心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

2018-01-01から1年間の記事一覧

No.235 かずえさんの灯り

枝振り見事な楓の木に迎えられ, 刈りそろえられた芝の庭の先の玄関扉を開けると、 そこに「かずえさんの灯り」。 年内にお納めのお約束を果たせ、 妻はホッとしていました。 モチーフはかずえさんの身の回りの、 楓、桂、凌霄花(ノウゼンカズラ)、福寿草、…

No.234 森の灯り~冬

登場人物:兎 狐 栗鼠 オコジョ 木 (言葉のないほうが楽しんでいただけるかなあ…) 「美術作品と言葉」 私は小さい頃から絵を描くのが苦手でした。 青空のつもりが、今にも土砂降りになりそうな空となり、 自分の絵を見て泣きたくなりました。 工作の仕上げに…

No.233 *あとりえ 悠*クリスマスフェア作品紹介(@吉祥寺Paleんtte)

クリスマスフェア前日の11月23日、妻とパレントに行きました。店長さんにお世話になりながら、灯り30点と小物70点を展示しました。 展示した作品のなかから一部紹介します。 アンティーク硝子を使った小さなツリーのオーナメント 高さ9cm ¥5,000・6,000 天…

No.232 いつの間にか気づいたアンティーク硝子の素晴らしさ

「雪うさぎ」 アンティーク硝子ってすごいですねえ 一枚の透明のブルーのアンティーク硝子に 彫って生まれた白いうさぎと白い雪と白い樹 透明なアンティーク硝子1枚から すべての物語が生まれるのです アンティーク硝子は、昔からの宙吹き製法によって作られ…

No.231 *あとりえ 悠*クリスマスフェア~吉祥寺パレント(11/24&25)

吉祥寺のPaleんtte(パレント)でのフェア、 今回がちょうど10回目になります。 そして、パレントが、 妻の作品の常設展示販売を始められて、 6年目になりました。 昨年のクリスマスフェアは、 日本青年館ホール11種の「木の灯り」制作と、 その後の第5回個…

No.230  「木の灯り」(其の29)~ 日本青年館ホールホームページ

「ホームページの主催者様へ」にある楽屋廊下の紹介 この度新日本青年館ホールのホームページが 新しくなりました。 妻と私はこれまで何度となく日本青年館ホールにお邪魔し 役員の方はじめ職員の皆様にお会いしてきましたが、 いつもお客様を大事にされてい…

No.229 3つの「星つむぐ灯り」~ご結婚おめでとう

ひとつはお相手の方のご両親のもとに ひとつは亡きお父様も含めてご自分の両親に そしてひとつはお二人の手元に まもなく、お式の始まりでしょうか ご結婚おめでとうございます 3つの「星つむぐ灯り」 結婚式のサプライズになるといいですね ご依頼者の故郷…

No.228 宵待草の灯り~月夜にうさぎ二羽

ウサギ2羽 何を見ているのでしょうか 何を思うのでしょうか 私には、宵待草(いわゆる待宵草)と言えば、 先ず「待てど暮らせど来ぬ人を…」の竹久夢二の歌です。 夕暮れ時に黄色い花を開き、 夜に咲き続け、朝にはしぼむこの花の儚さを しみじみ感じさせる歌…

No.227  隠れ家カフェ「 ローズ亭」ふたつの灯り~ローズと翡翠(ひすい)

「ローズ」~ローズ亭の薔薇文様の灯り 「翡翠(ひすい)」~ローズ亭の薔薇の灯り 垣根に沿った道からは つい見落としてしまいそう ここは隠れ家カフェ『ローズ亭』 一杯の珈琲を口にするだけなのに 店主のお人柄が醸す店内の雰囲気に じんわり感じる居心地…

No.226 檀(まゆみ)の灯り~まゆみちゃん、3さい

まゆみちゃんが 生まれ、 この子が3さいになったらこの子の灯りを。 そうお願いされ… もう、まゆみちゃんは、3さい。 お約束の「檀(まゆみ)の灯り」ができました。 お披露目とお渡しに、 お母さんとお兄ちゃんとまゆみちゃんが、 訪ねてこられました。 …

No.225 インディアンの祈り

今、この瞬間、 一人の人間でどうなるものでもない… 大自然の前の人間の無力さ。 大洪水で壊れゆく人間の営みが テレビ画面に流れました。 七夕の頃、過去に例を見ない集中豪雨に襲われた西日本。 その広島県内にある福山市のお店にお納めする作品を 妻はそ…

No.224 おおましこの灯り

『おおましこ』は、寒くなった頃に見られる野鳥。 森や林の周辺などで「ピイーッ ピイーッ」と 短い声で鳴くそうです。 メスとオスは向かい合う面で… ご依頼のお二人のご要望でした。 加えて、奥様から オスを少し大きめに… これまで私の聞いたことのない『…

No.223 パッカーズの灯り~ランボー・フィールドの空

アメリカのわずか人口10万の町にある ランボー・フィールドをフランチャイズとする NFLのグリーンベイ・パッカーズ。 その大ファンという九州にお住まいの方からの ご依頼でした。 ランボー・フィールドまで数度応援に行かれたそうで、 相当熱烈なファン…

No.222 日本青年館ホールホワイエの「桐の灯り」~「木の灯り」(其の28)

「木の灯り」青年館ホールさ納めたのは、 去年夏だったものなあ。 そのあと、 見たいという声に後押しされだべか、 青年館ホールから追加注文あったもの。 春に、ホールのホワイエにこの「桐の灯り」、 取り付けらえだった。 たいした立派な鉄の枠もこしらえ…

No.221 茶々ちゃんと野の花のミニパネル

朝、目覚めて 出窓の茶々ちゃんに 「おはよう」 陽が昇り 抜けるような青空。 そして 澄んだ空気。 昼下がり。 茶々ちゃんの下に 茶々ちゃん。 いつまで散歩するの? 日が暮れたし… おうち、帰ろうよ。 今日が終わったよ。 茶々ちゃん、 ありがとう。 1ヶ月…

No.220 菊咲一華(キクザキイチゲ)の灯り

※作品名「青いイチゲの灯り」 現在パレントにて展示中 3月に作った妻の作品です。 秋田等北日本で見られる青い菊咲一華(キクザキイチゲ)を サンドブラストした青色硝子。 その青の吸い込まれそうな透明感、 ふか~い湖の底をのぞくようです。 家族で帰省時よく…

No.219 作品からの呼びかけ?~紀ノ川薔薇文様のアロマランプ&牡丹のアロマランプ

※ついつい、見てしまう作品… 『紀ノ川薔薇文様のアロマランプ』 この作品を見ているのが好きでねえ。 何度みても飽きないし、いくら見てもいいんですよね。 やがて、私はこうして何度も作品を見ているのは、 私が作品に呼びかけられるからじゃないか、 なん…

No.218 日本青年館ホール「木の灯り」(其の27)~「桐の灯り」第貳(だいに)

※このたび追加注文で日本青年館ホールにお納めした作品 昨年末、日本青年館ホールから再度のご依頼でした。 “今度は催事入場者のどなたにでもご覧いただけますよ。 ”なんと嬉しいお言葉でしょう。 妻と大喜びしました。 ※2階ホワイエと取付予定の同階階段周…

No.217 吉祥寺Paleんtte(パレント)春のフェア 4/21&22

妻と明日からの春のフェアの展示を終えて帰宅しました。 フェア開催を心待ちにしてくださる店長さんと一緒の準備は、 妻には楽しいひとときのようです。 妻は厳しいファッション業界で生きる店長さんに 気に入ってもらえる作品を作ることに結構燃えるようで…

No.216 森のかたらい 

春は まだかな。 雪に てんてんと続く うさぎの足あとの その先は きっと 春だよ。 オコジョも 焦がれる 春だよ。 節分草が 真っ先に 顔出すよ。 シマエナガも イチゲ咲く 春を 想って ちょろちょろしてるよ。 春… 春を 呼び合う 森の 語らい こころ あった…

No.215 吉祥寺Paleんtte(パレント) 春のフェア

※前回8回目のパレントのフェアの展示風景 梅から辛夷 (こぶし)へ、 辛夷 (こぶし)から桜へ。 移り変わる花の話題と共に 妻とはPaleんtte(パレント)春のフェアの話題が この時期花咲かせます。 妻は今回のフェアには新作を多く出したいと がんばっていま…

No.214 福寿草のアロマランプ~紅ー第貳(だいに)

福寿草のアロマランプ~紅が完成しました。 紅の2作目です。 私はこの灯りを見ていると 幸せな気分になります。 妻と行って見た秩父紅が 今ここにあるように 思えるのです。 一作目は2年前。 黄色の福寿草は「雪」。 赤色の福寿草は「紅」。 それぞれ完成後…

No.213 秩父の春~福寿草のアロマランプ雪&紅

「福寿草のアロマランプ~雪」(2015年制作 都内O様所有) 春の便りに心誘われます。 秩父に行こう。 そう妻と話し、 秩父に行きました。 秩父の今は節分草。 妻が今作っている福寿草も咲いているだろう。 小鹿野両神の節分草園は、 山の斜面が節分草の花々…

No.212 玄関のパネル~杉ぼっくりのステンドグラス

雷鳥を見るといいことがあるよ。 職場の仲間4人で登った奥穂高、 仲間の一人が雷鳥を指さし、 そうっと小声で教えてくれました。 険しい山道にぐったりしていた私も、 雷鳥を見て、不思議と元気が出ました。 雷鳥は火難や雷難を防ぐ神の使者とも知りました。…

No.211 「あとりえ 悠」10周年お礼~田中さん宅訪問 

田中さんは、 妻が今日このようにステンドを作ることを 導いてくださったかけがえのない方です。 昨秋、田中さん宅に、 あとりえ悠10周年報告とお礼に伺いました。 田中さんはお父様から骨董の手ほどきを受け、 国内はもとより外国の美術工芸品も求められ. …

No.210 キッチンリフォーム~手作りの硝子タイル

妻の作品(硝子タイル)が 我が家のキッチンの壁に入れられました。 こんなことができるとは夢にも思いませんでした。 二人して感激しました。 水漏れによる修繕工事の際に、 キッチンをリフォームしました。 水漏れによる不便さも工事の煩わしさも それらは…

No.209 春を待つうさぎ

都内に4年ぶりの大雪が舞った。 まだその被害に大騒ぎしている日の朝刊コラムに こんな言葉が紹介された。 雪 いとど深し / 花 いよよ近し このコラムニスト、 いいなあと思った。 雪で毎日悩まされ続けているのに、 少し心が明るくなった。 作者は柳宗悦(…

No.208 本年もどうぞよろしくお願いします

迎春 ◇旧年中のご支援に感謝申し上げます◇ (1)日本青年館ホール「木の灯り」 昨年7月、日本青年館ホールに「木の灯り」11作品を お納めさせていただきました。 今考えると、 ご依頼いただいてから、観察調査見学をして制作し、 よく納期までに間に合った…