心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

ランプ

No.246 生かされて紡ぐ「あとりえ 悠」の作品~其の1 「迷い」と「決断」

「北斎の波のステンドグラス」(2017年制作) 人とともに生きることの喜び、時に悩み、苦しみ。幾重にも寄せるそんな波に身を浸して私たちは生きているのでしょうか。どうしようもない大きな迷いの渦に巻き込まれた時、一歩を踏み出す決断は、案外まわりの人…

No.242 陽春の候~水仙

今日仕事から帰ったら 妻が できたあ! 見たら おーっ、水仙! 春の訪れを伝える水仙 横で輝くフリーモントの硝子が 陽春のあたたかさをいっそう感じさせます 「陽春の候~水仙」は 春のあたたかさ (2019.4. 6 記)

No.239 小さな灯り~舞い降りる天使

天使 舞い降りる お幸せにね 「娘の結婚のお祝いです。よろしくお願いします」 お母様が春に嫁がれるお嬢様と一緒に 我が家に来られました。 お嬢様は、すでに作品イメージをもたれていて、 我が家の展示作品50点程を 妻といろいろ話しながらご覧になり、 す…

No.237 雪牡丹の灯り

中国は唐の時代。 則天武后が遊園の際、 全ての花に、“花を咲かせよ”と命じました。 みな命じられるままに花を咲かせました。 ただ牡丹だけが従いませんでした。 牡丹は女帝の怒りにふれ、 長安から追い出されました。 しかし、人々は、猛威にもめげない花と…

No.235 かずえさんの灯り

枝振り見事な楓の木に迎えられ, 刈りそろえられた芝の庭の先の玄関扉を開けると、 そこに「かずえさんの灯り」。 年内にお納めのお約束を果たせ、 妻はホッとしていました。 モチーフはかずえさんの身の回りの、 楓、桂、凌霄花(ノウゼンカズラ)、福寿草、…

No.234 森の灯り~冬

登場人物:兎 狐 栗鼠 オコジョ 木 (言葉のないほうが楽しんでいただけるかなあ…) 「美術作品と言葉」 私は小さい頃から絵を描くのが苦手でした。 青空のつもりが、今にも土砂降りになりそうな空となり、 自分の絵を見て泣きたくなりました。 工作の仕上げに…

No.232 いつの間にか気づいたアンティーク硝子の素晴らしさ

「雪うさぎ」 アンティーク硝子ってすごいですねえ 一枚の透明のブルーのアンティーク硝子に 彫って生まれた白いうさぎと白い雪と白い樹 透明なアンティーク硝子1枚から すべての物語が生まれるのです アンティーク硝子は、昔からの宙吹き製法によって作られ…

No.229 3つの「星つむぐ灯り」~ご結婚おめでとう

ひとつはお相手の方のご両親のもとに ひとつは亡きお父様も含めてご自分の両親に そしてひとつはお二人の手元に まもなく、お式の始まりでしょうか ご結婚おめでとうございます 3つの「星つむぐ灯り」 結婚式のサプライズになるといいですね ご依頼者の故郷…

No.228 宵待草の灯り~月夜にうさぎ二羽

ウサギ2羽 何を見ているのでしょうか 何を思うのでしょうか 私には、宵待草(いわゆる待宵草)と言えば、 先ず「待てど暮らせど来ぬ人を…」の竹久夢二の歌です。 夕暮れ時に黄色い花を開き、 夜に咲き続け、朝にはしぼむこの花の儚さを しみじみ感じさせる歌…

No.227  隠れ家カフェ「 ローズ亭」ふたつの灯り~ローズと翡翠(ひすい)

「ローズ」~ローズ亭の薔薇文様の灯り 「翡翠(ひすい)」~ローズ亭の薔薇の灯り 垣根に沿った道からは つい見落としてしまいそう ここは隠れ家カフェ『ローズ亭』 一杯の珈琲を口にするだけなのに 店主のお人柄が醸す店内の雰囲気に じんわり感じる居心地…

No.226 檀(まゆみ)の灯り~まゆみちゃん、3さい

まゆみちゃんが 生まれ、 この子が3さいになったらこの子の灯りを。 そうお願いされ… もう、まゆみちゃんは、3さい。 お約束の「檀(まゆみ)の灯り」ができました。 お披露目とお渡しに、 お母さんとお兄ちゃんとまゆみちゃんが、 訪ねてこられました。 …

No.222 日本青年館ホールホワイエの「桐の灯り」~「木の灯り」(其の28)

「木の灯り」青年館ホールさ納めたのは、 去年夏だったものなあ。 そのあと、 見たいという声に後押しされだべか、 青年館ホールから追加注文あったもの。 春に、ホールのホワイエにこの「桐の灯り」、 取り付けらえだった。 たいした立派な鉄の枠もこしらえ…

No.220 菊咲一華(キクザキイチゲ)の灯り

※作品名「青いイチゲの灯り」 現在パレントにて展示中 3月に作った妻の作品です。 秋田等北日本で見られる青い菊咲一華(キクザキイチゲ)を サンドブラストした青色硝子。 その青の吸い込まれそうな透明感、 ふか~い湖の底をのぞくようです。 家族で帰省時よく…

No.219 作品からの呼びかけ?~紀ノ川薔薇文様のアロマランプ&牡丹のアロマランプ

※ついつい、見てしまう作品… 『紀ノ川薔薇文様のアロマランプ』 この作品を見ているのが好きでねえ。 何度みても飽きないし、いくら見てもいいんですよね。 やがて、私はこうして何度も作品を見ているのは、 私が作品に呼びかけられるからじゃないか、 なん…

No.218 日本青年館ホール「木の灯り」(其の27)~「桐の灯り」第貳(だいに)

※このたび追加注文で日本青年館ホールにお納めした作品 昨年末、日本青年館ホールから再度のご依頼でした。 “今度は催事入場者のどなたにでもご覧いただけますよ。 ”なんと嬉しいお言葉でしょう。 妻と大喜びしました。 ※2階ホワイエと取付予定の同階階段周…

No.216 森のかたらい 

春は まだかな。 雪に てんてんと続く うさぎの足あとの その先は きっと 春だよ。 オコジョも 焦がれる 春だよ。 節分草が 真っ先に 顔出すよ。 シマエナガも イチゲ咲く 春を 想って ちょろちょろしてるよ。 春… 春を 呼び合う 森の 語らい こころ あった…

No.215 吉祥寺Paleんtte(パレント) 春のフェア

※前回8回目のパレントのフェアの展示風景 梅から辛夷 (こぶし)へ、 辛夷 (こぶし)から桜へ。 移り変わる花の話題と共に 妻とはPaleんtte(パレント)春のフェアの話題が この時期花咲かせます。 妻は今回のフェアには新作を多く出したいと がんばっていま…

No.209 春を待つうさぎ

都内に4年ぶりの大雪が舞った。 まだその被害に大騒ぎしている日の朝刊コラムに こんな言葉が紹介された。 雪 いとど深し / 花 いよよ近し このコラムニスト、 いいなあと思った。 雪で毎日悩まされ続けているのに、 少し心が明るくなった。 作者は柳宗悦(…

No.208 本年もどうぞよろしくお願いします

迎春 ◇旧年中のご支援に感謝申し上げます◇ (1)日本青年館ホール「木の灯り」 昨年7月、日本青年館ホールに「木の灯り」11作品を お納めさせていただきました。 今考えると、 ご依頼いただいてから、観察調査見学をして制作し、 よく納期までに間に合った…

No.205 ヤマボウシとクレマチス~愛しき子

組み立てる前の平面4面を並べました。 真っ白なヤマボウシと薄紫のクレマチスの花の中に、 妻の作品ではあまり見ない子どものシルエットのピースが2面。 「ほーら、たかいよー」と小さな子を揺らすピースが 目に飛び込んできます。 小さな『ボク』を揺らして…

No.200 「木の灯り」(其の25)~「山桜の灯り」 キューバに渡る

この夏キューバに渡った「木の灯り」シリーズ見本作品「山桜の灯り」 今日も暑くなりそうねと交わす人混みをすり抜け、 下北沢駅近くの開店間もない喫茶店に二人で入った。 まだひと気のない店内。私は大学時代のグリー仲間に、 彼が欲しいと言った「木の灯…

No.198 日本青年館の「木の灯り」(其の24)~宝塚歌劇星組公演「阿弖流為」

どんなふうに灯っていたでしょうね。宝塚「阿弖流為」の日本青年館ホールこけら落とし公演。 夢を見たのだろうか。 真夏の夜の夢なのか。 しばし、ご笑覧頂ければ幸いです。 この年になって、宝塚公演を観劇できるとは。 人生、何があるか分からないとはこの…

No.195 日本青年館ホールの「木の灯り」(其の21)~最終作品「桐の灯り」完成  

桐の花は樹上高く房状にして薄紫色に咲く。 地上で直接見ることはなかなか叶わない。 有り難いことに、 知人から桐の花を納めた氷柱を頂いた。 驚くほどきれいな花。 冷たい桐の花にじんわり人の温もり。 「ローズ亭」のオーナーさんからは、 “あそこならま…

No194 日本青年館ホールの木の灯り(其の20)~「橅の灯り」完成

「橅(ぶな)の灯り」は 「とお(10)の木の灯り」制作途中に受けた 日本青年館ホールからの追加注文でした。 「ブナ」を制作できることに妻も私も喜びました。 『ぶなの森は緑のダム』。 わかりやすい文章構成で ブナの森がいかに私たちに大切であるのか考え…

No.193 日本青年館ホールの木の灯り(其の19)~「楢の灯り」完成

今回の写真は新進気鋭の若手カメラマンによるものです。 カメラマンへの撮影依頼は、 11月発行を目指して製作に取りかかっている 「木の灯り」作品集の編集・製作者からのアドバイスでした。 確かにプロは違うものだと感心しました。 各種機材を抱え、重装備…

No.192 日本青年館ホールの木の灯り(其の18)~落とし文(おとしぶみ)

山道に転がる虫の丸めた葉。 落とし文(おとしぶみ)と言う。 あなたへの 想いここにも 落とし文 小池 森 忘れようとしても忘れられない どれほどの想いなのでしょうか。 道ばたの“落とし文”にまた想いが湧き上がるのでしょうか。 この句は、大学時代からの…

No.191 日本青年館ホールの灯り(其の17)~「朴の灯り」完成

深緑を背にした朴の木の花。 側面を春と秋のイメージの朴の葉が被う。 この「朴の灯り」, これで充分なのだが、 意外なことに、私が夜に灯りをともして 何度も見て楽しんだのは この面の反対側にある芽吹く葉だった。 見終わっても、 何となくまた見たくなる…

No.190 日本青年館ホールの木の灯り(其の16)~「橡(とち)の灯り」完成

まったく、豆太ほど おくびょうな やつは ない。 もう五つにもなったんだから、よなかに ひとりで セッチンぐらいに いけたっていい。 ところが 豆太は、セッチンは おもてにあるし、 おもてには 大きな モチモチの木が つったっていて、 空いっぱいの かみ…

No.189 日本青年館ホールの「木の灯り」(其の15)~「桜の灯り」完成

桜前線北上。 北国からの桜の便りに、 妻と見た桜がなつかしく思い出されます。 9年前の4月19日、 仕事の合間をぬって私の田舎に帰省する途中、 角館で桜を見ることができました。 ※妻が撮った9年前の写真 例年より10日以上早い桜開花でした。 前々から角館…

No.188 日本青年館ホールの木の灯り(其の14)~「栗の灯り」完成

しんとした雪夜に来客が帰る。 残されたいろりの熾火(おきび)に 勢いよく息を吹きかける。 灰色がかった炭がぽーと勢いを増して燃える。 赤くなって燃える。 子ども心に この熾火の不思議さを 炭のほてりを感じながら 見る。 数十年経て 私は「栗の灯り」…