心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

2015-01-01から1年間の記事一覧

No.143 天使~神は細部に宿る

妻は個展後、 オーダーを受けた作品を何種類か忙しくつくっていた。 あれっと目をとめた。 天使かあ。 なつかしい。 天使、いいよねえ。 このところだんだんと妻へのご依頼は 灯りやパネル等大きめのものが増えているので 天使のかわいらしさが新鮮に見える…

No.142 吉祥寺Paleんtte~クリスマスフェア出品

住みたい街1位の吉祥寺。 駅前、商店街、通り道、 人、人、人のうず。 さすが吉祥(きっしょう)! お寺のお蔭と思ったら 吉祥寺というお寺はないという。 吉祥寺駅から西にのびた中道通り ほどなく黄色い看板「麦わら帽子」を過ぎると 右にブティックPaleん…

No.141 個展余話~あの小川三知

個展初日の夕刻前、 初老のご婦人が ショーウィンドウの「鷺草のパネル」を 外からのぞいていらっしゃった。 向きや角度を変えながら、 あまりに熱心なのぞき方につられ、 私もギャラリー内から 作品の照明の角度を少し変えて差し上げた。 その光の変化に気…

No.140 第4回個展を終えました

妻の第4回個展に 師走のお忙しい時期にもかかわらず わざわざお越しくださいました皆様に、 心より感謝申し上げます。 妻は今回の個展で 内心最後にしたいと思っていたようですが、 ご来場くださった方から、 妻の作品を見ることのできた感謝と、 また見たい…

No.139 第4回個展がスタートしました

12月3日、 パラついていた雨も上がり、 第4回個展が始まりました。 肌寒さも感じられる中、 わざわざ会場にお越しくださった皆様に 感謝申し上げます。 たまたま混んでいた時間帯に来られた方には 丁寧な対応ができませんでした。 折角見に来られたのに申…

No.138 福寿草のアロマランプ~雪

寒のゆるみはじめた 白い山肌に 福寿草の芽。 もう、春。 じんわり温まるのは、 こころなんだね。 (妻と秩父によく行きました。 体調があまり良くない頃、 妻は秩父の自然と草花に慰められ、 また、元気をもらいました。) 吉祥寺のブティック「パレント」…

No.137 秋のうさぎのお祝いランプ

お母様へのサプライズのプレゼントにと ご依頼を受けてつくった作品です。 私には、 ご自分の母親の還暦をお祝いしたいお嬢さまの心が 導いてできた作品に見えます。 妻は、 お嬢さまと作品づくりの打ち合わせを重ねました。 その様はお祝いのお気持ちを共に…

No.136 薄墨薔薇文様のアロマランプ

2年前、 和歌山にお家を建てられる方からのご依頼を受け、 妻と二人で和歌山取材巡り。 紀ノ川、粉河寺、紀三井寺、みかん畑等々。 高野山に足をのばし奥の院、御影堂、霊宝館等々。 妻は 高野山天野社の舞楽装束の美しい刺繍、 水干や括袴の刺繍の薔薇文様…

No.135  紅色小紋の灯り

絵付けとサンドブラストでつくられた紅色小紋は 灯りになりました。 出来たばかりなのに 遠く、昔からここにいたような 佇まい! 妻は、8年前の2007年、 手工芸のSNSでお友だちの「桃色の小紋」を見て、 いつか、 この文様をガラスで表したいと思いました。 …

No.134 第4回個展のご案内

第4回個展のご案内状をお送りいたします。 ご都合がつきましたら、どうぞ会場にお越しいただき 妻の作品を直接ご覧いただきたくご案内申し上げます。 6年前、人生最初で最後だからと 申し訳なそうに言いながらの妻の個展でした。 それが、人生は分からないも…

No.133 紅色の小紋~絵付け技法に挑戦

フランスで絵付けを学ばれた川崎悦子先生の レース模様の作品は衝撃でした。 ステンドグラス発祥の地で、 養われたのは繊細な和の心だったのではと、 想像してしまう作品でした。 一気に妻の思いに火がついたようです。 この技法を習いたい! 早速川崎先生の…

No.132 初めての市民文化祭

恥ずかしいことに、30年住んでいるこの街に、 私と妻は、市民文化祭というものがあることを 知りませんでした。 COFFEE SHOP白樺の店長さんにお声かけいただいて、 その市民文化祭美術作品展に妻は出展を決めました。 会場入り口が暗いので、 ステンドグラス…

No.131 新生 『紀の川~薔薇文様の行灯』  

◇両側面が薄墨色の薔薇文様に変わりました。 街の喫茶店 COFFEE SHOP 白樺さんの店長さんから、 市民文化祭への出展をご依頼されました。 大きな会場なので、出展作品は 「紀の川~薔薇文様の行灯」に決めました。 それから、急展開! 「紀の川」は制作され…

NO.130 金魚のアロマランプ2作品~秋色と青

「秋色の金魚のアロマランプ」 秋色の金魚は お月見が好きなようで 出窓がお気に入りです。 木々の葉をゆらすのは、もう爽やかな秋風です。 妻は結婚のお祝い用に頼まれた 「赤い金魚のアロマランプ」につづいて 秋色と青の金魚のアロマランプ2作品を つくり…

No.129 赤い金魚のアロマランプ

♬ 赤いべべ着た かわいい金魚 おめめをさませば ごちそうするぞ ♬ 赤い金魚は あぶくをひとつ ひるねうとうと 夢からさめた (「金魚のひるね」作詞 鹿島鳴秋) 従妹のご結婚祝いにとご依頼を受けたのは、 金魚のアロマランプ。 妻の金魚をモチーフにした作…

No.128 テレイドスコープ

妻のテレイドスコープをご注文くださった方から、 お電話をいただいた。 届いたので早速のぞいて見られたとのこと。 その世界の美しさに昂奮する程の感激を覚えたと お話くださった。 1平方センチメートルに満たない小さな覗き穴の先、 鏡と水晶玉のつくり…

No.127 残暑お見舞い申し上げます ~カテゴリー作成

残暑お見舞い申し上げます。 「碧生~あお」(2011年) 暑さの厳しくなり始めた頃、 部屋で作業しながら、 あ~、まだ、このくらいなら耐えられる! 私はこんなに我慢強くなったか! 自分を少し誇らしく思った。 後日テレビで、 お年寄りの方は特にお気をつけ…

No.126 鷺草のパネル~まなざし

お父様が大事に育てられた鉢植えのサギソウ。 そのサギソウを真ん中に お父様とお嬢様の並んだ一枚の写真。 今は亡き父親の深いまなざしが 私にはまぶしかった。 そのまなざしに満ちているのは 愛(いつく)しみではないか。 写真のお嬢様が、 やがて私たち…

No.125 ローザ・ロッサでの作品展オープン

川越市八幡通りのROSA ROSSAの夕方 通りがかりの女性が立ち止まり、 路上から店内をのぞき 「こんなデザインのステンドグラス、初めて」 「明日また来ます」とおっしゃて去られました。 作品展の開催は、 妻にとって自分の作品を観てもらえる場です。 開催に…

No.124 紅いドレスのランプ

やっと「紅いドレスのランプ」ができました。 6年前、 曲線を基調にした「白いドレスのランプ」をつくったら、 こういうステンドグラスも素敵と 好感をもって見てくださる方が多く、 妻は励まされました。 ※「白いドレスのランプ」は下記を参照ください。 No…

No.123 檜山路の灯り(その4)~愛犬かんべえ

檜山路のご夫妻が 保健所からレスキューした保護団体より譲り受けたかんべえは やがて散歩の良き友となった。 可愛がってくれたご主人様のお誕生日の日、 かんべえは亡くなった。 また、妻がかんべえの面を制作していた日だった。 檜山路のご主人様の翌朝の…

No.122 檜山路の灯り(その3)~完成

「檜山路の灯り」が完成しました。 妻の作業ノートには、 全部で663ピース、340時間と記されています。 妻の心のノートには、 日の出町の自然と生き物とイカルの声、 愛犬のももとかんべえ。 それにご依頼主ご夫妻のやさしい笑顔が記されているのでしょう。 …

No.121 ローザロッサ(川越) ステンドグラスフェア 7.24&25

川越の素敵なブティックが妻の作品を取扱ってくださることになりました。 吉祥寺のパレントさん、広島のピュアドールさん(他に岡山店、楽天店有り)に続いて、 3店舗目になります。 お店は川越駅前八幡通りのローザロッサさんです。 川越は蔵の街として有名で…

No.120 ブログ3周年に寄せて

(No.1 星空のドームランプ ~義兄を偲んで ) 2012年5月の連休、息子の手を借り 妻のステンド作品をブログにアップした。 ディスプレイに写真がきれいに映った。 感動だった。 それから3年間が経った。 失敗を重ねたが、多くの励ましもいただいた。 妻も元気…

No.119 続 「檜山路」考 

【制作過程1 お宅を訪ねる】 【制作過程2 周辺を見てまわる】 前回のブログで、妻の作品名「檜山路」について 中西悟堂の歌集「檜山路」の題名から感じたことを述べたところ、 「檜山路」に住まわれているご依頼主様から お便りをいただきました。 一読し…

No.118 『檜山路(ひやまじ)』考

(制作途中の『檜山路の灯り』) 『檜山路』・・・ 良い作品名をいただいたなあ。 しみじみ思う。 屋号檜山路のご依頼主の奥さまが、 こんな歌集が・・・と 中西悟堂著『檜山路』を提示してくださって 妻のステンドグラスの作品名は決定的になった。 ところで、情…

No.117 鷺草の灯り

鷺草の鉢、芽を出したのよ。 妻に教えられ、 数えたら、3つ、4つ。 鷺草栽培は難しいと聞いていたが、 よく芽をだしてくれたものだ。 鉢をくださった方は 妻にホタルブクロなど野の花4種の入った作品を頼まれた方。 パレントでの「あとりえ 悠」フェアに鷺…

No.116 薔薇のアロマポット(試作)&フェア出品作品紹介

「そのガラス、いい色だね」 妻の購入したガラスを見て言ったのは一年も前。 ワクワクさせる色相が、 どんな作品になるのか楽しみでした。 バラ色のガラスに、妻は薔薇を彫りました。 ストレート勝負のようです。 見て感じるのは、妻の多くの作品に漂う癒し…

No.115 アロマランプ~桜の頃の薔薇文様

一週間前に桜で有名な川沿いの道を通った。 電気屋のおじさんが提灯を下げる配線工事をしていた。 えっ?と思って「桜のためですか」と聞いたら 「そう、今日から点灯だよ」と教えてくれた。 桜並木に桜の咲く気配はなかった。 それから一週間。 桜は駆け足…

No.114 赤いバラのランプ~レトロなガラスベース編

ベースをガラスの花瓶から 「静けさと温もりの薔薇」と同じ工房でつくられた 色違いのベースに替えました。 このベースを見つけた時、妻は大喜びをしていました。 ベースをかえると作品の雰囲気が変わります。 今から30~50年前に作られたベースです。 たま…