心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

No.316 作品展お打ち合わせの会

作品展に向けての準備はいろいろですが、

連絡したりお会いしたりする方の数も

数えきれない程です。

これを全部仕事と考えると、

嫌になる程の量なのですが…

 

今月中旬、

作品展の搬出入や受付等のお手伝いを

お願いするお弟子さんに

お集まりいただきました。

ご都合の付かない方もいらして、

来られた方は6名でした。

 

参加者の中に

ケーキ作りプロ中のプロの方がいらして

妻はその方に

この日のケーキをお願いしていました。

キャラメルだけで2日もかかる手の込んだケーキ。

これがまあ、

美味しいったら、

ありゃしない!

(私の分もありました。)

 

最初、確かに打ち合わせしていましたが、

いつの間にか、

大きな笑い声の絶えない会に

なっていました。

 

こうして作品展の準備の一つ一つを、

その都度関わる人々に作品展の意味をお伝えし,

協力をお願いしながら 

共にやってきたのかもしれません。

 

だから今まで7回も

達成感の得られる作品展を

続けられたのかもしれません。

 

一方でやろうとしてやりきれないものもあります。

700枚のご案内状一人一人に自筆で一言記載。

この忙しい時期に無謀でしょう。

私も娘も、

「一言なしでも早めに届けた方がいいよ」

ようやくあきらめて投函しました。

今妻が私の傍らで、

「ごめんなさい」と

まだ言っています。

 

毎日作品展準備に忙しい妻ですが、

時折インコの「くうちゃん」が肩に乗って

妻を励ましているようです。

※次回ブログで

 第8回作品展来場者の中から1名の方に

 私の所有する「あとりえ悠」作品1点の

 プレゼントについてお知らせします。

(2024.1.31 記)

 

 

No.315 皆様に感謝しながらの「第8回作品展」開催します。

このような活動を続けられているのは、

応援して下さる方々のお陰と

妻といつも二人で話してきました。

皆様に感謝しながらこの作品展に臨みます。

 

そして、妻と相談し、

今回の第8回作品展をもって、

このような大きなギャラリーの会期の長い作品展に

一区切りつけようと決めました。

今後、妻は増えたお弟子さんの作品作りに関わり

お弟子さんの作品作りの喜びを自分の喜びとするでしょう。

お弟子さん方は意欲的で力のある皆さんで、

私もできた作品にいつも感心しています。

また妻自身もご依頼や自分の作りたい作品に

これまで以上にエネルギーをかけて取り組むでしょう。

そういう中で

今までとは異なる新たな作品展をつくり出すことを

楽しみたいと思っています。

 

第3回一ノ関悠子作品展 2013年 国立市「アートスペース」


「1回目から『最後の作品展』と言い続けた妻」

妻は1回目の作品展で、

「これが最初で最後の作品展」

声高に何度も言いました。

2回目の作品展は、

「2回もしちゃうけど、これで最後」 

3回目も4回目も、

いつもいつも開催直前まで

「これで最後」と言っていました。

それがもう8回目の作品展です。

「これが最後!」

妻はそう思って頑張ってきたように思います。

そう思わなければできない大変なことを

やってきたのだと私も理解できるように

なりました。

そして、頑張って続けられたのは、

皆様からの応援と励ましのおかげです。

本当にありがとうございました。

ステンドグラスこそ妻の生きるエネルギーだと

私は思ってきたので

何とか応援したいと思ってきました。

「本当にこれが最後ね。」

妻にそう言いながら

最後の作品展準備の応援をしようと思います。

第5回一ノ関悠子作品展 2017年 国立市「コートギャラリー」

「皆様のご支援に感謝し、私からのささやかな気持ちです。」

 妻の作品がこんなに長い間皆様に愛され、また作品展も8回15年もの長い間応援いただき、心より感謝しております。本当にありがとうございました。

 今回の作品展に来場されて応募された方々の中から抽選で1名の方に、私が妻から購入して大事にしている4作品の中から1点をプレゼントさせていただきたいと思います。(今後のブログでもう少し詳しくお伝えします。)

第6回一ノ関悠子作品展 2019年 国立市「コートギャラリー」

 

第7回一ノ関悠子作品展 2021年 国立市「コートギャラリー」

(2024.1.20 記)

No.314 「らんち 悠」のご利用に感謝です

妻のお弟子さんたちを迎える「あとりえ悠」の出窓。昼食時は「らんち  悠」の出窓です。

まさか!2年前こんなことになるとは思いもしませんでした。自分で驚いています。

 

ある時妻の工房「あとりえ 悠」に来られたお弟子さんがお昼過ぎても予定の作業が終わらず困ったことがありました。工房でお腹を空かせての作業はあり得ません。大変お気の毒に思い、代わりに私がお弁当を買いに行きました。その時、お腹を満たす程度なら私でも何か作ってお出しできるのではと思いました。

 

それから、お弟子さんが気軽に頼みやすいようにと…こちらも準備と調理がしやすいようにと…そうした工夫改善を繰り返してお出ししているうちに工房に来るお弟子さんのための「らんち 悠」のメニュー表ができていました。

 

こちらは冬用のメニュー。ランチは材料代をいただいていますが、この冬からやむなく100円値上げのメニーも。ごめんなさいね。

「今度の教室のランチは明太子パスタでお長いします。」などとリクエストを受けると気合が入ります。10人ほどのお弟子さんからのリクエストされたランチをその都度用意して、「おいしい」と食べてもらうことはなんとも嬉しいものです。

 

今年の冬用メニューには田舎でよく食べた「きりたんぽ鍋」を加えました。私の舌が覚えているお袋の味をさがしながらあれこれ工夫して調理するのは楽しいものです。

 

時折母を思い出します。母は人に食べさせることが大好きな人でした。近所の人がちょっとした用で我が家に来ると「まず上がれでゃあ」と家に上げ、上がると「まずひと口、食べてみてけれ」

 

食べておいしいと言う人の顔を見るのが母は心底好きだったんでしょうねえ。わかるなあ!

 

「らんち 悠」は70を過ぎた私の生きがい。妻の「あとりえ 悠」のお陰でもあります。

 

(2023.12.22 記)

No.313 隠れ家カフェ「ローズ亭」作品展のお礼申し上げます

11月23日隠れ家カフェ・ローズ亭で

あとりえ悠のステンドグラス作品展を開催しました。

オープン後には多くの方々にお越しいただき、

にぎやかな楽しい作品展となりました。

たくさんの不思議なご縁やつながりもいただき

お越しくださいました皆様に心よりお礼申し上げます。

 

隠れ家カフェ・ローズ亭の雰囲気を

お楽しみいただけましたでしょうか。

長屋門の「ローズ亭」にも夕暮れ。

お庭から見えるその光景も

なかなかいいなあと思いました。

ローズ亭では2度目の作品展。

今回は外にも灯りを置き、

お楽しみいただきたいと思いました。

 

一方、3時ごろ

混雑した店内に飛び込んでこられたお客様が、

「あっ、珈琲飲めないよね…」

残念そうな表情。

本当に申し訳ないと思いました。

お詫びしながら

ローズ亭のご案内カードを差し上げましたが、

その後ローズ亭に行かれましたでしょうか。

あの日はごめんなさい。

 

なお、今回もローズ亭のみどりさんには

何から何までお世話になりました。

本当にありがとうございました。

さらに、かつての門番小屋を

このような素敵な「隠れ家カフェ」にしていただいたことに

改めて感謝しています。

 

(2023.12.19 記)

No.312 「ローズ亭」作品展に向けての妻と何故か第九の私

隠れ家カフェ「ローズ亭」での作品展に向けて

妻は懸命に作品を作っています。

手術した左手はまだ痛みはあるのですが

作品展に来られる方との出会いを楽しみにしながら

夢中で作っています。

昨年、私も欲しかったと言われた作品。昨日完成しました。

作品による人との出会い

作品を作る妻のエネルギー源です。

それらの出会いに

いいなあ、ありがたいなあ

私までそう思ってしまいます。

その横で

私はマネージャー、ドライバーとして

妻の活動を「万難排して熱烈支援!」と

言いたいところですが、、、

それがだめですねえ。

宮沢賢治の「星めぐり」(特別展示予定)

今合唱活動が忙しくて。

大学OB合唱団2つで活動しているのに

この春地元の第九合唱団に締め切り後に申し込み。

以下参加の次第。

これが…

予想以上に暗譜に苦労しています。

行燈「紀の川」(特別展示予定)

 

 

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「50年経っての第九」

 

還暦古希と齢を重ね

人生に未練はない

そんな年になったはずなのに…

 

還暦を過ぎてから入った大学OB合唱団

OB仲間で歌っているうちに

「あれは青春時代の忘れ物」

ベートーヴェンの第九をそう思うようになった

 

私が横浜4大学合唱連盟幹事の時

日フィルから協力要請を受けた

全国の合唱を愛する人々と日フィルで第九公演を!

先ずは横浜!と

新日フィルができて日フル苦境の時だった

 

団員に声をかけて

私も当初は練習に参加したが

バイトが忙しく続かなかった

 

好きなベートーヴェン

いつか

また機会はあるさ!

 

 

そして

機会のないまま50年が過ぎた

 

忘れ物なら

取りに行こう!

 

暗譜能力に段々自信もなくなるなか

今しかないと

そう思って第九に向かった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

私の合唱活動を

学生時代からいつも応援する妻に

少し甘えているなあ

その自覚

ないことはない

 

今月23日作品展

来月2日第九…

 

(2023.11.16 記)

No.311  隠れ家カフェ「ローズ亭」での作品展開催(11月23日)ご案内 

 

妻と私のお気に入りのカフェ

珈琲を飲みながら

バラの咲く庭を眺めます

みどりさん手作りのケーキに手を伸ばします

江戸時代からの天井の黒く太い梁が

時を忘れさせてくれます

 

お邪魔した時のローズ亭店内  見事な天井の梁

正面カップボード横には門番が来客を確認する扉が残っています

 

この素敵なカフェで

妻の作品をみんなに見てもらえたら、、、

8年前オープン後ほどなくローズ亭を訪ねた時に

そう思いました

 

昨年その夢が実現しました

雨の中を大勢の方がお越しくださいました

 

昨年度の作品展の店内

やっぱりいいなあ

このローズ亭で見るステンドグラスは

やっぱりいいんだなあ

雨の降る夕方にローズ亭の庭をバックに見るステンドの灯り。

この日、雨もいいなあと思いました。

 

そして今年も開催いたします

 

ご都合が付くようでしたら

どうぞお越しくださいまして

ご高覧のほど願い申し上げます。

 

 

 

妻は

手術した手はまだ動きが不自由で痛みもあるようですが

作品展に向けての作品作りに夢中です

多くの方々と作品を通しての出会いを

楽しみにしています

 

昨年は作品をお求めの方もたくさんいらして

忙しい一日ででしたが

多くの方々との出会いをいただきました

昨年以上にご満足いただけるよう

準備に忙しくしています。

 

(2023.11.1 記)

No.310 ステンドの教室~その2「羽生さんの硝子」

妻の2021年第7回作品展会場に展示された羽生ガラス使用の生徒作品

(国立コートギャラリーにて)

誰でも何か夢中でやっていると

様々な出会いが生まれるでしょうが、

妻にお声掛けくださった羽生さんという方のお心意気を

私は忘れることができません。

 

ある時

妻は菅谷先生同門の大先輩の羽生さんに、

「私の持っているガラスを使って」

そうお声掛けをいただきました。

 

妻と私は都心の羽生さんのお宅に車でお邪魔しました。

持ち帰り用のガラスは既に用意されていましたが、

さらに念入りにご自宅を見てまわられ

「あっ、これも持っていって」

 

高価なアンティークガラスを含めて80枚も

それらのガラスを車の荷台いっぱいにして

羽生さん宅をあとにしました。

 

帰りの車の中

妻と私は羽生さんの思いを二人でかみしめるように

帰りました。

 

そうしてすぐ

妻は、羽生さんから頂いたガラスを「羽生ガラス」として

生徒の皆さんに紹介しました。

生徒さんが作品を作る際、

羽生ガラスの使用は無料としました。

生徒の皆さんに大変喜ばれました。

 

「みんなが喜んでいます」と

妻は羽生さんに作品展のご案内を差し上げました。

羽生さんは展示会場に来られ

生徒の皆さんの作品をご覧になり

とても喜んでらっしゃいました。

 

心からステンドを愛する方のお気持ちが、

「羽生さんの硝子」として次の世代の方々に

託され生かされたように私には思えました。

 

羽生さん

あなたのお心意気を

私は大切な宝物を胸に抱えた子どものように

今でも思いだすのです。

(2023.9.26 記)

 

追伸

 「ここまで、曲がる!」妻が手術した手を私に見せます。痛い、痛いと言いながらも機能回復訓練に必死です。その効果なのでしょう。少しづつながら左手が動くようになっています。痛みをがまんできるのは、作りたい作品を早く作りたいという思いでしょう。また生徒さんの指導を8月後半より再開していますが、我が家に来られる生徒さんにも支えられています。妻にとって、作品を作りたくって我が家に見える生徒さんは、自分の分身なのでしょう。つい応援したくなるようで、手の痛みを克服する大きな原動力になっています。

そしてこんな時にも羽生さんを思い出すのです。こういう時だからこそかも知れません。羽生さんの心意気。妻には勇気づけられるステンドを愛する先人なのです。

(2023.10.15)

 

 

10月17日の羽生さんのコメントを受けて下に写真を追加しました。

昨日完成した生徒さんの作品。羽生ガラス使用。