妻がサンドブラストを始めて8年。
ずうっとお世話になってきた教室が
この度初めての教室展を開きました。
妻も4点出品し、一昨日搬入。
お近くにご用の方がいらっしゃいましたら
お立ち寄り頂ければ幸いです。
9月21日(水)~25日(日)10時~19時
私の思い出:「王者のまなざし」
妻の学んだ技法はサンドブラストによる硝子彫刻です。
この技法で作られたある作品との出会い、
今も鮮明です。
2年前妻が「鷺草乃原」を出品した時の
日本サンドブラスト協会主催第8回硝子彫刻展の会場、
たくさんの硝子彫刻作品の中に、
たてがみをなびかせた精悍で颯爽としたライオン。
百獣の王とは・・・
すごい作品だなと感心しながら
見る位置を変えていって、さらに驚きました。
強靱な王と思われたそのまなざしに
宿るのは哀れみ。
いやあ、すごいなあ。
これはすごいと感激したことが心深く刻まれました。
そして、作品名を見てまたびっくり。
「王者のまなざし」
作者の伝えたかったことを受け取ったように思いました。
宗教的精神性の漂う慈しみではなく、
強さの中に宿るのは哀れみなのでしょう。
多くの敵や生き物を倒してきた我が身、
その世界の中でしか生きられないと知りつつ、
また倒されていく者の痛みや無念さも感じつつ、
なおも生き続ける者の、王者のそのまなざし。
そしてそのまなざしは
他者のみならず我が身にも注がれていると思えました。
私にはそう見えました。
こんな対話をさせる作品、その作者。
本当にすごいと思いました。
この作者は硝子彫刻技法創始者のお嬢様ですが、
ご結婚された今は制作活動を以前より控えられているそうです。
この作品を実際に見て頂けたらと思うのですが、
無理なので、どんな作品かだけ、お伝えします。
どうぞDM写真をご覧ください。
(2016.9.22 記)