2010年のお正月、一念発起して絵付けの講習会に行きました。
ご縁のある八田大輔先生の三日間の講習でした。
椿を描きました。
「このデザインでガラスを組んでみてもいいですね。」という先生の言葉に「作ってみます!」とお返事しました。
それから1年後、八田先生の原画を元に、和のイメージで椿の灯りを作ってみました。
椿を紅白にして、オパックガラスで囲みました。
サイドは拙作“藤の行灯”と同じ籠目模様をみぞれのようなヤカゲニーで作って、黄土色に白被せのガラスにうさぎをシルエットで彫りました。
落ち着いた雰囲気の灯りになりました。
写真&文(2011) ステンドグラス*あとりえ 悠*
「初めての絵付け~椿の花~」
妻は2010年に始めて「絵付け」をならいました。
生まれて始めての絵付けが下の写真です。
この時の絵付けから今回の「椿の灯り」が生まれました。
立体になって私の好きな和風に変身しました。
昨年、東京の根津美術館で「百椿図」*を見たときに、古くから日本人がいかに椿を愛してきたか知りました。様々な椿の作品を見ているうちに、私は真っ白な雪に置かれた真っ赤な椿の花を小さい頃に見たのを思い出しました。まるで、椿が心の中に棲みついてでもいたように。
椿の灯りに心が和み、ほっとするのは、自分の心に棲む自分の過去と出会っているのでしょうかね。
松飾りもとれ、やがて新年からいつの間にか日常の気分になる頃になりました。今年もどうぞよろしくお願いします。
(2013.1.9記)
*百椿図 椿をめぐる文雅の世界2012年1月7日(土)~2月12日(日)根津美術館
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/past2012_n01.html