深緑を背にした朴の木の花。
側面を春と秋のイメージの朴の葉が被う。
この「朴の灯り」,
これで充分なのだが、
意外なことに、私が夜に灯りをともして
何度も見て楽しんだのは
この面の反対側にある芽吹く葉だった。
見終わっても、
何となくまた見たくなるから不思議だ...
妻が昨年近くの山に通って冬芽から見続けて、
その成長にふれてきて表したのが
この伸びようとする若い葉。
もともと妻の作品に裏表はない。
だがこの面は青年館ホールの取付は壁側なので、
通る人の眼に触れることはまずないだろう。
(楽屋の出演者がドアを開けた時には、見える!?)
壁側になると、壁に影を映しています。
『出演者はおまえに気づくよ。
...だといいな...』
そう言って送り出すんだろうな。
いやあ、こりゃあ、
嫁ぐ娘への気分だね。
(2017.5.16 記)