組み立てる前の平面4面を並べました。
妻の作品ではあまり見ない子どものシルエットのピースが2面。
「ほーら、たかいよー」と小さな子を揺らすピースが
目に飛び込んできます。
小さな『ボク』を揺らしているのはお兄ちゃん二人。
また右側のピースは、
お兄ちゃんの飛ばすシャボン玉を見る妹。
「ほーら、見てー。」
「わぁ!」座っている女の子の声が聞えてきそうです。
このシルエットは、
ご依頼主のお孫さんたち。
ご依頼主が二人の息子さん夫婦からお借りした写真を
ご自分でシルエットの図案にされ、
それを妻が彫りました。
ご依頼主の方は、絵も描かれ、絵手紙もされています。
この作品制作過程でも絵手紙的図案の提供をお願いして
それを活用させていただいています。
また草花も大変好きでいろいろ育てられています。
妻はご依頼主と直接会い、メールでやり取りをし、
アドバイスをいただきながら完成に至りました。
そういうことは承知しているのですが、
それでも、私にはこの2つのピースが迫ってきます。
2つの小さなピースに、
私は人のぬくもり、
人への愛おしさを感じるのです。
ご依頼主は、
私が管理職になって最初に仕えた上司にあたる方です。
心のあたたかさが、
妻に依頼した作品に出て、
十数年前を懐かしく思い出しました。
この方のお陰で、私は心あたたかな地域の人々と
都会にある自然の豊かさの中で仕事ができたと
今でも感謝しています。
今回、妻のステンドのお陰で
久しぶりの再会となりました。
この作品は、第5回個展にお借りして展示いたします。
(29.11.29 記)