心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

四季

No.228 宵待草の灯り~月夜にうさぎ二羽

ウサギ2羽 何を見ているのでしょうか 何を思うのでしょうか 私には、宵待草(いわゆる待宵草)と言えば、 先ず「待てど暮らせど来ぬ人を…」の竹久夢二の歌です。 夕暮れ時に黄色い花を開き、 夜に咲き続け、朝にはしぼむこの花の儚さを しみじみ感じさせる歌…

No.220 菊咲一華(キクザキイチゲ)の灯り

※作品名「青いイチゲの灯り」 現在パレントにて展示中 3月に作った妻の作品です。 秋田等北日本で見られる青い菊咲一華(キクザキイチゲ)を サンドブラストした青色硝子。 その青の吸い込まれそうな透明感、 ふか~い湖の底をのぞくようです。 家族で帰省時よく…

No.219 作品からの呼びかけ?~紀ノ川薔薇文様のアロマランプ&牡丹のアロマランプ

※ついつい、見てしまう作品… 『紀ノ川薔薇文様のアロマランプ』 この作品を見ているのが好きでねえ。 何度みても飽きないし、いくら見てもいいんですよね。 やがて、私はこうして何度も作品を見ているのは、 私が作品に呼びかけられるからじゃないか、 なん…

No.218 日本青年館ホール「木の灯り」(其の27)~「桐の灯り」第貳(だいに)

※このたび追加注文で日本青年館ホールにお納めした作品 昨年末、日本青年館ホールから再度のご依頼でした。 “今度は催事入場者のどなたにでもご覧いただけますよ。 ”なんと嬉しいお言葉でしょう。 妻と大喜びしました。 ※2階ホワイエと取付予定の同階階段周…

No.216 森のかたらい 

春は まだかな。 雪に てんてんと続く うさぎの足あとの その先は きっと 春だよ。 オコジョも 焦がれる 春だよ。 節分草が 真っ先に 顔出すよ。 シマエナガも イチゲ咲く 春を 想って ちょろちょろしてるよ。 春… 春を 呼び合う 森の 語らい こころ あった…

No.214 福寿草のアロマランプ~紅ー第貳(だいに)

福寿草のアロマランプ~紅が完成しました。 紅の2作目です。 私はこの灯りを見ていると 幸せな気分になります。 妻と行って見た秩父紅が 今ここにあるように 思えるのです。 一作目は2年前。 黄色の福寿草は「雪」。 赤色の福寿草は「紅」。 それぞれ完成後…

No.213 秩父の春~福寿草のアロマランプ雪&紅

「福寿草のアロマランプ~雪」(2015年制作 都内O様所有) 春の便りに心誘われます。 秩父に行こう。 そう妻と話し、 秩父に行きました。 秩父の今は節分草。 妻が今作っている福寿草も咲いているだろう。 小鹿野両神の節分草園は、 山の斜面が節分草の花々…

No.205 ヤマボウシとクレマチス~愛しき子

組み立てる前の平面4面を並べました。 真っ白なヤマボウシと薄紫のクレマチスの花の中に、 妻の作品ではあまり見ない子どものシルエットのピースが2面。 「ほーら、たかいよー」と小さな子を揺らすピースが 目に飛び込んできます。 小さな『ボク』を揺らして…

No.200 「木の灯り」(其の25)~「山桜の灯り」 キューバに渡る

この夏キューバに渡った「木の灯り」シリーズ見本作品「山桜の灯り」 今日も暑くなりそうねと交わす人混みをすり抜け、 下北沢駅近くの開店間もない喫茶店に二人で入った。 まだひと気のない店内。私は大学時代のグリー仲間に、 彼が欲しいと言った「木の灯…

No.192 日本青年館ホールの木の灯り(其の18)~落とし文(おとしぶみ)

山道に転がる虫の丸めた葉。 落とし文(おとしぶみ)と言う。 あなたへの 想いここにも 落とし文 小池 森 忘れようとしても忘れられない どれほどの想いなのでしょうか。 道ばたの“落とし文”にまた想いが湧き上がるのでしょうか。 この句は、大学時代からの…

No.188 日本青年館ホールの木の灯り(其の14)~「栗の灯り」完成

しんとした雪夜に来客が帰る。 残されたいろりの熾火(おきび)に 勢いよく息を吹きかける。 灰色がかった炭がぽーと勢いを増して燃える。 赤くなって燃える。 子ども心に この熾火の不思議さを 炭のほてりを感じながら 見る。 数十年経て 私は「栗の灯り」…

No.187 日本青年館ホールの木の灯り(其の13)~「杉の灯り」完成

杉の林・・・ 近くにひっそりとオコジョ・・・ 雪にかくれるような白い毛布で身を包む・・・ 菊の冠を載せたような野鳥キクイタダキ・・・ 樹上に小さな杉の実・・・ 根元にヤマユリ・・・ 「杉の灯り」が完成した。 どこか遠くにやさしく心誘われる雰囲気が…

No.183 日本青年館ホールの木の灯り(其の11)~「桂の灯り」完成

妻と1年前の冬に「とおの木」探しをした。 桂の木は近所にはないと思っていた。 春になって、妻がここにも、あそこにもと 近所の街路樹3カ所で桂の木を見つけた。 案外身近に見られる木だと知った。 丸い小さなハート型の可愛いらしい葉が特徴。 色づいた秋…

No.181 日本青年館ホールの木の灯り(其の10)~「松の灯り」完成

生まれたばかりの松ぼっくりを食べるリス かさの大きく開いた松ぼっくり ピンととんがった松葉 花粉をつけた松の花 そして見守る松の樹皮 何度も何度も 樹木にふれ・・・ 息づかいを感じ・・・ ようやく灯りになりました 日本青年館ホール11種の木の灯りに込…

No.176『花影』に想う~“盗ってねえべ”と母

(2008年制作 ユザワヤ創作大賞金賞受賞) 妻の作った「花影」。 桜咲くその裏に見えるは 障子と妻は言う。 私はその障子のほのかな灯りが好きだ。 心が安まるのだ。 心が温かくなるような気がする。 それは子どものころ遊び疲れて家に帰る時、 まだ遠くに見…

No.170 上村松篁のあの「月夜」~やっと完成!

かすかな割れた線、見えますでしょうか。 あっ、やっぱり、 上部にはっきり、見えますね。 この作品、 完成が近づいていたのに 真っ二つでした。 その後、予定通り絵付けなどを施し、 完成となりました。 10年前の妻なら ここまで至ったのかあ・・・ 割れたとき…

No.156 ブログ4周年「星空のドームランプ~義兄を偲んで」

(2008年制作 「星空のドームランプ~義兄を偲んで」) 今年も5月の連休がきた。 ブログを始めたのがこの連休だった。 息子に手伝ってもらって何とか立ち上げた。 もう4年がたった。 その間息子に二人目が生まれ、すでに3歳。 新しいことはどんどん起きて、…

No.152 “きつね”の初作品~ミニパネル

「お母ちゃん、お手々が冷たい、お手々がちんちんする。」 と言って、濡れて牡丹色になった両手を母さん狐の前にさしだしました。 母さん狐は、その手に、はーっと息をふっかけて、 ぬくとい母さんの手でやんわりと包んでやりながら、 「もうすぐ暖かくなる…

No.150 とお(10)の木のあかり~その2「檜山路にて」

とても美味しくいただきました。「檜山路の灯り」宅にて(2月末) ご依頼の演奏会ホール楽屋の木のあかり10種は 桂、桐、栗、欅、山桜、杉、栃、小楢、朴、赤松。 木について教えていただきたく、 山林を所有される檜山路のお宅にお邪魔しました。 お宅の庭、…

No.147 とお(10)の木のあかり~その1

顔?「冬の木の芽」です。(かがくのとも絵本) 10種類の日本の木で作られた楽屋のドア横に それぞれ10のステンドグラスの灯りをつくって欲しい。 自らもチェロを奏で合奏を楽しまれるホール代表からの 妻へのご依頼でした。 内外のアーティストに 日本の文…

No146 雪うさぎシリーズ

雪のガラスの雪うさぎアロマランプ(2015年) 2010年2月 もうすぐ春というのに大雪の日 銀世界は うさぎが好きで 冬のうさぎを思案していた妻に 雪うさぎを連れてきてくれました 以来妻は 雪うさぎの作品をつくり続けています 昨年も 今年も ご依頼等で根強…

No.145 『菖蒲を愛でる』(2011年作品)に寄せて~『求めない』(加島祥造著)

求めないーー すると いまじゅうぶんに持っていると気づく 求めない ーー すると それでも案外 生きてゆけると知る 求めない ーー すると 改めて 人間は求めるものだ と知る (加島祥造著『求めない』より) 妻は、 孫と一緒に菖蒲で有名な公園に行った。 孫…

No144 迎春 福寿草のアロマランプ~紅

妻の体調があまりよくない頃、 二人で秩父によく行きました。 四季折々の秩父の自然にふれていると 不思議と元気になりました。 もう8、9年になるでしょうか、 妻と早春の秩父に福寿草を見ようと 出かけました。 斜面いっぱいの福寿草は 春を呼ぶ生命力に満…

No.138 福寿草のアロマランプ~雪

寒のゆるみはじめた 白い山肌に 福寿草の芽。 もう、春。 じんわり温まるのは、 こころなんだね。 (妻と秩父によく行きました。 体調があまり良くない頃、 妻は秩父の自然と草花に慰められ、 また、元気をもらいました。) 吉祥寺のブティック「パレント」…

No.123 檜山路の灯り(その4)~愛犬かんべえ

檜山路のご夫妻が 保健所からレスキューした保護団体より譲り受けたかんべえは やがて散歩の良き友となった。 可愛がってくれたご主人様のお誕生日の日、 かんべえは亡くなった。 また、妻がかんべえの面を制作していた日だった。 檜山路のご主人様の翌朝の…

No.122 檜山路の灯り(その3)~完成

「檜山路の灯り」が完成しました。 妻の作業ノートには、 全部で663ピース、340時間と記されています。 妻の心のノートには、 日の出町の自然と生き物とイカルの声、 愛犬のももとかんべえ。 それにご依頼主ご夫妻のやさしい笑顔が記されているのでしょう。 …

No.105 雪うさぎのアロマランプ

2010年、妻は「雪うさぎ」を制作しました。 (参照 2010年制作「雪うさぎ」http://bit.ly/1vxTXSC) 後ろ姿のうさぎ、そこに続く足跡は思いのほか反響を呼びました。 その後「雪うさぎ」はシリーズでつくってきましたが、 今回は小さなアロマランプにして仕…

No 89 森のうさぎ 

妻の作品では、あまりない色合いです。 こういうのがあってもいいと思うのですが。 落ち着きますよね。 「森のうさぎ」... 森かあ... そう思い、カメラと「森のうさぎ」を抱えて裏山に行きました。 適当な場所に着くと、なんとまあ、おあつらえ向きの切り株…

No.73 うさぎシリーズのミニランプ&個展のお礼

妻が個展のためにつくったミニランプです。 「雪うさぎ」と「森に佇む」 会場に二つ並べて飾りました。 個展が終わった。 翌日、妻の目覚めは1時半。 もちろん、昼過ぎ。 怒涛の一週間。 詳しくは一か月半か。 妻は「今年一年間!」と言うだろう。 ともあれ…

No.68 うさぎシリーズ

「秋~森に佇む~」 妻の作品にはうさぎがよく見られます。モチーフの中心だったり、片隅にこっそりだったり。妻はうさぎシリーズと言っています。そして「これはね、うさぎさんがね・・・」と何やら楽しそうでその物語は尽きません。「えーっ、これもうさぎシ…