秋が深まって森が美しく色づいてきました。
紅葉に黄葉…真っ青な空。
木漏れ日がまぶしく光ります。
赤く染まる森に生き物たちはの~んびりと佇んでいます。
吊り花の赤い可愛い実がぷらぷらと、うさぎを見おろしています。
夏にお友だちになったりすはドングリ集めに精を出していますよ。
写真&文(2008.11)ステンドグラス*あとりえ 悠*
「ステンド」~生きる希望~
「来年、個展を開こうか」
妻と話をし、そのためのギャラリーを予約しました。2008年のことです。
ようやく再びステンドを作れるようになったかな、そんな期待のもてる年でした。
でも個展開催の準備が出来ていたわけではありません。
妻は人生最初で最後の個展。そう言って張り切ってステンドに向かいました。
2008年、妻は次から次へと作品を生み出しました。
しかも、ステンドをつくれないほどの状態を経た後の作品は
何故か作品に優しさが増したように見えました。
紅葉とうさぎ、どんぐりとリス。
一つの面に複数の素材のかかわりをもたせることで見る人の心が動きます。
人は作品を見て、“癒される”とかおっしゃってくれます。
どうなんでしょうか。
実は妻は生きるためにただ必死にステンドをつくっていたようにも思います。
この作品、太陽の元では、うさぎとリスが向き合っています。
他とかかわり生きていこうという妻の願いのように見えます。
ステンドが生きる希望なのです。
ステンドをつくることで妻は癒され、生きるエネルギーを得ていたのです。
そんな時期の作品です。
2012.10.20 記