心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

No.159 「*あとりえ 悠*カフェ」始めました

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ステンドのご用で我が家に来られるお客さんに

珈琲をお出しし喜んでもらえるのは嬉しいものです。

ステンドを見ながら珈琲を楽しむのもいいなあ。

 

カフェを始めました。

 

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(妻がベランダで楽しむバラ)

 

ー珈琲のあの味をー

10年前同業の先輩の淹れた珈琲の美味しさに感動し、

手ほどきを受けました。

先ず焙煎を教えられたとおりの

道具とやり方と生豆で行いました。

やってもやっても思ったようになりません。

しかも焙煎後のガス台周りは珈琲豆の薄皮が大散乱。

2年半続けましたが、

薄皮掃除の思い出だけ残してやめました。

 

焙煎をあきらめてからは美味しい豆を探しながら、

美味しい淹れ方を模索し続けました。

結局、煎り方、挽き方、淹れ方は人それぞれ。

味もそれぞれ。

私が求め続けたのは10年前に飲んだあの味。

 

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ようやくその味に近づいたような気がします。

苦みほどほど。雑味なし。

豆の旨みを楽しむ珈琲。

お茶のように口に入れたら

喉ごしで楽しめる珈琲の味です。

  

 

ー『カフェ』か『サロン』かー

「お父さん、お誕生日、おめでとう。」と

息子に『cafeから時代は創られる』(飯田美樹著)を

もらいました。

20世紀初頭のパリの名だたるカフェの店主やお客の

あり様が鋭い洞察力で描かれています。

世の中に大きな影響を与えた

ボーヴォワール藤田嗣治ピカソなどの天才は

カフェによって生まれたとも書かれていて、

『カフェ』という名前に少したじろぎました。

 

同書ではサロンとカフェの違いにもふれていました。

実は私は3年前に人の集まる場をつくろうと

思ったことがありました。

それは、ある日、

大学で万葉集を教えてこられた近所の方が

我が家で珈琲を飲みながら万葉の世界を

熱く語ってくださり、

私はリタイヤした人たちが自分のご専門や趣味を

互いに披露しまた聞くのは楽しいものだと感じたからです。

こういう場づくりに我が家のステンドと珈琲が

役立つかも知れないと思いました。

当時の私に時間の余裕も自信もなく

そのままになりました。

このときの私の抱いたイメージは

同書によるとどちらかと言うとサロン的のようです。

 

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私の時間の余裕は3年前より更になくなっていますが、

始められる範囲と内容で始めようと決めました。

「カフェ」に堅苦しさは無用です。

ステンドと珈琲を楽しむ。

それだけで十分です。

名前は『*あとりえ 悠*カフェ』としました。

“時代を創る”ことはなくても

“人と人との温もりは創れる”かも知れません

 

 ーカフェを始めてみましたー

5月29日、「*あとりえ 悠*カフェ」に

2組5名の方がいらっしゃいました。

3月まで私が嘱託でお世話になった元職場の関係者です。

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(近所の評判のケーキ屋さんのものです。)

 

 ご案内には以下のようなことを記しました。

 

どうぞステンドを見ながら、

珈琲をお楽しみください。

このカフェの場が参加者にとって、

心地よいものになるように、

また長く続きますように次のお願いをします。

〇ケーキと珈琲豆の購入代金を頂きます。

 手土産は持ち込まないようお願いします。

〇カフェでのステンドのお買い求めは

 ご遠慮ください。

 見て楽しんでください。

 写真撮影もかまいません。

〇どうぞ、ステンドと珈琲とおしゃべりを

 お楽しみください。

 

私のよく知っている方々なので、

妻には時折顔を出す程度でいいよと

言っていたのですが、

どうも私がお世話になった方々をお迎えしたからか

最後まで同席して会話し、

さらに工房に案内して制作中の作品を見せながら

説明していました。

妻、お疲れさん!

 

 ーカフェの当面ー

妻と私の都合のつく時間に開こうと思います。

たぶん月に1,2度あるかないかです。

0の月もあるでしょう。

これから1年くらいは

お招きしたい方にお声かけしながら

改善を重ねて行くようにしようと思っています。

 

29日のカフェで強く思ったことは

カフェにおしゃべりは大事!です。

(2016.6.1 記)