注文制作
今、この瞬間、 一人の人間でどうなるものでもない… 大自然の前の人間の無力さ。 大洪水で壊れゆく人間の営みが テレビ画面に流れました。 七夕の頃、過去に例を見ない集中豪雨に襲われた西日本。 その広島県内にある福山市のお店にお納めする作品を 妻はそ…
『おおましこ』は、寒くなった頃に見られる野鳥。 森や林の周辺などで「ピイーッ ピイーッ」と 短い声で鳴くそうです。 メスとオスは向かい合う面で… ご依頼のお二人のご要望でした。 加えて、奥様から オスを少し大きめに… これまで私の聞いたことのない『…
アメリカのわずか人口10万の町にある ランボー・フィールドをフランチャイズとする NFLのグリーンベイ・パッカーズ。 その大ファンという九州にお住まいの方からの ご依頼でした。 ランボー・フィールドまで数度応援に行かれたそうで、 相当熱烈なファン…
「木の灯り」青年館ホールさ納めたのは、 去年夏だったものなあ。 そのあと、 見たいという声に後押しされだべか、 青年館ホールから追加注文あったもの。 春に、ホールのホワイエにこの「桐の灯り」、 取り付けらえだった。 たいした立派な鉄の枠もこしらえ…
朝、目覚めて 出窓の茶々ちゃんに 「おはよう」 陽が昇り 抜けるような青空。 そして 澄んだ空気。 昼下がり。 茶々ちゃんの下に 茶々ちゃん。 いつまで散歩するの? 日が暮れたし… おうち、帰ろうよ。 今日が終わったよ。 茶々ちゃん、 ありがとう。 1ヶ月…
※このたび追加注文で日本青年館ホールにお納めした作品 昨年末、日本青年館ホールから再度のご依頼でした。 “今度は催事入場者のどなたにでもご覧いただけますよ。 ”なんと嬉しいお言葉でしょう。 妻と大喜びしました。 ※2階ホワイエと取付予定の同階階段周…
雷鳥を見るといいことがあるよ。 職場の仲間4人で登った奥穂高、 仲間の一人が雷鳥を指さし、 そうっと小声で教えてくれました。 険しい山道にぐったりしていた私も、 雷鳥を見て、不思議と元気が出ました。 雷鳥は火難や雷難を防ぐ神の使者とも知りました。…
都内に4年ぶりの大雪が舞った。 まだその被害に大騒ぎしている日の朝刊コラムに こんな言葉が紹介された。 雪 いとど深し / 花 いよよ近し このコラムニスト、 いいなあと思った。 雪で毎日悩まされ続けているのに、 少し心が明るくなった。 作者は柳宗悦(…
木片によって組まれた模様の障子の向こうは、 地上に陽光降り注ぐ小春日和の世界です。 それは全くの幾何学模様なのですが、 手作りのなせる技なのでしょうか。 障子に作り手の思いが宿るのでしょうか。 釘も接着剤も使わないでこの連続模様を作ります。 こ…
組み立てる前の平面4面を並べました。 真っ白なヤマボウシと薄紫のクレマチスの花の中に、 妻の作品ではあまり見ない子どものシルエットのピースが2面。 「ほーら、たかいよー」と小さな子を揺らすピースが 目に飛び込んできます。 小さな『ボク』を揺らして…
「あのう…これでしょうか…」 今までにはないご依頼内容で… 私も本当に驚きました。 妻への作品制作依頼は北斎の富嶽三十六景の「神奈川沖浪裏」 ご主人の大好きな絵だそうです。 新居は年明けに完成していたのに こちらの都合で伺ったのは夏になってしまいま…
この夏キューバに渡った「木の灯り」シリーズ見本作品「山桜の灯り」 今日も暑くなりそうねと交わす人混みをすり抜け、 下北沢駅近くの開店間もない喫茶店に二人で入った。 まだひと気のない店内。私は大学時代のグリー仲間に、 彼が欲しいと言った「木の灯…
どんなふうに灯っていたでしょうね。宝塚「阿弖流為」の日本青年館ホールこけら落とし公演。 夢を見たのだろうか。 真夏の夜の夢なのか。 しばし、ご笑覧頂ければ幸いです。 この年になって、宝塚公演を観劇できるとは。 人生、何があるか分からないとはこの…
「そこでいいよ」 そうやさしく教えてくれた搬入車整理のおじさんも… いつも慌ただしく、 作業員をのみこんでははき出していた現地事務所も… いつどこに消えたのだろう。 工事期間とは様相を一変させた竣工記念演奏会の7月23日、 妻と二人で日本青年館ホール…
ー取り付けて、取りあえず点灯の確認ー 7月18日、日本青年館ホールは本日竣工です。 関係の皆様、誠におめでとうございます。 少しさかのぼって7月10日、 灯りの取付工事立ち合いのため、 妻と日本青年館ホールを訪ねました。 作業はその内容によって担当班…
桐の花は樹上高く房状にして薄紫色に咲く。 地上で直接見ることはなかなか叶わない。 有り難いことに、 知人から桐の花を納めた氷柱を頂いた。 驚くほどきれいな花。 冷たい桐の花にじんわり人の温もり。 「ローズ亭」のオーナーさんからは、 “あそこならま…
「橅(ぶな)の灯り」は 「とお(10)の木の灯り」制作途中に受けた 日本青年館ホールからの追加注文でした。 「ブナ」を制作できることに妻も私も喜びました。 『ぶなの森は緑のダム』。 わかりやすい文章構成で ブナの森がいかに私たちに大切であるのか考え…
今回の写真は新進気鋭の若手カメラマンによるものです。 カメラマンへの撮影依頼は、 11月発行を目指して製作に取りかかっている 「木の灯り」作品集の編集・製作者からのアドバイスでした。 確かにプロは違うものだと感心しました。 各種機材を抱え、重装備…
山道に転がる虫の丸めた葉。 落とし文(おとしぶみ)と言う。 あなたへの 想いここにも 落とし文 小池 森 忘れようとしても忘れられない どれほどの想いなのでしょうか。 道ばたの“落とし文”にまた想いが湧き上がるのでしょうか。 この句は、大学時代からの…
深緑を背にした朴の木の花。 側面を春と秋のイメージの朴の葉が被う。 この「朴の灯り」, これで充分なのだが、 意外なことに、私が夜に灯りをともして 何度も見て楽しんだのは この面の反対側にある芽吹く葉だった。 見終わっても、 何となくまた見たくなる…
まったく、豆太ほど おくびょうな やつは ない。 もう五つにもなったんだから、よなかに ひとりで セッチンぐらいに いけたっていい。 ところが 豆太は、セッチンは おもてにあるし、 おもてには 大きな モチモチの木が つったっていて、 空いっぱいの かみ…
桜前線北上。 北国からの桜の便りに、 妻と見た桜がなつかしく思い出されます。 9年前の4月19日、 仕事の合間をぬって私の田舎に帰省する途中、 角館で桜を見ることができました。 ※妻が撮った9年前の写真 例年より10日以上早い桜開花でした。 前々から角館…
しんとした雪夜に来客が帰る。 残されたいろりの熾火(おきび)に 勢いよく息を吹きかける。 灰色がかった炭がぽーと勢いを増して燃える。 赤くなって燃える。 子ども心に この熾火の不思議さを 炭のほてりを感じながら 見る。 数十年経て 私は「栗の灯り」…
杉の林・・・ 近くにひっそりとオコジョ・・・ 雪にかくれるような白い毛布で身を包む・・・ 菊の冠を載せたような野鳥キクイタダキ・・・ 樹上に小さな杉の実・・・ 根元にヤマユリ・・・ 「杉の灯り」が完成した。 どこか遠くにやさしく心誘われる雰囲気が…
パネルが完成して窓枠にはめられた後、 園の子どもたちへのお話の機会を頂きました。 「ガラスはお天気や時間によっても見え方がかわるし、 皆さんが見るときの気持ちによってもかわるかもしれません。 楽しいときには楽しく見えて、 悲しいときには泣きなが…
※左面:春 右面:冬 私には身近過ぎるように思える欅だが、 ひと冬前に始まった欅とのふれあいに、 妻は何を感じたのだろうか。 欅のすべての始まりは冬。 欅の古木の穴に宿るスズメ。 春を焦がれる実生(みしょう)を宿す欅。 木枯らしにゆれる小枝にも、 …
妻と1年前の冬に「とおの木」探しをした。 桂の木は近所にはないと思っていた。 春になって、妻がここにも、あそこにもと 近所の街路樹3カ所で桂の木を見つけた。 案外身近に見られる木だと知った。 丸い小さなハート型の可愛いらしい葉が特徴。 色づいた秋…
無邪気なかわいらしさ。 妻の作品には今までなかった雰囲気です。 園との図案のやりとりで生まれたからでしょうか。 ようやく残りの右片面も2週間前に完成しました。 2面併せて、82cmx153cmのサイズ。 これまでこのサイズのご依頼は、 大きいから無理と大手…
生まれたばかりの松ぼっくりを食べるリス かさの大きく開いた松ぼっくり ピンととんがった松葉 花粉をつけた松の花 そして見守る松の樹皮 何度も何度も 樹木にふれ・・・ 息づかいを感じ・・・ ようやく灯りになりました 日本青年館ホール11種の木の灯りに込…
パネルの片面ができた。 ステンドは何百年も持つそうだ。 大規模な改築修繕の行われた幼稚園もこれから50年はもつだろう。 50年後、その頃私は・・・ とても生きていない。 すると妻が言った。 この幼稚園の子どもたちがまだ元気よ。 なるほど・・・そうだね…