心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

2013-01-01から1年間の記事一覧

No.76  2013年総集編その1 ~感謝をこめて~

2013年も暮れようとしています。 今までになく忙しい1年だったような気がします。 妻はステンドグラス制作や発表等今までにないほどびっしりのスケジュールでした。 妻のステンドを見て励ましてくださる方々のお蔭です。 皆様に心より感謝申し上げます。本当…

No.75 ココペリのまあるいランプ

ココペリはネイティブインデアンの精霊。 ココペリが笛を吹くと荒れた大地に草木が芽吹き、花が咲き、木々は生い茂り、動物たちに子どもが誕生するそうです。 妻の作品でココペリを知りました。 そこには永遠に変わらない私たち人間の願いが感じられます。 …

No.74 吉祥寺Paleんtte(パレント)のX'mas

個展が終わって三日目 吉祥寺Paleんtteさんに クリスマス向けの作品をお届けしました。 「天使のオーナメント」 天使の本体は希少な手作りアンティークガラス。 手には紅水晶のクロスやスワロフスキーのチャーム。 妻は一つ一つに「幸せの使い」誕生の祈りを…

No.73 うさぎシリーズのミニランプ&個展のお礼

妻が個展のためにつくったミニランプです。 「雪うさぎ」と「森に佇む」 会場に二つ並べて飾りました。 個展が終わった。 翌日、妻の目覚めは1時半。 もちろん、昼過ぎ。 怒涛の一週間。 詳しくは一か月半か。 妻は「今年一年間!」と言うだろう。 ともあれ…

No.72 第3回個展2日目

個展の二日目が終わりました。 二日間とも、 開場前からお並びくださる方がいるのに、 妻と私の「今日こそは早めに」ができません。 展示は前日と少し変えました。 ステンド作品の光と影も 楽しんでもらえたらと思います。 今日はカメラの好きな妻の叔父ちゃ…

No.71 第3回個展会場準備

「よく準備が間に合ったね」 そう言いながら、会場への搬入と会場設営を終えて帰りました。 今日は勤めの休みだった娘が手伝ってくれました。 「若いのはよく動くし、、、」と感心し、また感謝。 第3回個展開催直前で最後のひと踏ん張りでした。 妻は作りた…

No.70 小さな行灯~クレマチス

ー祈りー 私がグリークラブで男声合唱をしていた学生時代、 グリークラブ自主製作の定演レコードジャケット表紙は、 真っ白でした。 そこに妻が絵を描いてくれました。 両手を合わせた少女の姿と花々の絵。 私が絵に見たものは「祈り」でした。 妻は十代。 …

No.69 紀の川~薔薇文様の行灯

8月に和歌山にお納めした「紀の川~薔薇文様のパネル」は妻も私もとても気に入っていました。お納めした翌週から、妻はほぼ同じデザインの行灯をつくり始めました。 和歌山の新築家屋のパネルについてNo.60 紀の川~薔薇文様のパネル~ http://you3113.hate…

No.68 うさぎシリーズ

「秋~森に佇む~」 妻の作品にはうさぎがよく見られます。モチーフの中心だったり、片隅にこっそりだったり。妻はうさぎシリーズと言っています。そして「これはね、うさぎさんがね・・・」と何やら楽しそうでその物語は尽きません。「えーっ、これもうさぎシ…

No.67 第3回個展ご案内状

師走のお忙しい頃になりますが、第3回個展にお越しくださいますようご案内申し上げます。 個展の会期が一か月半後に迫った先月末、彫刻展・個展の作品製作の傍ら妻の頭の中は案内状のことで一杯でした。今回はプロのデザイナーさんに頼まなかったため、苦労…

No.66 レンゲショウマ(蓮華升麻)その2

7年前の夏の終わりに行った御岳山でレンゲショウマを知りました。 その盛りを過ぎ、人気のない静かな森でもひっそりと花は蕾んで咲き続けていました。 うつむいて咲く蝋細工のような美しくも可憐な花に一瞬で虜になりました。 介護による疲労での休職からよ…

No.65 レンゲショウマ(蓮華升麻)の灯り

レンゲショウマ レンゲショウマ 7年前、御岳山でレンゲショウマを見て、 妻はレンゲショウマのとりこになりました。 うっそうとした木々の根元に、点々と続く小さく白くはじけた花弁。 妻が復職したころでした。 レンゲショウマに妻は生きるエネルギーをた…

No.64 赤い葡萄の灯り

十数年前、 ステンドグラスの教室に通い始めた頃です。 葡萄の大きなランプシェードを作っていらっしゃる方がいました。 緑の葉に紫の葡萄の粒、枝の茶色とバックのベージュ色… その色合いとデザインの美しさに魅了され、 いつか, こんな素敵な葡萄のランプが…

No63 青い葡萄のパネル&灯り

昨年秋から年明けの間に製作した八ヶ岳のお住まいのためのステンドグラスの2枚目です。 お二階の洗面室に窓がなく、明かり取りのためにスリットの窓を開けました。 そこに葡萄柄のステンドグラスがほしいとのご依頼でした。 ご依頼主様は葡萄が好きな方で、葡…

No.62 第3回個展に向けて~初めての個展のとき~

この12月、妻が第3回 一ノ関悠子 ステンドグラス作品展を開きます。 大勢の方々の支えのお蔭と感謝しています。 (2013.12.5~10 Art Space88 KUNITACHI にて) 4年前の5月、妻は初めて個展を開きました。 個展準備のとき、 妻は何度も「一生で一度、最初…

No.61 コッツウォルズの蜂蜜色の家

9月1日からのグループ展のテーマが「村」になっているので、それに向けて、妻は家をつくると言いました。私が今までステンドグラスで見た家は立派なお城や邸宅で、いかにも立派ですが、心動く作品にあったことはありませんでした。 妻には「作りたい人がつく…

No.60 紀の川~薔薇文様のパネル~

和歌山紀の川のお家のパネルがようやく完成しました。6月に初めて訪れた和歌山は驚くことばかりで、たくさんのものに魅せられました。紀ノ川、粉河寺、紀三井寺、桃畑、みかん畑、万葉集につながる地や黒江漆器...殊に高野山での衝撃は大きく、奥の院、御影…

No.59 雪うさぎ

街には春が訪れてきましたが、森はまだ一面真っ白な雪に埋もれています。澄みきった青空、柔らかな陽射しのもと、うさぎは元気に雪山を跳ねて回ります。 りすは秋に埋めておいたどんぐりを一生懸命に掘り出しています。木々や草もちょこっとずつ顔を見せてい…

No.58 海の作品「夏色の海」・「碧生~あお」訂正版

震災のとき ちょうど海のパネルを つくっていました。 「夏色の海」 被災地のことや被災された方のことを思うと ステンドグラスをつくることに疑問を感じたり、 安穏と生活している自分に罪悪感を覚えたりして 製作を断念しそうになりました。 でも、人と自…

No.57 紀の国和歌山~ちょっとした一言から~

不思議と言えば不思議なご縁です。ご依頼主のAさんは眼科医療の専門スタッフです。4年前、妻が眼の検査で「目を使う仕事なので心配で」と答えたら「失礼ですが何のお仕事をされているのですか?」この一言から、ステンドグラスについてのやり取りが始まり…

No.56 お誕生記念ランプ~桜・うさぎ

野の花洋燈「節分草と東一華の灯かり」をご覧になった方が無事出産を終えられた奥様へのプレゼントにと同様の灯りをご依頼くださいました。モチーフはご要望により、桜とうさぎにしました。 ご依頼主様は「夜中の授乳時にこの灯りがあるといいと思って」とお…

No.55 野の花のキャンドルホルダー

エメラルドグリーンの被せガラスに節分草(セツブンソウ)と東一華(アズマイチゲ)を彫り、そのピースでいくつかの作品をつくってきました。つくるたびに秩父のやさしい思い出と、可憐な花と、綺麗なブラストピースに心が満たされます。 この春、節分草と東…

No.54 花野原~南国の花~

吉祥寺Pleんtte(パレント)さんでの展示中のこと、 「花野原」をご覧になっている方が、「フィリピンで暮らしている息子に、これ、いいな」穏やかにそうおっしゃって、ご注文されました。妻が、「色とか、デザインに、何かご注文はございますか」と尋ねると「…

NO.53 花 影

どんなことがあっても、また新たに再生できる…冬を越えて一気に咲き誇る桜を見ると、その生命の瑞々しさ、躍動感に励まされます。私は桜が大好きです。桜の季節には様々な思い出や、心に蘇るシーンが数え切れないほどあります。桜をテーマにした小作品をいく…

No.52 鯉のぼり

4月、二人目の孫が生まれました。 男の子です。 妻はもう我慢ができません。 今まではよそのために「鯉のぼり」を4つつくっていますが、 今度は自分の孫。 力が入ります。ガラスにもこだわってアンティーク。 「今日はカットした。見て―」 「おー、かわい…

No.51 野の花洋燈「節分草・東一華」

秩父の里山が好きでよく花巡りをします。 寒さの残る雑木林に雪のように群生する可憐な節分草(セツブンソウ)。 初めて見てその可愛さの虜になりました。 同じ場所にこれもまた可愛い東一華(アズマイチゲ)という花が咲きます。 大好きなこの早春の二つの…

No.50 キャンドルホルダー ~ご自分だけの一点を~

妻のステンドグラス作品づくりは物語。作品の完成は物語の完成。作品の紹介は物語の紹介。そう思って始めたこのブログ。 特に妻がご依頼を受けてつくる作品は、物語の「起承転」はご依頼者それぞれの中。妻はご依頼者とのやり取りからそれを受け取ってステン…

No.49 白いドレスのランプ

何気なく最近の作品を並べて見たらカチカチした作品が多いな~(^^;)…と感じました。(※この文は2009年作成のものです)昨年は(も)修行の一年でしたので「きちんと作ろう!」の一心からそんな作品ばかり多くなっていました。 我ながらちょっと…(-_-;)と思い…

No.48 *あとりえ 悠*フェア~吉祥寺Paleんtte

この1月、たまたま受話器を取った電話。 吉祥寺のブティックの店主さんからでした。 友達から妻のステンドグラスをプレゼントされてお店に置いているが、欲しいという方もいるので展示販売をさせていただけたら、とのお話。 詳しくはお訪ねして、ということ…

No.47 お花見ねんね

“ねんね”はご依頼主様の飼われている猫の名前。 何とも愛くるしい猫。 妻はガラスを彫って、これらのモチーフの表情をステンドグラス作品にしてきました。 ご依頼主様は長く食育研究に携わり、執筆出版もされている方です。イラストもご自分で描かれています…