙で作品を作るなんて、

どんな意味が?

妻を理解しようとしない亭主の典型だったその頃の私。

(その頃…? まあ理解と言われると今でも自信はないねえ。)

 

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行灯「藤」(2001年)

忙しい教員の仕事の合間に行灯「藤」を作りました。

驚きました。和風のステンドグラス、いいなあ。

初めてそう思いました。

この作品はユザワヤ創作大賞で銅賞でした。

長い間木目込み人形を教えている妻の母が、

受賞に驚きながらとても喜んでくれました。

妻はこの頃から、

日本の人々の好きなモチーフで、

日本家屋にあったステンドグラスを意識していました。

 

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それから程なくして、

妻はステンドを作らなくなりました。

買い込んだ硝子も全部捨ててしまいたいと…

やりがいのある教員の仕事と引き取った母の介護。

その狭間で苦しみ、無理をして体調を崩してしまいました。

もう一度学校で子ども達とふれあいたい。

願いの叶わないまま退職。

妻の無念さを息づかいで感じながら、

私はその当時校長職で、自分の仕事優先。

妻が苦しんでいるのに、

肝心な事は何もできないままでした。

床を重く漂うような時間の中に妻をおいて、

私は仕事に出かけていました。

 

たまの休みに二人で、

遠くの山に行ったり旅行に行ったりすると

妻は元気が出ました。

山の中の木々をわたる風を感じると、

ここでは深呼吸ができる…

せせらぎにかかる木橋を渡ろうとすると、

人の手の入らないこの音がいい…

流れる水の心やさしいリズムを

ただ静かに聴きました。

自然はいいねえ…

ふっともれるつぶやき。

ふたりでうなずいていました。

  

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「鷲のパネル」(2006年飛田邸)

私がどうする事もできないままのそんな時、

市内に転居してきていた中学校の同級生の飛田さんが

新たにお家を作ることになりました。

そして、妻は飛田さんからこんなことを言われたそうです。

我が家に悠子さんのステンドをいれたいの。

作ってくれたらだけど…

飛田さんによって、

もうできないと思っていたステンドに妻は向かい始めました。

2年に及ぶブランクの中での再びの歩みでした。

モチーフは飛田さんの長男の描いてくれた鷲。

私には鷲が今にも飛び出しそうに見えます。

妻はこの絵にも助けられたんだろうなあと思いました。

体調を壊して退職して、

もうステンドは作らないと言っていた妻が、

3枚のパネルを作り、お納めしました。

 

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かつての同級生の言葉のぬくもりが、

妻の心をとかしてくれたと、

私は、今でも、何度でも、

思い出すのです。

(2019.1.19 記) 

No.235 かずえさんの灯り

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枝振り見事な楓の木に迎えられ,

刈りそろえられた芝の庭の先の玄関扉を開けると、

そこに「かずえさんの灯り」。  

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年内にお納めのお約束を果たせ、

妻はホッとしていました。

モチーフはかずえさんの身の回りの、

楓、桂、凌霄花ノウゼンカズラ)、福寿草、愛犬、愛猫。

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取材でお邪魔した時も

お納めしての写真撮影の時も

妻はかずえさんと、

私はご主人とおしゃべりをしていました。

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お納めしたかずえさんのお家のあたりは、

私が二十年程前小学校副校長として勤務した地域。

新宿まで私鉄で30分内ながら、

静かでのどかな所でした。

私の大好きな、今でも大好きな所です。

子ども達を農家に引率してにぎやかに田植えや稲刈り。

夏には夜空舞う蛍。

校舎後ろの畑からの春のにおい。

そんな何もかもが、

人の心をつつみ育む自然に満ちていました。

そこに暮らす人々もまた同様に、

子ども達を包んでくれました。

私の生まれた田舎以上に田舎に満ちていました。

 

ところで、

PTAで活躍されていた、ほらあの方?

乳牛を飼われていたお家の方でしょ、今は…?

ご主人と懐かしいお名前を口にすると

あの頃と今がいっしょになるようでした。

かずえさんのお宅にお邪魔させていただいて

私には特別なひとときとなりました。

 

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仕事で動き回る妻の横、

自分勝手にご主人との話に興じている私。

まあ、いっか…

 

 

さて、間もなく今年も終わり。

紅白歌合戦も佳境です。

みな様には、本当にお世話になりました。

大勢の方々のご支援ご協力に支えられて、

妻も制作を続けることができました。

心より感謝申し上げます。

ありがとうございました。

(2018.12.31 記)

No.234 森の灯り~冬

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登場人物:兎 狐 栗鼠 オコジョ 木

(言葉のないほうが楽しんでいただけるかなあ…)

 

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「美術作品と言葉」

 私は小さい頃から絵を描くのが苦手でした。

青空のつもりが、今にも土砂降りになりそうな空となり、

自分の絵を見て泣きたくなりました。

工作の仕上げには手間取り、

先生の「急がなくて大丈夫よ」の言葉に

私の頭の中はパニックとなりました。

そんな私でも美術作品を見るのは好きです。

妻がステンドを作るようになって、

美術館巡りがいっそう楽しいものになりました。

 

2014年の日展は、マスコミを賑わした事件もあり、

伝統ある日展を大幅に見直しをして、

「改組 新 第1回NITTN」開催の年でした。

そんな意気込みを展示された作品に感じ、

日展アートガイド2014」を購入しました。

そのガイドにあった外部審査員本江邦夫氏の言葉です。

 

特薦審議でのこと。

20名の審査員それぞれの推薦する2点の作品応援演説で

多くの作品群に今まで紛れていた一つの作品が、

急に溌剌として輝き出すという感動的体験を

述べられていました。

言葉の力とおっしゃっていました。

 

このお話に、

私自身も素人ながら深く納得しました。

かつて、画家(版画家)の吉田博の作品展で、

山の版画を楽しんでいたときに、

氏自身の言葉に作品をより深く味わうことができました。

また子ども達の描く世界があまりにも豊かで創造的で

わくわくした展覧会を観たことがあります。

子ども達の描く世界を一度言葉で掘り起こす過程を経たと

図工教師は私に教えてくれました。

今まで私は「美術作品と言葉」の密接な関係と

その重要性を何度も感じてきました。

 

とは言っても、

一切の言葉と予断のない美術鑑賞もまた

刺激的で楽しいものだと思います。

私は「森の灯り~冬」の作品をじーと観ていて、

一切の言葉と予断のない状態で作品を目にするだけの

そんな作品紹介もいいなあと思ってしまいました。

 

(2018.12.10 記)

No.233 *あとりえ 悠*クリスマスフェア作品紹介(@吉祥寺Paleんtte)

 

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クリスマスフェア前日の11月23日、妻とパレントに行きました。店長さんにお世話になりながら、灯り30点と小物70点を展示しました。

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展示した作品のなかから一部紹介します。

 

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アンティーク硝子を使った小さなツリーのオーナメント

高さ9cm  ¥5,000・6,000

 

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天使のオーナメント   ¥4,500

 

  f:id:you3113:20181120101110j:plainサンキャッチャー  9cm 薔薇  ¥15,000

 

 

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スワロフスキー製のシャンデリアパーツ「クリスタルライズ」にサンドブラスト硝子彫刻を施したチャーム ¥2,500

 

 

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この花火のような写真は下のテレイドスコープでステンドグラスを見たときのもの

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 アンティークガラス製テレイドスコープ水晶玉付き ¥10,000

 

  

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 お休みライト  高さ8~9cm   ¥10,000~25,000

 

f:id:you3113:20181123221933j:plainアンティークガラスの小皿  モチーフはサンドブラスト彫刻

幅8cm   ¥5,000~8,000

 

  

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キャンドルホルダー(LEDキャンドル付き) 高さ8cm 

アメリカ・フランス・ドイツのアンティークガラス使用

¥10,000~20,000

 

 

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苺の灯り 高さ11cm ¥70,000  

苺のお休みライト 高さ8cm ¥25,000

 

 

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 クレマチスの灯り  高さ19cm ¥50,000

  

 

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雪うさぎシリーズ 13.5cm  「ゆらゆらランプ」 ¥80,000

 

 

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雪うさぎシリーズ 13.5cm 「アロマランプ」 ¥80,000

  

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雪うさぎシリーズ 「ミニツリー」  お星さままでの高さ19cm ¥50,000

 

 

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栗の灯り  高さ11cm  ¥100,000

 

 

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アロマランプ(アロマ皿付き) 高さ13.5cm

「薔薇文様」「牡丹」「蓮華升麻」「葡萄栗鼠」「蓮」など 

¥80,000~100,000

 

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紀ノ川薔薇文様の灯り  高さ18cm  ¥200,000

 

 

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森の灯り~冬  高さ15cm  ¥200,000

 

 

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福寿草の灯り~紅 (アロマ)  高さ16cm  ¥200,000

 

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宵待草とうさぎの灯り  高さ16cm ¥220,000

 

 

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薔薇の灯り  高さ18cm  ¥240,000

 

 

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森の灯り~三月  高さ18cm  ¥280,000

 

「販売価格の表示について」

 今回ブログでの販売価格表示について悩みました。ネットでの価格表示という簡単で当たり前のことを私たちはしないままで今日まで来てしまいました。したくなかったと言ったほうが正確かも知れません。                   

 妻のステンド作りのあり方で考えてきたことがあります。ご依頼の方の思いを受けて妻は全力で作品作りに向かいます。妻は直接お会いしてのやりとりを大切にしてきました。ご依頼者との打合せから作品のできあがる様子を見ているとご依頼者と共に作品作りをしているように見えるときもあります。 

 妻の作るステンド作品はこの十年間幸いなことに口コミでお求めくださる方が不思議なくらい現れ、また熱心に応援してくださる方々に恵まれて、予想だにしなかったほど忙しくなりました。妻と「ありがたいね」「嬉しいね」と言いながら過ごす日々の中で、10年前より元気になった妻を見て何より嬉しく思います。またこのやり方で良かったと思っています。

 とは言っても気になることがあります。妻は、この作品でお求めの方が喜んでくださるかと自問をしながら作り続け、ご依頼された作品をお納めする日の緊張は計り知れません。もう数え切れない程の経験を重ねたのに今でも変わりません。

 作品そのものの他にもう一つ値段もあるように思います。アンティーク硝子でデザインをおこした作品を作ると、それなりの値段になってしまいます。あらかじめ「あとりえ悠」作品はこのくらいとお値段をお示ししておいたほうが何事にも妻の精神的負担の軽減になるのでは考えました。妻には作品作りにできるだけ熱中できる方向に向かって欲しいと願っています。

 また、お求めくださる方のなかには「あのう、おいくらくらいでしょうか」と価格をお知らせしていないために恐る恐るお問い合わせくださる方がいらっしゃって、ありがたいことですが、それ以上に申し訳ない気持ちでした。

 これらのことから、やり方をもう一度考え、少し変えてみようと思いました。今回のブログでの価格表示がご依頼の方と作る妻とがもう少し楽なところからスタートするきっかけになるなら幸いです。そして、さらにより良い作品をご依頼者またはご購入者のために制作されていくことを傍らで静かに祈っています。

(2018.11.24 記) 

No.232 いつの間にか気づいたアンティーク硝子の素晴らしさ

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「雪うさぎ」 

アンティーク硝子ってすごいですねえ

一枚の透明のブルーのアンティーク硝子に

彫って生まれた白いうさぎと白い雪と白い樹

透明なアンティーク硝子1枚から

すべての物語が生まれるのです

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アンティーク硝子は、昔からの宙吹き製法によって作られた手作り硝子。アンティーク硝子の多くは被せ(きせ)硝子で2層や3層になっています。妻は被せ硝子に砂をあてて硝子彫刻を施し、砂のあて方の様々な工夫から作品を作り出しています。妻がよく使うアンティーク硝子は、フリーモントアメリカ)、サンゴバン(フランス)、ランバーツ(ドイツ)等です。

 

 

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「紀ノ川薔薇文様の灯り」

高野山に行って室町時代舞楽衣装を知り、それを元にして生まれた作品です。見ていると、古と今、和と洋など異なるものの調和しあう心地よさを感じます。その調和は、硝子そのものが私たちの予想を超えた昔から地球の東西を行き来し人々とともにあったことと無関係ではないように思われます。6年前奈良正倉院の瑠璃色等の硝子を妻と見たときに、私は千数百年に渡り存在し続けて今あることと今も静かな輝きを放つことに心底驚きました。妻のこの作品は、4面全てに使われたアンティーク硝子がこの作品に命を吹き込んでくれたと、私は見るたびにそう感じるのです。このアンティーク硝子、妻の大好きなフリーモントのピンク被せ硝子です。

 

 

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「宵待草」

「青の世界に月夜の宵待草」と「輝く黄色の宵待草」の両面はともにサンゴバンのアンティーク硝子。黄緑色はフリーモントのアンティーク硝子です。これらのアンティーク硝子によって、それぞれの面がしっかりと一つの主張をしつつ他の面とも共存できるところがアンティーク硝子の素晴らしいところだと私は感じます。(人間もこうありたいものですが、まあ、なかなかねえ…)

 

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「クリスマスチャーム」

小さな作品にも妻はアンティーク硝子をよく使います。このような小さなものほど硝子の違いが作品の違いに表れるように思います。アンティーク硝子を使うことで落ち着きと深みのある奥行きを感じられます。硝子の向こうの景色が揺れて見えるのもおしゃれな感じで、見ていて楽しくなります。

 

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「小皿」

ご覧の通り、アンティーク硝子のたおやかさを楽しめます。2層や3層にして1枚の硝子を作ることでより上品な質感を得られる製造方法を生み出してくれた先人に感謝します。人類の貴重な財産だと私には思えます。直接見ても、透かして見ても、光を受けて影にしても楽しめるアンティーク硝子です。             

近年は高価格故でしょうか、需要と生産減少により型番廃番や会社閉鎖の声が聞かれるようになりました。もっとアンティーク硝子が見直されて多くの人々が楽しめるようになることを心から願っています。

(2018.11.20 記)

No.231 *あとりえ 悠*クリスマスフェア~吉祥寺パレント(11/24&25)

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吉祥寺のPaleんtte(パレント)でのフェア、

今回がちょうど10回目になります。

そして、パレントが、

妻の作品の常設展示販売を始められて、

6年目になりました。

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 昨年のクリスマスフェアは、

日本青年館ホール11種の「木の灯り」制作と、

その後の第5回個展のために時間の余裕がなく、

休ませていただきました。

2年ぶりのクリスマスフェアに妻も気合いが入り、

次々と新作を制作中です。

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前回春のフェアの時の様子
 
11月24日と25日の両日は、

妻がパレントにおいてお客様のご質問等に

対応いたします。

お店をのぞいて、作品や硝子のことなど

何かお聞きになりたいことがございましたら、

ご遠慮なくお聞きください。

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お時間ございましたら、

お越しくださいますよう、お待ち申し上げます。 

 

下の写真はパレントと店長さんと愛犬アリスです。

 

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(2018.11.4 記)

 

「パレント近くの珈琲店

どうでもいいことかも知れませんが…

「パレント」近くには

特色ある珈琲店がいくつもあります。 

 

駅から中道通りを北に向かって歩き、

「パレント」を過ぎるあたりから、

通りいっぱいに珈琲豆焙煎の漂う香り。

その香りに引き寄せられ辿ると、

お客さんでにぎわう「珈琲散歩」の店先。

この店、専門誌「珈琲時間」での紹介が、

私の記憶では確か2,3年前。

席に着く前に好みの豆と煎り具合を指定すると、

一杯の珈琲を飲んで帰るときには持ち帰れるお店。

自分好みの焙煎に拘りたい珈琲好きには嬉しいお店。

 

私が現役で働いていた頃、

同業の先輩の淹れてくれた珈琲に感激。

すーとお茶のように飲める珈琲に、

「これだ!」

以来その味を求めて、

豆の種類、煎り具合、淹れ方と

機会あるごとに選んで、試して、味見して…数年間。

やがて淹れる温度は70度が適当と思えるようになった頃、

「パレント」近くの路地に「ぷらす90度」の看板発見。

この挑発的な珈琲店の看板に引き寄せられて、入店。

飲んで、確かに90度も悪くない。

しかし、雑味と苦みを抑え、豆のうま味を味わうなら、

やっぱり70度。

私の70度に確信を与えてくれた珈琲店がここ。

店の構え雰囲気も挑発的で寄ってみたくなるお店。

 

 

妻の「パレントのフェア」開催中、

私は隙あらば街歩き。

これが楽しい。困るほど楽しい。

そして、静かに珈琲を飲みたい時もある。

お昼時の吉祥寺の珈琲店はどこもにぎやか。

そんなときに見つけたのがこのお店。

「パレント」手前の西側路地に

目立たない看板で「月波珈琲紅茶店&Bar」

ひとけなく営業中か心配しながら、

お店のドアをそーと開け、

お客のいない店内に「珈琲、いただけますかあ」

奥から「どうぞう」

ご婦人のネルドリップで丁寧に淹れてくれた珈琲。

豆を育てた人にも、ピッキングの人にも、煎った人にも

感謝したくなるような味わい深くいい味。

静かな店内でただ一人、

時の流れさえも消えてしまいそうな

ぜいたくなひととき。

店を出るときは、

自然に、心から

ありがとうございました!

 

以上のお店は、

いずれも「パレント」のすぐ近くです。

珈琲のお好きな方には、

ご自分の好みでどのお店を訪ねても

何かを感じさせてくれるお店だと思います。

 

また私の知らない素敵なお店もたくさんあるでしょう。

どうぞ、吉祥寺の珈琲店であなただけの特別な時間を

お楽しみいただけることを祈っています。