心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

No.309 隠れ家カフェ「ローズ亭」のモンブランケーキ

今日は秋らしく澄んだ青空

予約していた「ローズ亭」を

妻と訪ねました

みどりさんの作るモンブランケーキを食べたくて

材料の栗はご自分の栗林で採れたてのもの

長年幼稚園のお子さんと保護者が栗拾いに来る地域有数の栗林

ケーキは燻蒸処理なしの新鮮な栗を使用するので

この時期だけ食べられる「ローズ亭」みどりさん特製ケーキ

ケーキを口に入れると

手の丁寧な2度の裏ごしによる絶妙の歯ざわり

お~、これ!

これ、これ、感激!

私には「これぞ栗のケーキ!」

普通のケーキ屋さんでは味わえないこのケーキ

人気がありすぎて

食べたい人は要予約

要予約と言えば

ローズ亭は隠れ家カフェと言いながら

予約しないと満席で入れないこともしばしばのよう

テレビで顔を見かける有名な方も

突然来られて満席ゆえに御断りもあるそう

有名無名にかかわらずどなたにも親切丁寧な対応ゆえ

「ローズ亭」みどりさんの優しさでしょう

 

そんなみどりさんの淹れた珈琲を飲み

手作りモンブランケーキを食べ

お庭を眺めながら

ひと時を心行くまで楽しみました

 

妻と大満足の「ローズ亭」でした

(2023.10.6 記)

 

No.308 「みんなの四季の灯り」

みんなの好きなものが集まった灯り

 

妻への最初のご依頼は

廊下の天井の灯り

  

作品の相談に

お子さん3人も一緒にご家族で我が家へ

 

それぞれの入れたいモチーフを

みんなで出し合い

とてもいい感じ

 

そして 灯りは

お子さんたちも間近に見ることのできる

据え置き型に変わって

とってもいい感じ

 

それぞれの入れたいモチーフが集まりました。

 

お渡し日は

妻の手の手術前にと決定

 

お渡しは

ご依頼くださった方も私たちも大好きな

隠れ家カフェ「ローズ亭」

 

ローズ亭 ※下記は過去に紹介の拙ブログです

No.174 隠れ家カフェ「ローズ亭」 - 心に灯るあかり *あとりえ 悠* (hatenablog.jp)

 

当日

ローズ亭のみどりさんが

早めに行った妻と私を迎えてくれました

 

ほどなくご依頼のご家族の皆さんが

ローズ亭に来られて

いよいよお渡し

喜んで頂けて

妻はホッ

 

また

サプライズでしたが

妻は最初に伺っていた天井の灯りを

作っていました

「みんなの四季の灯り」で

使用したガラスから作った

「天井のみんなの灯り」

こちらも喜んで頂けて

妻は大喜び

 

ステンドを作って

喜んでくれる人がいること

だから妻は夢中で作るのだと思います

 

これで安心して

妻は左手の関節症の手術に向かえます

 

「妻の手の手術」

長い間ステンドグラスを作り続けたからでしょうか。妻は左右の手の痛みが増し、注射や薬では抑えきれなくなっての手術。手術は日帰りでしたが、その後はギブス3週間。回復訓練に2か月とのこと。多くの方にご心配をいただいていますが、今は「早くステンドを作りたい」との思いで「痛い、痛い」と言いながら回復訓練に向かっています。私はその妻の応援というより回復の邪魔をしないことに精一杯…

(2023.9.7 記)

No.307 世田谷大蔵プロジェクト~その1『雨鱒のパネル3「内覧会」』

マザーハウスに入る時に「雨鱒のパネル」が迎えてくれました。

 

大蔵プロジェクト主催の安藤さんから

マザーハウス内覧会のご案内が届きました。

妻と私はもちろん出席。

妻にステンドを教わって作っている方々にも

声をかけました。

 

皆さん、我が家で妻が制作中も完成後も

「雨鱒のパネル」はご覧になっているのですが、

実際にマザーハウスの壁にはめられている状態にも

興味があるようです。

またマザーハウスという聞きなれない建物にも

関心をもたれたようでした。

妻の教室に通われている中で都合の付く方4名も

この日の内覧会に参加しました。

「雨鱒のパネル」前で内覧会が始まりました。冒頭、設計された「ビオフォルム環境デザイン室」代表山田さんが集まった皆さんに、建物について説明をされました。

私は人の棲まう居の在り方としての住まいをここに造り上げたように思いました。

 

 

強烈な日差しの下、マザーハウス前にたくさんの花が元気に咲いていました。

本来なら侵入禁止の囲い等に覆われるところを

自治体に掛け合ってお花を植えることを認めていただいて

こうなったと説明されたプロジェクト主催の安藤さんの話に、

「いいなあ!」

その斬新なアイデアと実際に真夏にも花を咲かせる実行力に

「すごいなあ!」

 

マザーハウスのマザー村上さんが

大勢の人が行き来する中

台所でかぼちゃやらカレーやらを

調理されていました。

そんな合間に

ここにひと月近く住んで

風通しの良さ、早朝は田舎のキャンプ場のように涼しい、

との話をしてくださいました。

私たちもマザーハウス内にお邪魔して

その風通しの良さに驚きました。

マザーの村上さんには

落ち着いた頃にまたみんなで訪ねたいからよろしくね、

と言ってお別れしました。

 

 

妻もお集まりの皆さんに説明を求められ、ステンドグラスのパネルについて話しました。

 

「こんなこともありました」

~ 映画「雨鱒の川」~

妻は教室にステンドを作りに来られている方と、作業合間に「雨鱒のパネル」についてよく話題にしていました。ある時、お仕事で映画製作にかかわってこられた方と「雨鱒の川」という映画の話題になった時です。「あっ、その映画の子どもの絵、私、描きました。」

雨鱒の川」は玉木宏綾瀬はるか出演の20年前の映画です。二人の初々しさと北海道の広大で美しい風景とに驚きながら妻と二人で観ました。確かにあのシーンの絵は物語を展開していくうえで重要な素材。美術担当のプロの仕事だったのかと納得しつつ、描いた本人が目の前にいることに驚きました。

この方は、今も映画関係の仕事で忙しくしていますが、内覧会に参加されました。この日、マザーハウスを訪ね、「雨鱒のパネル」をご覧になりながら、20年ほど前のご自分の仕事も思い出されているかもなあ。ふと思いました。

(2023.8.15 記)

No.306 世田谷大蔵プロジェクト~その1「雨鱒のパネル2」

5月5日完成したパネルをそうっと立ててみました。

 

マザーハウスにおさめる「雨鱒のパネル」が

ようやく完成し、搬入を待っています。

パテ詰め→はんだ付け→おがくずを撒いて、

余計なパテや油をぬぐいます。

その後ひたすらブラシで磨くと鉛線が黒くなってつやがでます。

この作業後2週間ほどおいておくと、パネルが固まり完成です。

 

2か月前

この原画を描かれた村上さんから

「雨鱒のパネル」についての文章を

受け取りました。

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中西さんが

一番好きでハンドルネームにしていた雨鱒を中心に

お花は野川ベースに咲くノイバラ

大蔵に咲く二輪草

二子玉川ヤマボウシ

多摩川の美しい石たちと

みんなで行った群上八幡の吉田川のイメージ

 

左上の葉っぱと赤い実は

多摩川河川敷の「せたがや水辺の楽校」原っぱの

シンボルツリーのエノキをイメージ

 

アンディは、その原っぱに来て

私を大蔵に誘ってくれました

 

完成が楽しみです~

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村上さんは

「雨鱒のパネル」が取り付けられるマザーハウス

マザーとして住む方です。

マザーハウスが地域の自然や人々とともに

生きていくのでしょうね。

村上さんからの文にその思いを強く感じました。

 

 

5月上旬の建設中のマザーハウス

 

 

 

 

マザーハウスを含む「世田谷大蔵プロジェクト」が

地域の自然と人々とともに歩みだしていると

私は訪れるたびに実感します。 

 

この世田谷大蔵で

私は初めて「ヨイトマケ」を経験しました。

地域の方々も大勢いらっしゃって、

互いに名を告げながら一緒に綱を引きました。

ドシンと響く

ヨイトマケの重りの落下時荷重は1トンとのこと。

その割に9人で引き上げると

そんなに力が要らないと

初めて知りました。

 

身体を動かした後にみんなで食べる昼食に

私は

小さかった頃の田んぼでの昼食を思い出しました。

そこには

親やお手伝いのおばさんの息遣いがありました。

 

腰をかがめて夕暮れまで続く田植え作業…

明日も…明後日も腰をかがめての田植え作業…

それでも、いつかは収穫の稲刈り…

子どもなりに

息遣いに大人の様々な思いを感じる昼食風景でした。

 

 

この「世田谷大蔵プロジェクト」が

5月21日の住宅情報誌「suumoジャーナル」に

取り上げられました。

ご興味のある方はどうぞご覧ください。

https://suumo.jp/journal/2023/05/09/195623/

 

(2023.5.23  記)

No.305 ステンドの教室~その1「仲間なんだなあ」

教室風景:島根の灯台にあこがれている生徒さんの作り途中の作品。

     ここまで来た! 

     灯りを入れて、生徒さんと妻は二人して

     大感激!

 

習われる方と妻と

作業しながらのはじけるような笑い声が

我が家に響きます。

作業しながらも互いに楽しそうで、

私はこれで良かったんだと思うようになりました。

 

私は教室開催は当分先と考えていました。

受けたオーダー作品を作ることで手一杯で

教えている余裕はとてもとても、、、

もう少し歳を経てからでも遅くない。

そう思っていました。

 

それがこのコロナ禍、

コロナだけの理由かは分かりませんが、

人づてで、又は来た人が更にお友達を連れて…

気付いたら我が家にきて妻に教わる人が

いつの間にか10人を越えていました。

 

制作技術が身につくように。マンツーマン。そして具体的に。

 

妻のやり方は

いわゆるお教室とは少し違うかも知れません。

ステンドグラスを作りたい人が

日時の相談をして決めてから我が家に来ます。

カリキュラムとして一作目はパネル、

2作目はランプなど取組む過程は決まっていますが、

作り方が身につくように教えます。

現在までの方々はほぼ皆さん初心者ですが、

自分の作りたい作品を技法を習いながら、

一作目、習い始めとはとは思えないような作品を

作り上げていきます。

作りながらステンドの制作技術を身につけていくので、

自宅でも制作できる内容が次第に増えていきます。

やがては自分だけで作れるようになることが願いだと

妻は言います。

 

「お友達と一緒がいい!」と二人で参加の方もいらっしゃいます。

 

こうして習う人が増え、

そしてステンドつくりを楽しめる方々が増えていくことは

とっても嬉しいことです。

 

妻にとってはと生徒さんというより

気持ちでは仲間なんでしょうね。

教室での笑い声を聞いていると

同じステンドを作る仲間としての距離感なんだなあって

思います。

(2023.3.31 記)

 

No.304 世田谷大蔵プロジェクト~その1「雨鱒のパネル」

「この魚は…?」

と言うと、

原画を描いた村上さんが、

「雨鱒…中西さんが好きだった…」

 

その言葉に

私は突然十余年前を思い出しました。

かつて私が勤務する地域で、

中西さんにいつもいろいろとお世話になったこと。

中西さんがみんなを支えてくれたこと。

 

そして、その中西さんが3年前急逝したこと。

 

パネルの雨鱒に

今もまた中西さんが

見守ってくれている

そう思いながら

私は納得しました。

 

パネル制作の妻に

お世話になった中西さんの話をしました。

妻はパネルへの意欲をさらに高めたようです。

 

 

妻は世田谷大蔵プロジェクト主催の安藤さんに

ステンドグラス制作のご依頼を受けました。

今回の「雨鱒のパネル」はプロジェクトの1作目になります。

なおこのプロジェクトの内容も、

かかわる方々の実績も刺激的なものです。

妻のステンド制作の報告と共にふれていきます。

 

マザーハウス上棟式(2月26日)

 

抜けるような青空でした。

プロジェクト最初の建物がこの「マザーハウス」。

今回の「雨鱒」のパネルを設置する建物になります。

ここの住人となる村上さんが、

ご挨拶の後餅まきをしました。

 

参加された地域の方々や関係者の皆さんとともに

こうして一つひとつ進むことの実感を得て、

さらに期待と楽しみがふくらみました。

 

このプロジェクトの内容を詳しく知りたい場合は

下記を参照ください。

「三年鳴かず飛ばず@世田谷大蔵 プロジェクト」

https://bioform.jp/project/3nennakazutobazu

ビオフォルム環境デザイン室

 

(2023.3.19 記)

 

No.303 寄せ木細工のキャンドルホルダー

 

妻はご依頼くださった方と相談して、

寄せ木細工をイメージした作品を作りました。

寄木細工を作られる方への贈り物とのことです。

 

妻が細かなガラスピースをたくさん作り、

ご依頼者にそのピースを自由にならべていただきました。

寄木細工の手法にガラスのやさしさが溶けたように

見えます。

 

なお、ご依頼者は絵を描かれる方です。

私は…と謙遜されていましたが、

雰囲気のあるとても素敵な絵を描かれます。

作品を見せていただいて、

わらべ歌の世界を覗いたような気分になりました。

 

 

「日本のこもりうた わらべうた」(全国わらべうたの会) より 

 

(2023.2.28 記)