作品の図案がようやく上のように決まりました。
今回は、2週間ほど前に3種類の一次デザインを仕上げてから、
ここに至るまでの経過を妻のつぶやきを通してお伝えします。
つぶやき1 (お約束の日に何とか3種類の一次デザインを仕上げて訪問)
どんどん畏れ多くなっていく。デザインは2と3も用意。
つぶやき2(デザインの決定)
「これを気に入っていただけたらいいな・・・」と思って描いていたデザインに決定!きっと力が入っているかも。安堵した。
つぶやき3 (一次デザイン選定後、ご依頼主様宅の庭で)
スケッチしようとしたが大きな蝋梅の木をただただ見上げるばかり。
足元には愛らしい福寿草。
つぶやき4 (モチーフ描き)
白い丸の中に入れるモチーフのご希望は山桜・ふきのとう・梅・雪の下・春蘭・アザミ・シャガ・アケビ...等。
もっている力では及ばないようなことに向かっているけれど、焦る気持ちがないのが不思議。自然や歴史やこの家の主のお人柄のパワーかもしれない。
つぶやき5 (奥様から中西悟堂の歌集『檜山路』の本をお借りして)
『檜(ひ)の山に 鵤(いかる)の声の 徹(とほ)りおる 檜山路峠の 雲わが越ゆ』(昭和21年3月31日 檜山路峠にて中西悟堂)
歌集のタイトルとなった『檜山路』はご依頼主様所有の山林を通る山道。古来よりご依頼主様宅の屋号でもあるらしい。
つぶやき6 (歌集『檜山路』)
昨日からまだ図案化に着手できていない。今日ももう少し古民家の主の奥さまにお借りした中西悟堂の歌集『檜山路』を読む。この奥様の魅力と日の出町、檜山路の魅力とが相まって大きくなる。今回制作の作品名は『檜山路の灯り』に決まり!
つぶやき7 (『檜山路』に鳴く鳥イカル)
『檜山路』に詠まれた歌に出るイカル(鵤)という鳥の姿や鳴き声を調べて初めて知った。
※イカルの澄んだ鳴き声。爽やかな響きをどうぞ。
つぶやき8 (歌集『檜山路』との出会いに感謝)
『檜山路』と名づけた中西悟堂の感性や人となりに言及した内田康夫氏の文に感激。悟堂さんの娘さんの後書きにも胸を打たれた。制作のお蔭で、この歌集のこんなにも大切な意味を知った。『檜山路』という言葉が益々心に響く。
つぶやき9(二次デザイン作業の取り組み)
目に見えた作業の跡がなく、手も止まっている時間のほうが長くて、今日も一日が過ぎた。後から見たらぼーとして何もしていない人に見えるだろう。
つぶやき10 (椿の図案化)
突然に椿の図案ができあがった(気がする)。何日も、何十もの椿を描いて入れ替えてみたりしてしっくりこなくて悪戦苦闘したけど、花が咲いた椿の枝をスケッチしたら、とても自然で美しいなって思った。
つぶやき11 (蝋梅)
蝋梅には原種の和蝋梅と園芸種の素心蝋梅・満月蝋梅とあり、デザイン的にはころんとした満月蝋梅が描きやすいがお庭にあったのはたぶん原種か。
画像は宝登山ロープウェイHPより
つぶやき12 (図案を生み出す森で彷徨う)
暗くて深い森の中に迷い込んだ時には、出口が見えずにうろうろとさまよって恐ろしくなったり心細くなったりと時々は座り込んだりする。
しかしふとした瞬間に木々の隙間から青空や光が見えたり、可愛い花や生き物に出会ったり、だんだん森が魅力にあふれてきて出口がわかってもしばし楽しんだりするかも。
つぶやき13 (二次デザインお打合せ準備)
明日は図案をお見せしに行く。最終のお打ち合わせになればいいなあ。ブラストの下絵とかサンプルガラスとか、いろいろし始めたらこんな時間に。
つぶやき14 (ご提案)
仕上がった図案を行灯の木枠に貼って様子を見てみた。今日のお玄関は立派なお雛様飾りでちょっと(かなり)気がひけた。
この2週間でご相談しながら選んだモチーフも含めてGOサインを出していただいた。
心底安堵した。
つぶやき15 (檜山路を歩く)
主の奥さまと愛犬と一緒に春の芽吹きを愛でながら檜山路を歩いた。檜と杉に覆われた道、頭上の小さな空に雲が流れ、中西悟堂さんの詠んだ檜山路だった。
つぶやき16 (安堵)
お打ち合わせ(たくさんの手作りおやつ付き)と散策を終えてお暇する時の1枚。
ほっとして見上げた。
柚子の大木、スギの大木(大量の花粉付き)、その上に白い月。
つぶやき17 (お土産のパンで朝食)
お土産にいただいたもぎたての夏ミカン。
このピールの砂糖漬けも美味しかった。
お土産にいただいた焼き立てパンで朝食。
心づくしの物に囲まれて朝から元気がでました。
つぶやき18 (いよいよ制作)
いよいよ制作に入るので嬉しくて早起きした。今日の予定は正確な寸法で木枠を組んでUケイムカット。図案調整して型紙作り。清書ですこし図案を変えたので間違えないようにトレースすること。
できたらガラスカットもやりたい。♡
(2015.3.4 記)イメージしたガラスがそろった日