心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

No.21 習作ピオニー

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一昨年の秋から、川崎悦子先生に絵付けの技法を学び始めました。
この作品は師のご指導の下での初の自由作品です。
サンゴバンのアンティーク被せガラスに赤い花を段彫りにぼかし、葉は沈めて白く彫りました。
そこに線描きと、影付けをし、葉にグリーンのエナメルをのせました。
焼成は先生にしていただきました。

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ボーダーのガラスは同系色のアンティークガラスでまとめました。
ブラスト彫刻をすると磨りガラスのようになるのですが3回焼いたために、ガラスがまたつるつるになって驚きました。

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ずっと作ってみたいと思っていたイメージのステンドグラスが、サンドブラスト彫刻に加えて絵付けをすることで表現できました。
うれしくて、陽にかざしては眺めてしまいます。

*使用ガラス・・・フリモント(米)・サンゴバン(仏)
*ブラスト彫刻・・・レッドonクリアの被せガラスに沈め彫りと段彫り
*参照図案集・・・Traditional Chinese Embroidery Designs 

写真&文(2011.11)ステンドグラス*あとりえ 悠*

 

~硝子彫刻展出展作品その1~

 

現在開催中の硝子彫刻展に出展した作品です。

妻は2年前に川崎先生の絵付けの作品を見て、絵付けを勉強したくなりました。

そして川崎先生に絵付けを教わるようになりました。

こうしてピオニーができました。

 

妻は2000年頃、酸抜きで細かなタッチの表現のある6作品(藤など)をつくりました。

酸抜き作業は簡単にできることではないので2007年からはサンドブラストをするようになりました。

サンドブラストは鳥山先生に教わり、卒業した今も工房に通ってお世話になっています。

 

妻のステンドグラスづくりを振り返ると、自分の作品をより目指すものに仕上げるために新たな技法を必死に身に着けてきたように見えます。

 

よくこんなにできるなあと感心します。

やり過ぎでは?気が休まらないでしょ?

「ほれ、のんびりもいいもんだよ」と時折私はゴロッと横になって普通の人を見せます。

 

今回の作品は9月10日(月)2時まで東京駅北八重洲田中画廊にて展示中です。

もしご都合付きましたらご覧いただけると嬉しいです。

      2012.9.7記