♪あかいめだまの さそり
ひろげたわしの つばさ…♪
妻の唇からメロディーがもれた
私の知らない歌
宮沢賢治の世界
妻は7年前の早朝保育のお手伝いのときにこの歌を知り
いつかこの作品を作り
園の方や園児さんにも観ていただける日を夢見てきた
「星めぐりの歌」をいつか作るためにと
妻が大切に保管していた透明の青い被せ硝子
手前と奥それぞれの星座を溶け合わせ
一つの宇宙にしてくれた
サソリは
宮沢賢治の世界では特別な存在なのだろうか
「銀河鉄道の夜」の車中で女の子がジョバンニに語る…
他の生き物を食べてきたサソリが
イタチに食べられそうになって必死に逃げた
井戸に落ちて死にそうな間際
自分の身体をイタチにくれてやれば
イタチも一日命を永らえただろうに
この身体をくれてやれば良かった
神さま
この次にはみんなのまことの幸せのために
私のからだをおつかいください
そう祈ったサソリの身体は
まっ赤な美しい火になって
闇夜をてらすようになった
♫ あかいめだまの さそり
ひろげたわしの つばさ
あをいめだまの 小いぬ
ひかりのへびの とぐろ
オリオンは高く うたひ
つゆとしもとを おとす
アンドロメダの くもは
さかなのくちの かたち
大ぐまのあしを きたに
五つのばした ところ
小熊のひたいの うへは
そらのめぐりの めあて ♬
(宮沢賢治 作詞)
妻の思いのつまった作品
「星めぐりの歌」瞬き
12月5日からの一ノ関悠子第6回作品展に出品します
ご都合つきましたらお越しくださいまして
ご覧頂ければ嬉しく思います
前回の第5回一ノ関悠子個展会場(大島様撮影)
(2019.11.28 記)