心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

No.169 サンドブラスト教室作品展

妻がサンドブラストを始めて8年。

ずうっとお世話になってきた教室が

この度初めての教室展を開きました。

妻も4点出品し、一昨日搬入。

お近くにご用の方がいらっしゃいましたら

お立ち寄り頂ければ幸いです。

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 9月21日(水)~25日(日)10時~19時 

府中グリーンプラザ 分館ギャラリー 京王線府中駅南口1分

 

私の思い出:「王者のまなざし」

 妻の学んだ技法はサンドブラストによる硝子彫刻です。

この技法で作られたある作品との出会い、

今も鮮明です。

 

2年前妻が「鷺草乃原」を出品した時の

日本サンドブラスト協会主催第8回硝子彫刻展の会場、

たくさんの硝子彫刻作品の中に、

たてがみをなびかせた精悍で颯爽としたライオン。

百獣の王とは・・・

すごい作品だなと感心しながら

見る位置を変えていって、さらに驚きました。

強靱な王と思われたそのまなざしに

宿るのは哀れみ。

いやあ、すごいなあ。

これはすごいと感激したことが心深く刻まれました。

そして、作品名を見てまたびっくり。

「王者のまなざし」

作者の伝えたかったことを受け取ったように思いました。

 

宗教的精神性の漂う慈しみではなく、

強さの中に宿るのは哀れみなのでしょう。

多くの敵や生き物を倒してきた我が身、

その世界の中でしか生きられないと知りつつ、

また倒されていく者の痛みや無念さも感じつつ、

なおも生き続ける者の、王者のそのまなざし。

そしてそのまなざしは

他者のみならず我が身にも注がれていると思えました。

私にはそう見えました。

 

こんな対話をさせる作品、その作者。

本当にすごいと思いました。

 

この作者は硝子彫刻技法創始者のお嬢様ですが、

ご結婚された今は制作活動を以前より控えられているそうです。

 

この作品を実際に見て頂けたらと思うのですが、

無理なので、どんな作品かだけ、お伝えします。

どうぞDM写真をご覧ください。

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(2016.9.22 記)

No.168 とお(10)の灯り~その7「栗の灯り試作・ミニランプ」

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日本青年館ホールにお納めする10種の木の灯り。

妻はいろいろな取り組みをしていますが、

栗が生長してイガクリになるや、

イガとの取っ組み合いが続きました。

そして、この試作品ができました。

選ぶ予定のガラスに彫った栗とリスの

灯りを点けたときの映え具合等を見たかったようです。

 

この試作品からどんな本作品ができるか、

傍らで静かに楽しみに待つとしましょう。

 

 

 クリと言えば栗ご飯

 私も妻も栗ご飯が大好きでね。

 

そうそう「檜山路の灯り」の方から

鬼皮をとってすぐ調理できる状態でいただいたもんで

早速栗ご飯にしました。

美味しい!

いろいろ気になるけど・・・、

お昼はちゃんと食べてないからねっ!

自分を納得させてから2杯目。

美味っしい!!

美味しくって困ったもんです・・・

 

 

日本青年館ホール工事現場を見て

妻はいつものことだが、

作品づくりでは

現物そのものとそれがおかれる現場を見る。

決まってそうしている。

作品作りに欠かせないのだろう。

6月に日本青年館の工事現場を道路から覗いた。

しかし、足を踏み入れないと現場ではないらしい。

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 ※現場事務所4階からの撮影 

8月下旬の雨の日、

日本青年館の社長と専務のお二人と

それに設計責任者と工事責任者のお世話になり、

現場を間近に見せていただいた。

やはり道路から見るのとは違う。

私は、雨中に忙しく働く目の前の作業員から、

こうして造られていくんだと実感できた。

妻も雨中の工事現場をじっと見ていた。

 

こんなにお手数をおかけし、

お世話になり、

もう満足してもらえる良い作品を

作るしかない。

 

 (2016.9.18 記)

No.167 白いフクシアのランプ

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吉祥寺のパレントさんのお客さまの

ご依頼で作ったこのランプ、

デザインが今までと少し違ったように見えた。

並外れた美的感覚と豊かな経験をお持ちのご依頼主様との

やりとりから生まれたとのこと。

フクシアは『貴婦人の耳飾り』と呼ばれる可憐な花。

 

できて妻は満足そうだった。

私も気に入った。

ご依頼主様にも気に入っていただけたそうだ。

 

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今までお納めの時はいつも、

運転手として私も同行していたが、

今回は行けなかった。

(4月から自分の時間がもっととれると思って

 職種を変えたのですが、違ってましたね。)

 

残念だったのは、

ご依頼主様のご主人の作品を見られなかったこと。

 

妻によると

シャドウアートという何枚もの絵を重ねて

立体的に表現された絵とのこと。

尚その作品全てを額装なさったのは

ご依頼主様だそうです。

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亡くなられたご主人とご依頼主様お二人の

想いのつまった素敵な作品を

妻の作った白いフクシアの灯りが

照らしていくのでしょうか。

光栄な、嬉しいことです。

 

(2016.9.5 記)

No.166 *あとりえ 悠*作品例3~ランプ編

今回はランプの作品例です。

作品には“灯り”とついているものも多くあります。

作品はブログに載せたものから選びました。

 

《ランプ編》

作品1 星空のドームランプ~義兄を偲んで(2008年)

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※参照 http://bit.ly/1T01Agq 

 

作品2 ティファニーランプ(1998年~2002年)

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左からパンジードーム(1998年)ピオニー(1998年)ゼラニーム(2002年)       ※参照 http://bit.ly/29GNfcj 

 

作品3 花唐草文様12面ランプ(2000年)

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※参照 http://bit.ly/1Wve6FT

 

作品4 青い藤(2004年&2007年)

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 ※参照 http://bit.ly/2bQhFZ6

 

 作品5 森の聖夜(2007年)

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※参照 http://bit.ly/1u8BbOT

 

 作品6 ココペリのランタン(2008年)

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※参照 http://bit.ly/1F0Ps7c

 

作品7 花野原~季節のうさぎシリーズ②(2008年)

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※参照 http://bit.ly/2bt5NfY

 

作品8 花唐草文様のアロマランプ(2008年)

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※参照  http://bit.ly/1GemhBN

 

作品9 四季のうさぎシリーズ“秋”~森に佇む(2008年) 

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※参照 http://bit.ly/2bJ86vX

 

作品10 秋の七草のアロマランプ(2008年)

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※参照 http://bit.ly/Z3wf5D

 

作品11 桜うさぎ(2009年)

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  http://bit.ly/2bXIxEF 

 

作品12 白いドレスのランプ(2009年) 

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 ※参照 http://bit.ly/1fTr7JD

 

作品13 森の聖夜Ⅲ~跳ねる~(2009年)

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※参照 http://bit.ly/1G6JZMQ 

 

作品14 雪うさぎ(2009年) 

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※参照 http://bit.ly/1FaG4xW

 

作品15 軽井沢~野の花の灯り(2009年)

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※ 参照 http://bit.ly/2bqJUfF

 

作品16 菖蒲を愛でる(2010年)

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※参照 http://bit.ly/1FxZij4

 

作品17 ひまわり畑にて~季節のうさぎシリーズ⑨(2010年)

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※参照 http://bit.ly/1V5craj 

 

作品18 ルナのうさぎ(2010年)

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※参照 http://bit.ly/2bOT19Q

 

作品19 秩父に来る春~季節のうさぎシリーズ⑩(2011年)

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※参照 http://bit.ly/2bqYEbU

 

作品20 椿の灯り

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※参照 http://bit.ly/2bXHAwj 

 

 作品21 紫陽花ボール(2011年)

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※参照 http://bit.ly/1cTEYgK

 

作品22 お花見ねんね(2011年)  

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http://bit.ly/2c12bPd 

 

作品23 海の作品より「夏色の海」(2011年)

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※参照 http://bit.ly/2bqsGBV

 

作品24 苺の灯り(2012年)

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※参照 http://bit.ly/2bHXPPb

 

作品25 青い葡萄の灯り(2012年) 

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※参照 http://bit.ly/2aXWzZx

 

作品26  野の花洋灯(2013年)

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※参照 http://bit.ly/2bXK5ie

 

作品27  花野原~南国の花(2013年)

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※参照 http://bit.ly/1wgWsvO

 

作品28 赤い葡萄の灯り(2013年)

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※参照 http://bit.ly/2bXLVzJ

 

作品29 コッツウォルズの蜂蜜色の家(2013年)

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 ※参照 http://bit.ly/2bYu0YE

 

作品30 レンゲショウマ(蓮華升麻)の灯り(2013年)

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※参照 http://bit.ly/1T01Agq 

 

作品31 うさぎシリーズのミニランプ(2013年)

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※参照 http://bit.ly/1QsECAv

 

作品32 ココペリのまあるいランプ(2013年)

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※参照 http://bit.ly/2bJLNlq

 

作品33 金魚の灯り(2014年)

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※参照 http://bit.ly/2bs4Jos

 

作品34 金魚の灯り~空(2014年)

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※参照 http://bit.ly/2bs4zgK

 

作品35 森のうさぎ(2014年)

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※参照 http://bit.ly/2cjmKL2

 

作品36 レンゲショウマのアロマランプ(2014年)

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※参照 http://bit.ly/2bYBIC7

 

作品37 らんぷ「静けさと温もりの薔薇」(2014年)

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 ※参照 http://bit.ly/1pHq26u

 

作品38 秋の七草ミニランプ(2014年)

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※参照 http://bit.ly/2bs9bmO

 

作品39 葵の灯り(2014年)

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※参照 http://bit.ly/1qDWDtz 

 

作品40 森のふくろうの灯り(2014年)

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※参照 http://bit.ly/2br3kE2

 

作品41 雪うさぎのアロマランプ(2014年)

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※参照 http://bit.ly/1T01Agq 

 

作品42 森の聖夜~街へ(2014年)

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※参照 http://bit.ly/1wWwnST

 

作品43 Something 4~吉祥 葡萄栗鼠のアロマランプ(2015年)

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※参照 http://bit.ly/1vOw4UY

 

作品44 赤いバラのランプ~レトロなガラスベース編(2015年)

 

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※参照 http://bit.ly/1FKxmsg

 

作品45 アロマランプ~桜の頃の薔薇文様(2015年)

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 ※参照 http://bit.ly/1P36Jme

作品46 赤い金魚のアロマランプ(2015年)

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※参照  http://bit.ly/2bswQJO

作品47 薔薇のアロマポット(試作)(2015年)

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 ※参照 http://bit.ly/1OYdzXw

 

作品48 鷺草の灯り(2015年)

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 ※参照 http://bit.ly/1JKoX7s

 

作品49 紅いドレスのランプ(2015年)

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※参照 http://bit.ly/1JAHQIX

 

作品50 桃色の小紋(2015年)

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※参照 http://bit.ly/2bR9CuT

 

作品51 薄墨薔薇文様のアロマランプ(2015年)

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参照 http://bit.ly/2bIFwJK

 

作品52 秋のうさぎのお祝いランプ(2015年)

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※参照 http://bit.ly/2bAkwTM

 

作品53 福寿草のアロマランプ~雪(2015年)

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※参照 http://bit.ly/1VuAFgp 

 

作品54 福寿草のアロマランプ~紅(2015年)

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※参照 http://bit.ly/2c1mXOz

 

 作品55 雪うさぎシリーズまとめ(2016年)

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※参照 http://bit.ly/2bshorr

 

作品56 バラのフロアランプ(2016年)

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※参照 http://bit.ly/2bAkQlg

 

作品58 椿の灯り(2016年)

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※参照 http://bit.ly/2bJjjfY 

(2016.8.29 記)

 

 

No.165 *あとりえ 悠*作品例2~行灯編

妻の作った行灯は

ステンドグラスだった。

ステンドに興味のなかった私が、

これは!と思った。

この行灯を見ていなければ、

こんなにステンドが好きになっていたか、

わからない。

 

 

《行灯(あんどん)編》

 

作品1   行灯「藤」(2000年) 

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※参照 http://bit.ly/1OBGvcC

 

作品2 悠久 (2002年)

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※参照 http://bit.ly/2aT8Adh

 

作品3 京都西陣~町屋のあかり~ (2008年)

 

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 ※参照 http://bit.ly/11dyh3v 

 

作品4 雪輪桜Ⅰ~Ⅲ(2008年)

 

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※参照 http://bit.ly/2bEvKKr

 

作品5 花影 (2008年)

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※ 参照 http://bit.ly/1J6Lkax

 

 

作品6 小さな行灯~クレマチス(2013年)

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※参照 http://bit.ly/1nBx89v

 

 

作品7 金魚の行灯(2013年)

 

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 ※参照 http://bit.ly/2b1e9bB

 

作品8 紀の川~薔薇文様の行灯(2013年)&(2015年)

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 ※参照 http://bit.ly/2bu22EG

    http://bit.ly/2biNCdy

    

 作品9 薔薇文様の小さな行灯(20214年)

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 ※参照 http://bit.ly/2bvI3HN

 

作品10 蓮華升麻の行灯 

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作品11 樋山路の灯り(2015年)

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※参照 http://bit.ly/2b9XxQ1

 

作品12 行灯~桃色の小紋(2015年)

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※参照 http://bit.ly/2aVtt7S

 

作品13 蓮と牡丹のお灯明(2016年)

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  ※参照 http://bit.ly/2biZ4Vl

 

(2016.8.16 記)

 

 

No.164 *あとりえ 悠*作品例1~パネル編

妻はこの10年近く、作品作りに没頭してきました。                         

基本はオーダーを受けての制作。

こういうものを作りたい! 喜んでもらえた!

そんな事を励みに続けているうちに、

作った作品が大小取り混ぜて、通算で1000を超えました。

 

どんな作品があるの?

 

私自身の技術と編集能力のなさを顧みず、

作品例一覧に取り組んでしまいました。

 

とりあえず、数の少ないパネル編です。

 

《パネル編》

作品1 鷺草のパネル~まなざし (2015年)

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 ※参照 http://bit.ly/1MXDQVU  

     http://bit.ly/1rZHUvO

     

作品2 碧生~あお  (2011年)

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 ※参照 http://bit.ly/2aHDiqJ 

     http://bit.ly/VWRpjd

 

作品3 紀の川~薔薇文様のパネル (2013年)

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 ※参照 http://bit.ly/1suvGjX

 

作品4 パネル~W.モリスの「ルリハコベ」より(2014年)

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 ※参照 http://bit.ly/1BpAbvS

 

作品例5 八ヶ岳のパネル (2013年)

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 ※参照 http://bit.ly/1SzRcsp

 

作品例6 “きつね”の初作品~ミニパネル (2016年)

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 ※参照 http://bit.ly/2aPcuqp

 

作品例7 青い葡萄のパネル(2013年)

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 ※参照 http://bit.ly/2aXWzZx

 

作品例8 蘭のパネル (2007年)

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 ※参照 http://bit.ly/1hqHbmH

 

作品例9 習作ピオニー (2011年) 

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 ※参照 http://bit.ly/2b9xrLK

 

作品例10 鷲のパネル(2006年)

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 ※参照 khttp://bit.ly/2aPg18e

 

作品例11 W.モリスの「ルリハコベ」より(2010年)

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 ※参照 http://bit.ly/1pNr1AB

 

作品例12 紫陽花のパネル(2010年)

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 ※参照 http://bit.ly/1Nfa4fs

 

作品例13 薔薇のウエルカムボード(2013年)

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 ※参照http://bit.ly/2aAxD4T

 

作品例14 上村松篁に「月夜」に焦がれて(2016年)

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左は制作途中の作品。右は上村松篁の「月夜」 

※参照 http://bit.ly/1tAizpR

 

(2016.8.6 記)

No.163 上村松篁の「月夜」にこがれて

 

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※右は日本画家上村松篁の作品『月夜』(昭和14年)。

 左は彫りをわずかに残した妻の作品。制作途中。

 

上村松篁「月夜」に焦がれ、

硝子の世界で近づきたかったのか、

妻はこの作品に挑戦していた。

完成にはもう少しだった。

終盤の絵付け中の窯の中で、

作品が割れた。

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 真っ二つだった。

 

10年ほど前になるが、

妻は上村松篁の大きな画集を買って来た。

その本で

上村松篁のすばらしさを画集を広げながら言った。

この「月夜」のなんと素晴らしいことか・・・

そのすばらしさを語った。

 

 

私が嘱託になり時間に少し余裕ができ、

どっか行こうかなと言ったら、

妻の答えは“松柏美術館”。

上村松園、上村松篁、息子 上村淳之の絵が

展示されている奈良の美術館。

「月夜」所蔵の美術館。

 

訪れたら「月夜」は地方の美術館に送られて、

見ることはできなかった。

妻には気の毒だったが、

それでも行って良かった。

二人で、松園、松篁、淳之の絵を堪能した。

 

妻は長い間訪ねたいと思っていた

松柏美術館の展示作品に興奮していた。

素人の私は絵の前に立ち、

気の向くままにジーと見るだけ。

よそから見たら、

おじさんがボーとしてるだけに思われただろう。

ところが展示されている絵の中の生き物たちの中に

息づかいが感じられ、

やがて私は緊迫した空気を感じた。

これはすごいと思った。

緊張感を覚えた絵は

何故かいずれも作者が上村松篁だった。

不思議だった。

こんなふうに絵と出会えた事は

今まで私にはなかった。

 

なるほど、妻が焦がれるのも分かる気がした。

上村松篁本人が筆をとって描いた絵を目の前に

心の底から、これはすごいと感激した。

 

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※絵付け講習に通っていたときに師から教わりながらの試作品。

 

割れた日の朝、

妻は、“割れたの”と私に言った。

あんなに大切に、

思いを込めて作っていたのに 。

大変な事が起こったと思った。

 

が、妻は淡々としていた。

硝子だからね。

自分を納得させていた。

その硝子に妻は、サンドブラストと絵付けを施して

「月夜」を求めた。

もともとサンドブラストも絵付けも「月夜」のために

その技術を磨いてきたのではないか。

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※割れた後も作業は予定通り。キビを黄色に絵付け。

 

淡々さの中に、求める技術を確かめた少しの満足感が

あるようにも思えた。

そして、もしかしたら、

真っ二つに割れた今求めているのは

上村松篁「月夜」そのものでなく

上村松篁のような

「月夜」ような

自分の硝子の作品なのかも知れないと思った。

 

そんな作品がいつか生まれたら・・・

私も新たな気分になっていた。

 

(2016.7.24 記)