二年前に義母は亡くなくなりました。
妻は昨年、母の戒名を刻んだクレマチスの行灯をつくりました。
母への万感の思いも
月日が供養の祈りに静かに導いてくれたのしょうか。
義母の横には義父の戒名も並んでいます。
灯りを点け、手を合わせると、
義父母二人が見守ってくれているような気がします。
日曜日は義母の三回忌でした。
法要で兄弟、子どもや孫たちが久しぶりに会い、なつかしく故人を偲びました。
かたわらのひ孫は無邪気です。
いつもと変わらない幼いしぐさ。
まるで、故人に繋がる人間がこれからも生きていくよ、
そう訴えているようです。
寒い日に、
心ほんのりしました。
~義母のつくった木目込み人形「雅(みやび)」~
妻は叔父や叔母に、
「手先が器用なのはお母さん似よ」とよく言われます。
義母は三十年近く
大手手芸教室の木目込み人形講座の先生をしていました。
その頃の義母のいろいろなことを思い出していたら、
「あっ」と気が付きました。
木目込み人形が完成すると
必ず書の雅号をもつ義父が木札に人形名を書き入れました。
人形を創作するときにボデイを削るのは義父でした。
元気な時は材料の買い出しも一緒でした。
「あ~、おじいちゃん、おばあちゃんも同じだったんだ」
「二人でより良い木目込み人形目指して歩んでいたんだ」
義父のような書の達筆さも手先の器用さもない私ですが、
気持ちは同じような気がしました。
これはこれは。
今、気が付きましたよ。
(2014.1.24 記)