頼まれてつくったお灯明
2つ並べて思った
今は亡き義母のつくった木目込み雛人形も
一緒に並べよう
おばあちゃん
どう?
並べたら
お灯明と人形は
まるで 昔からそうしているようだった
妻の母は30年間木目込み人形の講師を続けられた
作品には 凛とした優雅さにあたたか味があった
じっと見ていたら
「おまえも がんばっているね」
亡き義母の
娘への想いが聞こえるようだった・・・
作品が完成して、
ご依頼主がお友だちを連れてお受け取りに来られた。
かつて3人は同じ教室でステンドを作っていたお仲間。
3人集まれば、もはや時計の針は動かない。
私は珈琲をお出しして、
「行ってきます」と時間の止まった我が家を出て
駅に急いだ。
仕事を終え、
私は夜道を帰った。
玄関のドアに手をかけたとたん
飛び込んできたのは3人の談笑!!
おー、なんと!
3杯目の珈琲、ドリップしよう!
急いで私は靴を脱ぎ捨てた。
(2016.3.10 記)