「BONNE NEIGE(ボン ネイジュ)」をたずねて
長い間
お客様を受け入れ
お客様とともに過ごしてこられたペンション。
フランス語で「BONNE NEIGE(ボン ネイジュ)」。
閉じらてなお愛着はつのるのでしょう。
「BONNE NEIGE』をステンドグラスにして欲しいと
制作ご依頼を受けました。
そして妻と二人でたずねました。
妙高高原の「BONNE NEIGE」。
高原に冬の気配が忍び寄る季節でしたが
妻と私の心は信じられないくらいに温かくなりました。
「BONNE NEIGE」を守ってこられた方にふれたから。
「BONNE NEIGE」の模型づくり
妻の「コッツウォルズの蜂蜜色の家」(2013年作)
上記の妻の作品を見られてのご依頼だったので、
私はデフォルメした作品と想像しましたが、
「お客様がご自分の泊まった部屋が分かるような…」
とのお話。
妻はそれではと、
「BONNE NEIGE」の住宅設計図面を送っていただき、
正確な模型づくりから取り組みました。
妻は建築模型の本を買い求めて勉強していましたが、
「YouTubeが、一番よくわかった。」とのこと。
昨今、YouTubeが話題になるわけが
分かったような気がしました。
試行錯誤を重ねながら、
徐々に「BONNE NEIGE」の模型が仕上がってきました。
かなり時間はかかりましたが、
住宅設計図から「BONNE NEIGE」の模型の完成です。
ステンドグラス作品をつくる基ができました。
ここから
いよいよ硝子の特性・良さを生かしての作品づくりです。
「BONNE NEIGE」 を「硝子で作る」
ご依頼の方とも相談しながら選んだサイズは75分の1。
通常の建築模型は50分の1が基本サイズとのことですから
キュートな作品になりそうな感じの大きさです。
一方、硝子切断やくっつけ作業には手間がかかるかも…
案の定、小さいピースがめじろおし。
さらに妻は二重窓も表現したいらしい。
毎度のことながら
制作時間や効率とは関係なく進みます。
作り方が今までとは異なる作品ですが、
ご依頼者に喜んでいただけるものにしたいと
それだけ思って作り続けているのでしょう。
どんな風に仕上がるのか、
楽しみです。
ブログを書いていたら思い出しました。
「BONNE NEIGE」を建てて30年運営してこられた方の
「ペンションのあるじ」のネパール食べ物紀行」
「BONNE NEIGE」を作られたお父さまの書かれた本
ブログを書いてて、無性に読み返したくなりました。
ネパールの山岳地帯を旅しながらの食にふれた文章は、
人のあり方を考えさせます。
魅力的な方です。
至らない自分を見られそうですが、
できたらお会いしたかったと思いました。
そして、
その死を受け入れなければならない
ご家族の思いに心及びます。
妻の「BONNE NEIGE」があなたに届きますように。
合掌。
(2021. 6.5 記)
追伸
あなたが大切に育ててこられた雪割草の写真が、
撮影されたお嬢様から届きました。
「可憐な雪割草は自然とともに自然のままに…」
写真を見て、そんな思いがしました。