心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

No.79  義母の三回忌~クレマチスの灯明

 

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二年前に義母は亡くなくなりました。

妻は昨年、母の戒名を刻んだクレマチスの行灯をつくりました。

母への万感の思いも

月日が供養の祈りに静かに導いてくれたのしょうか。

 

義母の横には義父の戒名も並んでいます。

 

灯りを点け、手を合わせると、

義父母二人が見守ってくれているような気がします。

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日曜日は義母の三回忌でした。

法要で兄弟、子どもや孫たちが久しぶりに会い、なつかしく故人を偲びました。

かたわらのひ孫は無邪気です。

いつもと変わらない幼いしぐさ。

まるで、故人に繋がる人間がこれからも生きていくよ、

そう訴えているようです。

 

寒い日に、

心ほんのりしました。

 

 

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~義母のつくった木目込み人形「雅(みやび)」~

 

妻は叔父や叔母に、

「手先が器用なのはお母さん似よ」とよく言われます。

義母は三十年近く

大手手芸教室の木目込み人形講座の先生をしていました。

その頃の義母のいろいろなことを思い出していたら、

「あっ」と気が付きました。

木目込み人形が完成すると

必ず書の雅号をもつ義父が木札に人形名を書き入れました。

人形を創作するときにボデイを削るのは義父でした。

元気な時は材料の買い出しも一緒でした。

 

「あ~、おじいちゃん、おばあちゃんも同じだったんだ」

「二人でより良い木目込み人形目指して歩んでいたんだ」

義父のような書の達筆さも手先の器用さもない私ですが、

気持ちは同じような気がしました。

これはこれは。

今、気が付きましたよ。

(2014.1.24 記)