ご新居にステンドを入れる予定でスペースがこしらえてあったお宅の
ステンドグラスを作らせていただきました。
ご依頼主さんのイメージされていらっしゃるものが
あまりに私が大好きなモチーフだったために、
たいへん幸せな気持ちで作らせていただきました。
アーチのデザイン、大きさ、モチーフ決め、ガラス選び…と
ご依頼主さんご自身がなさいました。
モリスの「ルリハコベ」はコーヒーカップを持つほど大好きな図柄でしたが、
モリスのデザインがあまりに完璧なためにモチーフを抜き出して
好き勝手にアレンジすることはきわめて難しいことでした。
白い花(チューリップ?)はできるだけそのままトレースし、
葉はあちこちからラインを抜き出して繋げ、
なんとか雰囲気を残せるように努めました。
フィッシャーやランバーツ、サンゴバンなど稀少なアンティークガラスを
フルに使わせていただき、できあがった作品の光りが通る美しさは最高でした。
写真&文 (2010.11) ステンドグラス*あとりえ 悠*
~我が家のコーヒーカップ~
20年ほど前、妻が買ってきて、
なぜか私に「プレゼント」と言って、
我が家にW.モリスのコーヒーカップが来た。
しかもペアだった。
来客用の5客セットは「モリス没100年記念」だという。
さらに「餞別にいただいた」イヤーズカップは偶然に「ルリハコベ」。
今回我が家にこんなにモリスのカップがあることを知って驚いた。
妻はモリスが大好きなのだ。
プレゼントされた頃は分かりませんでしたが、
ウィリアム・モリスのデザインは、
連続文様なのに躍動感が感じられていいなあ、と思えるようになりました。
息遣い、人間味が感じられます。
すみません。ど素人なのに。
妻もこの連続文様の中の瑞々しが好きなのかな。
そう思って妻の作品をまた見つめました。
(作品・写真2011年)
この作品を仕上げてから、4年が過ぎました。
妻はモリスをもう1作品つくりたいと思い続けていたそうで、
今2作品目をつくっています。
仕上がりが楽しみです。
(2014.7.31 記)