心に灯るあかり *あとりえ 悠*

*あとりえ 悠*は妻・一ノ関悠子の小さなステンドグラス工房。妻のつくった作品を写真と文章で紹介します。ステンドグラスのよさが伝えられたら幸いです。

No.293 *あとりえ 悠*ステンドグラス作品展~隠れ家カフェ・ローズ亭にて

* 隠れ家カフェの名の通り、 外から見てカフェと気づく人はまずいないでしょうね。 垣根のすき間の門から足を踏み入れると薔薇の咲く庭。 そして江戸時代からの長屋門に残る大きな梁の下で、 庭を見ながら飲む珈琲はまた格別です。 妻と2人でお邪魔させてい…

No.292 紫陽花のパネル

妻は何度も何度も描き直した図面に小さく切ったガラスを並べています。 紫陽花の花言葉は家族団らん。 亡くなられたご主人が生まれたのも紫陽花の季節。 新築のお宅にその紫陽花のステンドグラスを作って欲しいとの ご依頼を受けました。 6月の事です。 受け…

No.291 クラゲさんたちのシュアハウス

クラゲにはまった妻とすみだ水族館に行きました。 もちろんクラゲを見るため。 私たちの結婚記念日でした。 それからまる2年。 今も妻のクラゲ熱はおとろえません。 クラゲさん達に住まいを提供してしまいました。 私には入居者の皆さんのお名前は分からない…

No.290 秋明菊の灯り

ようやく朝夕に 秋の気配を感じるようになりました この時期 妻と秋の七草を見に 秩父の七つのお寺を何度巡ったことでしょうか 藤袴の法善寺は妻のお気に入りのお寺 法善寺ではいつも時を忘れたかのようでした そこのお庭で見たピンクと白の秋明菊が 妻の心…

No.289 紫陽花の灯り

紫陽花の灯り (制作2009~2011年) 梅雨空を 紫陽花が楽しませてくれます 妻が少し変わったステンドグラスのランプを作りました。 最初予定した500ピースでは足りずに その年の紫陽花の時期が終わり 翌年300ピース、更に翌年200ピースと付け加え ようやく完…

No.288 衝立「ぶなの森の四季」

この作品を毎日何度となく見るようになりました 見ると落ち着く そのたびに落ち着く 不思議な作品です 衝立のかもす何かなのか… 妻がどうしてこの作品を作ったのか 紹介します きっかけ 妻がこの作品を作りたいと言ったのは5年前です。日本青年館ホールの「…

No. 287  一筆箋

古希を過ぎて2年目になるこの春 6年間務めた非常勤の仕事を辞めた どれだけ多くの人に どんなにお世話になったことだろうか 感謝の気持ちを伝えたいが どうしたら… そうだ! 一筆箋! 妻にアイデアを伝え そして 言った 自分で作るからね そして どうしよう…

No.286 保育園の早朝の鍵開け

4月 妻がお世話になってきた保育園の 早朝の鍵開けの仕事を始めた いたるところの鍵を開け 掃除をして 早く来た園児たちを見守る 14年前から妻の作品を置いてくださっている保育園の玄関 週3日ならと始めた仕事なのに 毎日毎日 5時前に目が覚めるようになっ…

No.285 第7回作品展を終えて

12月7日に第7回作品展を無事終えました。 ご来場くださいましたみな様 ご支援くださいましたみな様に 心よりお礼を申し上げます。 第7回作品展会場入口に展示した 妻のご入場者への挨拶文です。

No.284 「一ノ関悠子第7回ステンドグラス作品展」のご案内

「一ノ関悠子第7回ステンドグラス作品展」 コートギャラリー・国立にて 12月2日(木)より7日(火)まで開催いたします。 時間は11時より18時まで。(最終日は15時) ご都合がよろしいようでしたら お越しくださいますようご案内申し上げます。 アクセスは以…

No.283 妙高高原の「BONNE NEIGE(ボン ネイジュ)」その3(完成)

完成したステンドグラス「BONNE NEIGE」 もし…あのう、 お客様はどのお部屋に宿泊されましたか? そんな会話もしたくなる ステンドグラス「BONNE NEIGE」。 妻は建築模型のにわか勉強をし、 細かなところに拘り 予定より時間はかかってしまいましたが、 よう…

No.282 妙高高原の「BONNE NEIGE(ボン ネイジュ)」その2(制作の過程)

「BONNE NEIGE(ボン ネイジュ)」をたずねて 長い間 お客様を受け入れ お客様とともに過ごしてこられたペンション。 フランス語で「BONNE NEIGE(ボン ネイジュ)」。 閉じらてなお愛着はつのるのでしょう。 「BONNE NEIGE』をステンドグラスにして欲しいと…

No.281 二人の船出~ご結婚おめでとう

お二人が中心になって作ったステンドグラス そうですか。 お父さまは、 はるのさんの中学生の時に亡くなられたのですか… ヨットに乗せてもらったり海で一緒に遊んだり、 思い出はたくさんおありなんですね… このまさとさんのデザイン、 元の写真ではヨットの…

No.280 行灯「紀の川」2021

行灯「紀の川」2021:初代は行灯「紀の川」(2013年制作) モチーフは室町時代の舞楽装束の薔薇文様。 600年も前の日本にあったこの文様が、 西洋で生まれた硝子に彫られ、 今この時代の私達にもみずみずしさを感じさせます。 ご依頼者は我が家に来られたそ…

NO.279 どんぐりの灯り

あかちゃんをあずかる「どんぐり保育室」で働かれる皆さんから 「どんぐりの灯り」のご依頼を受けました。 8名の方お一人お一人に ご自分の灯りに使いたいご自分の好きな硝子と その並べ方を決めていただきました。 選ばれた硝子には、 様々な気持ちが込めら…

No.278 母の帯の灯り

直接拝見はしていませんが きっと とても素敵な とてもとても大切な 帯に違いありません。 できあがった作品をみて 私はそう思いました。 ご依頼者が送ってくださった「帯の写真」 制作にあたり、 ご依頼の方から 妻は 大切な帯の写真と 大切なその意味を 受…

No.277 ドアの「伊勢物語」- 夢うつつ -

~お納めした髙野さんから その夜にメールが届きました~ 今晩は。髙野です。 今日は素敵なステンドグラスを取り付けていただき ありがとうございました。 写真の通り、超素敵な「窓」になりました。 心がワクワクして興奮鳴り止まず?です。 本当にありがと…

No.276 妙高高原の「BONNE NEIGE (ボン ネイジュ)」その1 (取材訪問)

妻の「コッツウォルズの蜂蜜色の家」(2012年制作)を ご覧になった方からのこんなご依頼でした。 35年前、 お父様が始めた妙高高原のペンション。 ときには40名のお客様をお泊めし、 家族みんなで切り盛りしてきました。 昨年お父様が亡くなられた後、 ペンシ…

No.275 海の作品~「海月(くらげ)の水族館」他

「海月(くらげ)の水族館」 夏も終わる頃に ようやく「海月(くらげ)の水族館」が完成した。 作品制作前に 妻と「すみだ水族館」に行ってクラゲを見た。 水中のクラゲの可愛らしさに 何度もシャッターを押した。 可愛らしさに妻は声をあげ、 糸を引くよう…

No.274 作品の貸出し「であい の ひととき」を始めます

「であい の ひととき」 あとりえ悠の灯りを ご自分の部屋で ご自分でともす 部屋中が それまでと違う空間に なるでしょう そんな ひとときを どうぞお楽しみください かりた人と作品がほんの短い期間に 忘れられない良い出合いとなるように 「であい の ひ…

No.272 「ココペリ」~コロナ禍の中で最も多かったご依頼

(その1)吉祥寺「パレント」春のフェア出品用 (予定4月:中止) コロナ禍の世の中 この春から夏までの 妻への作品ご依頼で多かったのは ココペリ。 たまたまなんでしょう…が。 一つのモチーフが突出するのは 初めてです。 ココペリは コロンブスの大陸発…

No.271 お誕生祝い~周極星のランプ 

私達がお世話になってきた登坂さんからのご依頼です。 登坂さんのお世話になってきた方にお子さんが誕生し、 そのお祝いにとのことでした。 登坂さんには私の現役時代、 教員の研修講師や子どものためのPTA活動等々に いろいろお世話になりました。 また私の…

No.270 古希に一歩「3作品貸し出し」

宮沢賢治「星めぐりの歌」から「瞬き(またたき)」(2019年) 春5月 古希を迎えた。 妻が元気でステンドを作っているのが 嬉しい。 20年前はステンドに興味もなかった私が 今は 灯りをともしていいなあ… そう思うようになった。 そんな妻の作品を お金の負…

N0.269 モンステラとラグビー

「モンステラのランプ」に 「ラグビーも」とのご依頼をいただきました。 ラグビーの好きな私には、 とっても嬉しいご依頼でした。 ラグビーのモチーフは初めてです。 過去、アメリカンフットボールを 要望された方がいらっしゃいました。 アメリカまでひいき…

No.268 冷酒ペアグラス~鬼とふくろう

妻へのご依頼は お友達の画家の方への 傘寿のお祝いにとのことでした。 ご依頼者の方が見せて下さった資料から 画家の方は「鬼MANDARA」を描かれ、 また世界鬼学会等多方面でご活躍の方と知りました。 グラスのモチーフは、 ご本人の描かれた鬼とふくろう。 …

No.267 薔薇~一輪の生命

薔薇の季節になりました。 多くの人々を惹き付ける薔薇。 今年はそれ故なんでしょうね。 バラ園の薔薇のつぼみ全てを摘んだというニュースが流れました。 例年10万人以上の人々が薔薇を観に集まる公園とのことでした。 妻は退院後、約1ヶ月の休養を経て よう…

No.266 「木の灯り」の「桜」~夜明けの桜

妻の作品の写真を撮って、 ブログにアップなんて、 恐ろしいことをしていると内心思う。 素人が好きに撮ってもいいとは思うが、 なにもひと様に見せなくても… その素人が最近思う。 作品も、 誕生後すぐの撮影より この世の空気を少し吸って この世になじん…

No.265 桜うさぎ~祈り

それでも 桜は咲き始めました。 春が 来たのですね。 さくらさくら さくらさくら 万の死者 (岩手県 桃心地さん) 東日本大震災1年後の夕刊で 私はこの句をたまたま目にしました。 詠み手の思い その言葉の力に 私のこころはふるえがとまりませんでした。 作…

No.264 小さなパネル「雪うさぎ~春をむかえに」

まっしろな どこまで いっても まっしろな… いっても いっても まっしろな… あ… かすかな はるの におい 「春のにおい」 雪国から東京に出て 何年が経ったでしょうか。 畑のひろがる郊外の春めいた昼下がり、 田舎で暮らしていた頃感じたあのにおいを 私は突…

No.263 妻とグリークラブ

妻が学生時代に作ったポスター。 もう45年も前のもの。 おととい二人で押し入れから探しだした。 あった、あったと二人して感激。 私は授業はサボってもグリーの練習には出た。 そんな学生時代。 後輩の妻も、グリーが大好きだった。 演奏会に妻は必ず聴きに…