心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

No.222 日本青年館ホールホワイエの「桐の灯り」~「木の灯り」(其の28)

f:id:you3113:20180615235203j:plain

「木の灯り」青年館ホールさ納めたのは、

去年夏だったものなあ。

そのあと、

見たいという声に後押しされだべか、

青年館ホールから追加注文あったもの。

春に、ホールのホワイエにこの「桐の灯り」、

取り付けらえだった。

 

たいした立派な鉄の枠もこしらえでくれで、

ありがでゃあ。

催事のチケットあれば

誰でもいづでも見れるどー。

佐藤佳奈さんの書と一緒だもの。

f:id:you3113:20180605110852j:plain

秋田の森林組合長さん、見てけれえ。

桐の花のうしろの山、

ご夫婦で案内してけだ、あの鳥海山だべえ。

本当にお世話になったすなあ。

また、お会いしたいすなあ。

 

f:id:you3113:20180605111307j:plain

秋田の木がじっぱし使われている青年館ホール。

嬉しいでゃ。

おらの生まれた所の木だすべえ。

そのホールに、ちま(妻)のステンドだべぇ。

ありがでゃ。

えがっだあ。

 

秋田の言葉だば、

分かりにくかったすべえ。

ごしゃがにゃ(怒らない)でけれ。

へぇば。

 

 《方言と一冊の本》

 「おら おらで ひとり いぐも」(若竹千佐子著)

 方言の威力と表記の工夫に感心。

 また主人公74歳の生活力と絶え間ない想像力、

 圧倒されました。

 その影響か…

 今回突然、秋田弁で書きたくなりました。

 ー 熟考や節度ってねべぇか?

   あえー、すかたねっちゃ。

 

 ところで、

 作中の主人公桃子が

 オレオレ詐欺に引っかかっての回想場面、

 はき出すその言葉にハッとしました。(本文P51)

 子どもがかわいくて

 それで引っかかって、

 金を出すのではない。

 『子どもの生きる喜びを横合いから手を伸ばして

  奪ったような気がして仕方がない』

 それが親だ。

 我が子への贖罪なのだ!

 桃子のこの言葉に、

 私は我が子とのことを振り返って、

 そんなことはないと、

 言い切れる自信はありませんでした。

 

 『おら おらで ひとり いぐも』

 刺激的な一冊でした。 

 

 (2018.6.16 記)