心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

No.137 秋のうさぎのお祝いランプ

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お母様へのサプライズのプレゼントにと

ご依頼を受けてつくった作品です。

 

私には、

ご自分の母親の還暦をお祝いしたいお嬢さまの心が

導いてできた作品に見えます。

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妻は、

お嬢さまと作品づくりの打ち合わせを重ねました。

その様はお祝いのお気持ちを共にしながら

つくっているようでした。 

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この3枚の写真は、ご依頼主のお嬢様と妻との

作品をつくる際の参考にされたもの。

〇左のような形で

〇真ん中のような全体が赤っぽいうさぎで

〇右のような配色で

 

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お母様へのプレゼントの日、

妻の電話が鳴り、

とっても喜んでくれたの、

と、お嬢さまからの嬉しいお知らせでした。

妻が、ステンドをつくってて良かった!

最もそう思える瞬間です。

 

(2015.11.26 記)

No.136 薄墨薔薇文様のアロマランプ

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2年前、

和歌山にお家を建てられる方からのご依頼を受け、

妻と二人で和歌山取材巡り。

紀ノ川、粉河寺、紀三井寺、みかん畑等々。

高野山に足をのばし奥の院、御影堂、霊宝館等々。

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妻は

高野山天野社の舞楽装束の美しい刺繍、 

水干や括袴の刺繍の薔薇文様に魅せられました。

室町時代の薔薇文様との出会いです。

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 以来、妻は薔薇文様の作品をつくってきました。

今回はやや小さいアロマランプ。

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夜更けにこの灯りを見ていると、

室町時代の人もこの薔薇文様を見ていたのかと

ふと思ったりします。

(2015.11.19 記)

No.135  紅色小紋の灯り

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絵付けとサンドブラストでつくられた紅色小紋

灯りになりました。

 

出来たばかりなのに

遠く、昔からここにいたような

佇まい!

 

 

妻は、8年前の2007年、

手工芸のSNSでお友だちの「桃色の小紋」を見て、

いつか、

この文様をガラスで表したいと思いました。

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妻はその年の夏にフレンドクラブに入り、

ステンドグラスを再びつくり始めるように

なりました。

 

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妻がステンドの制作を再開し、

そして、続けてこられたのも、

また、少しずつですが前のように元気になれたのも、

ここで出会ったたくさんのお友だちがいらっしゃったお蔭です。

本当に嬉しいことです。ありがたいことです。

それをこの小紋が導いてくれたようにも思えます。

 

そのフレンドクラブが11月中旬に閉鎖します。

支えてくださったフレンドクラブの皆さんへ、

妻は作品の写真を添えて感謝の投稿しました。

 

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妻の思いの詰まった「紅色小紋の灯り」。

個展に出品します。

 

一ノ関 悠子 第4回個展

2015年12月3日(木)~12月8日(火)

AM11:00~PM6:00 (最終日はPM2:00まで)

会場:Art Space88KUNITACHI

住所:東京都国立市中1-9-66ファッションコージブランコ

会場TEL:042-577-2011

 

(2015.11.11 記)

 

 

No.134 第4回個展のご案内

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第4回個展のご案内状をお送りいたします。

 

ご都合がつきましたら、どうぞ会場にお越しいただき

妻の作品を直接ご覧いただきたくご案内申し上げます。

 

6年前、人生最初で最後だからと

申し訳なそうに言いながらの妻の個展でした。

それが、人生は分からないもので

いつの間にか妻のステンドづくりは忙しくなり、

今回4度目の個展になります。

  

ステンドグラスっていいね。

行って良かった!

大勢のご来場の方に

そう思っていただける個展になることを願って・・・

妻の準備も急ピッチで進みます。 

 あと一か月です。

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日時・会場は下記をご参照ください。

 

2015年12月3日(木)~12月8日(火)

AM11:00~PM6:00 (最終日はPM2:00まで)

会場:Art Space88KUNITACHI

住所:東京都国立市中1-9-66ファッションコージブランコ

会場TEL:042-577-2011

 

(2015.11.1 記)

No.133 紅色の小紋~絵付け技法に挑戦

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フランスで絵付けを学ばれた川崎悦子先生の

レース模様の作品は衝撃でした。

ステンドグラス発祥の地で、

養われたのは繊細な和の心だったのではと、

想像してしまう作品でした。

一気に妻の思いに火がついたようです。

この技法を習いたい!

早速川崎先生の教室に通い始めました。

 

それからもう5年が経ちました。

都心への教室通いは片道1時間半。

妻にはきつい道中のようで、

時間や体調と相談しながらでした。

休むことも多く、時には1年程休みが続いたり・・・

いつ辞めるのかなと思った頃もありました。

諦めなかったこと、辞めなかったことが不思議です。

 

そして、ようやくつくりたいものを

教室で学んだ技法で試せるところまできました。

やっとここまで辿りつきました。

 

《絵付け作業例1》

ガラス選びとカット(マスキングはブラスト用)

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実は、私は妻がステンドを始めた頃、

美術的表現は一つの技法を極めながら

自分の作品世界を表して欲しいと思っていました。

あれもこれもと技法を駆使するのは如何かな?

そんな思いでした。

 

《絵付け作業例2》 剥がし

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その後、サンドブラスト技法を入れた作品誕生に

付き合っているうちに

もの想ううさぎの後ろ姿や野の花の可憐さを見て、

作品とは作家が表現したいものが最も大切で、

技法は手段の1つに過ぎないんだと思うようになりました。

 

《絵付け作業例3》線描き・塗りつぶし・影つけ・剥がし

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妻は挑戦してできたピースをつかって

行灯を作ると張り切っています。

小紋の行灯!

いつできるのでしょうか。

秋の夜長・・・

楽しみです。

そして、それを見ながら、

私は、妻があきらめないで良かったと思うのでしょう。

(2015.10.27 記) 

※25日のブログを編集中削除してしまい、再投稿しました。

 

No.132 初めての市民文化祭

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恥ずかしいことに、30年住んでいるこの街に、

私と妻は、市民文化祭というものがあることを

知りませんでした。

COFFEE SHOP白樺の店長さんにお声かけいただいて、

その市民文化祭美術作品展に妻は出展を決めました。

会場入り口が暗いので、

ステンドグラスの灯りで人々を会場に誘いたいとのことでした。

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16日のオープン少し前,

作品の展示を少し変えたくて、二人で会場に行きました。

ちょうど店長さんが高い梯子の上で、

熱心に作業をされていました。

ジーンときました。

何でも今回の市民文化祭の絵画部門開催の危機に、

大事な発表の機会をなくしてはいけないと

店長さんは自ら動かれたようです。

美術作品展は公募応募者一桁から、

店長さんの働きかけで、112名になりました。

当日は、店長さんの熱意にこたえるような力作が

会場に並びました。

 

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展示初日夜のレセプションにどうぞ、

と店長さんに誘われ、二人で出席しました。

会場は市長ほか市の関係者、市の文化サークル団体代表者で

大賑わいでした。

参加者の平均年齢の高さは少し気になりましたが、

一つのことに打ち込むもののある方々の心意気にふれて、

参加した私たちもまたエネルギーをいただきました。

 

今回の市民文化祭美術作品展出展は、

自分の住む街の文化活動を知ることになりました。

また美術を愛する人々にふれる機会にもなりました。

お声かけてくださった店長さんにとても感謝しています。

明後日の搬出は、知り合った皆さんと一緒に汗を流します。

楽しみが一つ増えました。

(2015.10.17 記) 

No.131 新生 『紀の川~薔薇文様の行灯』  

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◇両側面が薄墨色の薔薇文様に変わりました。

 

街の喫茶店 COFFEE SHOP 白樺さんの店長さんから、

市民文化祭への出展をご依頼されました。

大きな会場なので、出展作品は

紀の川~薔薇文様の行灯」に決めました。

それから、急展開!

 

 「紀の川」は制作されて2年。

妻は側面にも手を入れたいと思いながらなかなか時間が取れずに

同系色の一枚ガラスを嵌めたままでした。

それが、トントンっと

出来上がりました。

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こんなに早かったことはありません。

側面にも手を加えたいとの長い間の思いが

一気にこの制作をすすめたように見えました。 

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 ◇左がbefore      右がafter

 

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ところで、COFFEE SHOP白樺 ですが、

店長さんと店長さんのお母様のお人柄なのでしょうか、

街の人々に愛され、いつもにぎわっています。

お店は地元の作家さんの作品展示ギャラリーにもなっています。

妻も5年前、2年前と利用させていただきました。

珈琲を飲みながら絵画等を楽しめる素敵なお店です。

市民文化祭美術作品展推進役の店長さんから

出展のお声かけをいただいたお蔭で、

紀の川~薔薇文様」が生まれ変わりました.

 

お声かけ頂いたお礼と打合せをかねて、

先日二人でお店を訪ねました。

 

 市民文化祭開催日 10月16日(金)~19日(月)

展示会場     パルテノン多摩(特別展示室)

 

(2015.10.11 記)