心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

NO.254 ご案内申し上げます~妻の個展

 

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一ノ関悠子第6回作品展を12月5日から10日まで

国立市駅前のコートギャラリーで行います。

よろしかったらどうぞご観覧くださいますよう

ご案内申し上げます。

 

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「妻の個展」

最初で最後の個展だからね

妻がそう言ったのは10年前

聞いた家族はみんなで手伝った

息子も娘も

初めてだし、最後だし…

最後だからねえ…

 
そして

2回目も

3回目も

4回目も

5回目も

“これが最初”の言葉はなくなったが

“これが最後”と言ってきたような気がする

 

もうすぐ6回目の今

この間そのつぶやきを聞いた

これで最後かなあ…

やっぱり

 

f:id:you3113:20171210164354j:plain第5回個展の玄関口

 

妻の

“これで最後"は

本心

いろいろな思いのなか

最後と思って頑張ってきたのだろう

最後だから

頑張れたのだろう

 

最後と思わなければ

できなかったのだろうか

ふと考える

私には分からない

深い井戸から汲んだ澄みきった水の冷たさは分かっても

土中の井戸の中は誰にも分からないということかも…

 

f:id:you3113:20171209173355j:plain受付から見える展示会場 

 

妻はいつも言う

この作品で喜んでもらえるかしら?

個展が近づくと言う

個展に来られた方が楽しんでくれるかしら?

 

f:id:you3113:20171209133959j:plain受付前談話&パネルコーナー

 

妻の普段の制作活動をそばで見ていると

実に不合理で無駄が多い

なのに妻の作品を求めてくださる方が増えてきたのは

この不合理で無駄に見えるなかでの

作品作り故かも知れないと思うようになった

 

f:id:you3113:20171207174806j:plain終了時刻の迫った展示会場

 

地球の片隅まで

一瞬にして情報が届く世の中で

喜んでもらえるかしらと

ひたすら祈るように作った作品を

誰かがじーっと観てくださることを想像すると

なんだか私は嬉しくなる

 

作品と人とが

こころやすらかに巡りあえますように…

 

 

(2019.11.4 記)