心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

パネル

No.185 幼稚園のパネル「光に向かう子ら」~その4「子どもたちへ」

パネルが完成して窓枠にはめられた後、 園の子どもたちへのお話の機会を頂きました。 「ガラスはお天気や時間によっても見え方がかわるし、 皆さんが見るときの気持ちによってもかわるかもしれません。 楽しいときには楽しく見えて、 悲しいときには泣きなが…

No.182 幼稚園のパネル「光に向かう子ら」~その3「完成」

無邪気なかわいらしさ。 妻の作品には今までなかった雰囲気です。 園との図案のやりとりで生まれたからでしょうか。 ようやく残りの右片面も2週間前に完成しました。 2面併せて、82cmx153cmのサイズ。 これまでこのサイズのご依頼は、 大きいから無理と大手…

No.180 幼稚園のパネル「光に向かう子ら」~その2「片面終える」

パネルの片面ができた。 ステンドは何百年も持つそうだ。 大規模な改築修繕の行われた幼稚園もこれから50年はもつだろう。 50年後、その頃私は・・・ とても生きていない。 すると妻が言った。 この幼稚園の子どもたちがまだ元気よ。 なるほど・・・そうだね…

No.170 上村松篁のあの「月夜」~やっと完成!

かすかな割れた線、見えますでしょうか。 あっ、やっぱり、 上部にはっきり、見えますね。 この作品、 完成が近づいていたのに 真っ二つでした。 その後、予定通り絵付けなどを施し、 完成となりました。 10年前の妻なら ここまで至ったのかあ・・・ 割れたとき…

No.163 上村松篁の「月夜」にこがれて

※右は日本画家上村松篁の作品『月夜』(昭和14年)。 左は彫りをわずかに残した妻の作品。制作途中。 上村松篁「月夜」に焦がれ、 硝子の世界で近づきたかったのか、 妻はこの作品に挑戦していた。 完成にはもう少しだった。 終盤の絵付け中の窯の中で、 作品…

No.154 とお(10)の木のあかり~その3「観察&試作」

「とおの木」は妻がご依頼受けた伝統ある演奏会ホールに 納める10作品の灯りに指定された樹木。 桂、桐、栗、欅、山桜、杉、栃、小楢、朴、赤松の10種。 (「山桜」の試作 2016年4月) 街路樹の育った葉 ハートだ! これも桂の木! 「とおの木」のうちの多く…

No.152 “きつね”の初作品~ミニパネル

「お母ちゃん、お手々が冷たい、お手々がちんちんする。」 と言って、濡れて牡丹色になった両手を母さん狐の前にさしだしました。 母さん狐は、その手に、はーっと息をふっかけて、 ぬくとい母さんの手でやんわりと包んでやりながら、 「もうすぐ暖かくなる…

No.126 鷺草のパネル~まなざし

お父様が大事に育てられた鉢植えのサギソウ。 そのサギソウを真ん中に お父様とお嬢様の並んだ一枚の写真。 今は亡き父親の深いまなざしが 私にはまぶしかった。 そのまなざしに満ちているのは 愛(いつく)しみではないか。 写真のお嬢様が、 やがて私たち…

No.100 鷺草乃原(さぎくさのはら)

妻のサギソウの作品がようやく出来上がり、 第八回硝子彫刻展に出品しました。 その作品解説カードです。 ~鷺草乃原~ この春、世田谷九品仏の奥沢城跡にある浄真寺の鷺草(サギソウ)伝説を知りました。以前、箱根で初めてサギソウを見てその魅力に惹かれまし…

No 97 海の作品『碧生~あお』から『サギソウ』へ

(2011年) 買い物に行けず、電気も点けず、 自宅で一人ひっそりとしていたという妻。 ステンドグラスをつくって何になるの? あの年の3月、あの東日本大震災。 妻は震災の時の様子や思いを 私が退職してからようやく話しました。 いたるところが震災の衝撃に…

No 96 パネル~W.モリスの「ルリハコベ」より

妻の大好きなウィリアム・モリス。 ようやく2作品目ができました。 最初の作品をつくったとき、 「もう一つつくりたい」と言っていて・・・ もう4年が経っていました。 4年越しの作品への妻の思いを少し紹介します。 もとになっているモリスのデザインがあまり…

No 94 ウィリアム・モリスの「ルリハコベ」より

ご新居にステンドを入れる予定でスペースがこしらえてあったお宅のステンドグラスを作らせていただきました。ご依頼主さんのイメージされていらっしゃるものがあまりに私が大好きなモチーフだったために、たいへん幸せな気持ちで作らせていただきました。 ア…

No63 青い葡萄のパネル&灯り

昨年秋から年明けの間に製作した八ヶ岳のお住まいのためのステンドグラスの2枚目です。 お二階の洗面室に窓がなく、明かり取りのためにスリットの窓を開けました。 そこに葡萄柄のステンドグラスがほしいとのご依頼でした。 ご依頼主様は葡萄が好きな方で、葡…

No.60 紀の川~薔薇文様のパネル~

和歌山紀の川のお家のパネルがようやく完成しました。6月に初めて訪れた和歌山は驚くことばかりで、たくさんのものに魅せられました。紀ノ川、粉河寺、紀三井寺、桃畑、みかん畑、万葉集につながる地や黒江漆器...殊に高野山での衝撃は大きく、奥の院、御影…

No.58 海の作品「夏色の海」・「碧生~あお」訂正版

震災のとき ちょうど海のパネルを つくっていました。 「夏色の海」 被災地のことや被災された方のことを思うと ステンドグラスをつくることに疑問を感じたり、 安穏と生活している自分に罪悪感を覚えたりして 製作を断念しそうになりました。 でも、人と自…

No.38 薔薇のウェルカムボード

初めて製作する結婚式のウェルカムボード。大きな薔薇の花があしらわれたふんわりしたドレス。長いトレーン。そこに丁寧に縫い付けられたパール付アップリケとレース模様…美しいウェディングドレスからイメージしたデザインです。 大切な日に身にまとうドレ…

NO.37 八ヶ岳のパネル

現地でスケッチを始めてから約3カ月、途中原画よりカットを減らし322ピースで完成。 納める前の日、出窓に置いて一日眺めていました。 「昼下がりの陽射しを受けて」 「夕陽を受けて」 「夜、照明を受けて」 最後までラインやガラスを迷いに迷った空と雲でし…

No.36 「八ヶ岳のパネル」製作中

「製作中のパネル」 長野八ヶ岳原村の別荘に入れるステンドグラスのご依頼をいただきました。ご依頼主さまの故郷である長野に終の棲家として建てられるお家で、こだわりの注文住宅です。東京でお打合せの後にすぐ現地を見たくて、9月の半ばに依頼主さまと一…

No.29 蘭のパネル

「胡蝶蘭」 「カトレア」 2007年春に退職してガーデニングに埋没する日々の中、電話がかかってきました。田中さんからでした。 田中さんは2004年のグループ展で私のステンドグラス(青い藤のランプ)を気に入られ、購入して下さった方です。その時に、「これ…

No.21 習作ピオニー

一昨年の秋から、川崎悦子先生に絵付けの技法を学び始めました。この作品は師のご指導の下での初の自由作品です。サンゴバンのアンティーク被せガラスに赤い花を段彫りにぼかし、葉は沈めて白く彫りました。そこに線描きと、影付けをし、葉にグリーンのエナ…

No.15 海の四作品より「碧生~あお」

震災の時、ちょうど海のパネル作品を製作していました。祈りや感謝や様々な思いが交錯し、海の作品を続けてつくっていこうと思いました。 この『碧生~あお』で描きたかった海は二つあります。一つはかつて訪れた時に見た美しい三陸の海。甦ってほしい景色で…

No.13 「鷲」のパネル 

大切なお友だちの素敵な新居に嵌め込んでいただきました。 鷲は、当時6年生だったご長男が描かれた絵をもとにデザインしました。 上下のパネルのガラスやジュエルの色もご長男に決めていただきました。 写真&文 2006.10~ ステンドグラス *あとりえ 悠* …

No.11 紫陽花のパネル

大好きな紫陽花をガラスで表現したい・・・とずっと思っていました。雨に打たれながらもじっと咲き続ける強さとひっそりと静かなさま・・・また、雨上がりの青空のもとでのあでやかさや奥ゆかしさに心惹かれます。 一昨年からデザインを始めながら、なかなか作品に…