心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

No 85 赤い金魚のお休みライト

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目の前には

2匹の金魚。

これだけで・・・

 

「いいなあ」

 

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陽光を受けて

少し元気が出て・・・

 

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陽が落ちて・・・

徐々に変わる。

 

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・・・・・・

「おやすみなさい」

 

 

半年前、

「活人箭(かつじんせん)」にまつわる彫刻家平櫛田中(でんちゅう)と

岡倉天心の話を知りました。 

この彫刻を教科書の写真か何かで見たのは大昔のこと。

弓矢をつがえているような僧のただならぬ気迫に、妙に忘れられない作品でした。

 

田中は実際に弓矢をつがえている作品を出品する時、

師の天心に「こんなものでは、死んだ豚も射れまい。」と

手厳しく批評されます。

やがて田中は弓矢をはずして、

人間の心の奥底まで射抜く作品をつくりあげました。

 ※参照:http://bit.ly/Q1bRgt(田中美術館・田中作品) 

 

この偉大な芸術家の話がいいなと思うのは、

私たちの社会や人間の有り様とも重っているからです。

人は目の前にないものでも、何かを感じられるし、

真意までも掴み取ることがあります。

人間はその表現を極めたり、

感じ取る感性を高めたりすることが

人を、

また人とのつながりを豊かにしていくように思えるのです・・・

 

2匹だけの金魚を見ていたら、

あれこれ想像してしまいました。 

 

妻はもう完全に金魚にはまっています。

ブログでは5作品目の金魚ですが、

今は10作品目にかかろうとしています。

 

paleんtte(パレント)のフェアに

金魚が流れをうっていきそうです。

 ※フェアの紹介サイト  http://bit.ly/1mIestn

(2014.4.12 記)