心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

No.247 「ゆら~り金魚 」  興和ステンドグラスのみな様 ありがとうございました

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水面(みなも)に交差する日の光

水中をゆらゆら

親子の金魚…

 

 

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水中を ゆらゆら

水草2本

 

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ふわっ ふわっ 

キラ キラ 波紋

 

 

 

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ゆら~り ゆら~り

夜ですよ

親子の 金魚さん

 

 

Ⅰ 硝子 

    今回紹介の作品で使用した硝子は、渋谷の興和ステンドグラスでいつもお世話になっているお店の方から、「店の奥からこんな硝子を発見しましたよ。使ってみませんか。」と妻がお声かけいただいて購入した硝子です。隅にはドイツのフイッシャー社1977年制作のラベル。見た目は黒いだけの硝子ですが、青のクラッケル(ヒビ)に赤被せの硝子。一見黒いだけの硝子故に、今まで40年以上片隅に眠っていたのでしょうか。

    この硝子、当時はそれほど高価格ではなかったようですが、フィッシャー社が廃業した今は、ビンテージものでしょうね。今これと同じ硝子を他に探そうとするとどうでしょうか、恐らく手に入らないでしょうね…

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※一見すると黒色の硝子(左) 光を通すと赤(右)

 

Ⅱ 金魚

    妻はこの貴重な硝子を得たときから、金魚の作品を考えていました。できた作品を見てこれはすごい、硝子と作品がぴったりと思いました。光のあたり方で金魚が水中にいるように見えます。不思議な硝子です。時には水面がゆらゆら見えます。水面は赤の被せ部分を削って出したもので、金魚は削らないで残しての表現だそうです。それにしても、すごい硝子に出会いました。

   ああ、水を得た金魚、幸せかもね。

 

 

Ⅲ 興和ステンドグラスで働かれているみな様 ありがとうございました

    興和ステンドグラスの業務は7月をもって終了というお知らせに、妻は驚きとともに途方にくれました。妻と同様の人がきっと大勢いらっしゃると思います。妻はこの20年程渋谷の興和さんに出向き、硝子、材料を求めてきました。お店の上階の絵付け教室にも通いました。妻がこうしてステンドを続けられたのは興和さんのお陰です。それは興和で働かれているみな様がいつも丁寧に優しく対応してくださったからです。運転手の私にも親切でした。また、みな様のステンドを扱う高度な専門性には信頼をして頼ってきました。妻は興和に行った帰りはいつも制作意欲満々になって帰りました。

   妻と私にとって、お店がなくなるのは何とも寂しくてなりませんが、働かれているみな様のご健康を心よりお祈り申し上げます。本当にお世話になりました。ありがとうございました。

 

(2019.6.30 記)