大好きな紫陽花をガラスで表現したい・・・とずっと思っていました。
雨に打たれながらもじっと咲き続ける強さとひっそりと静かなさま・・・
また、雨上がりの青空のもとでのあでやかさや奥ゆかしさに心惹かれます。
一昨年からデザインを始めながら、なかなか作品にできなかった紫陽花でしたが
今年は何度も見つめてスケッチしながら、一生懸命に下絵を描きました。
図柄、彫りともに何度か修正し、試行錯誤しながら彫りました。
紫陽花の花の重なりを表現するのには初めの被せ落としを落としきらずに
色が残る状態で段彫りを始めて、全体に色がぼんやり残すようにしました。
サンドブラストのピースはフランス・サンゴバン社のアンティーク被せガラスを使用しています。
それを囲むように、たくさんの紫陽花のようなフラクチャーガラスを配しました。
また、縁にはキラキラした雨の雫、青い空、紫陽花の周りに咲く野の草花などを
イメージしたガラスを選んで組みました。
写真&文 2010.06 ステンドグラス*あとりえ 悠*
~雨に咲く紫陽花~
紫陽花が雨でかがやきを増します。
雨の日の紫陽花はいいですね。
“恵みの雨”とはよく言ったものです。
恵みの雨、そう納得できるのは、
稲作農耕民族の血のせいなどというより
雨の紫陽花のせいなんだ!と言ってしまいたい。
言えば1町7反の田んぼを耕していた亡き親父の
「おう、おう、都会かぶれしおって」との嘆きが聞こえそうだ。
でも、雨の紫陽花、これがいいんだよね。
「やー、親父にも、見せたいよ」
いいんだよね。
※1町7反は約1.7ha の広さのこと。
妻の紫陽花の作品は2つあります。
そのうち雨の日にたたずむように咲く紫陽花の雰囲気を醸すこちらをアップしました。
残りのもう一つは次回アップします。
人気は圧倒的に次回の作品です。
ステンドらしい作品ですよ。
2012.6.21 記